「名探偵コナン」映画チラシの大量転売にファンが怒りの告発 「興行成績にも関わる」
人気漫画・アニメシリーズ「名探偵コナン」の劇場版最新作「名探偵コナン 黒鉄(くろがね)の魚影(サブマリン)」を巡り、全国の映画館で無料配布されている映画チラシが、ネット上で大量に売買され、問題化している。大手サイトでは100枚単位で売り切れが続出し、転売が横行。こうした現状に胸を痛めているのが、コナンファンたちだ。転売の実態をツイートで“告発”した、こなぴくんに悲壮な思いを聞いた。
被害は拡大「興行収入が歴代最高を毎年更新していくのに比例して、年々増加の一途」
人気漫画・アニメシリーズ「名探偵コナン」の劇場版最新作「名探偵コナン 黒鉄(くろがね)の魚影(サブマリン)」を巡り、全国の映画館で無料配布されている映画チラシが、ネット上で大量に売買され、問題化している。大手サイトでは100枚単位で売り切れが続出し、転売が横行。こうした現状に胸を痛めているのが、コナンファンたちだ。転売の実態をツイートで“告発”した、こなぴくんに悲壮な思いを聞いた。
「いちコナンファンとして流石に見逃せない」。こなぴくんはENCOUNT編集部の取材に胸中を明かした。
映画チラシは12月2日から配布開始。劇場版名探偵コナンのツイッター公式アカウントによると、「青山剛昌先生書き下ろしのティザービジュアルが表紙」と紹介している。映画館内に掲出されており、誰でも持ち帰ることができる。
一方で、大手サイトでは、「チラシ」「フライヤー」の名目で出品が相次いでいる。売り切れたものでは「150枚 3280円」「100枚 2190円」などと表示され、大量の枚数が実際に売られている。ネット上では、批判が殺到している現状だ。
こなぴくんは4日、注意喚起のツイートを投稿した。
「メルカリ等で『黒鉄の魚影』のチラシを高価で転売されているのが見受けられます。映画館でチラシを100枚持って帰るのも迷惑行為ですが,それを転売など以ての外です。少しでも多くの方に手に取って頂きたいので絶対にやめて欲しいです。(いちコナンファンより)」
ネット上では「本当こういうのん許せないですよね」「転売ヤー撲滅法作ってほしい」「買う側も買う側ですよね………」などの反響が寄せられている。
2023年4月14日に公開予定の本作は劇場版第26弾だ。22年4月公開の前作「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」は、興行収入97.4億円(興行通信社調べ)で、劇場版シリーズ歴代最高をマーク。近年は若い世代や女性層など多くのファンを取り込んでおり、今回の最新作は早くも大きな期待を集めている。劇場版は毎年4月公開が通例で、前年冬にこうした映画チラシ配布の“ファンサービス”が展開される。
それだけに、こなぴくんは「毎年この時期になるとチラシが高値で転売されているのが目立ち、その被害は『劇場版名探偵コナン』の興行収入が歴代最高を毎年更新していくのに比例して、年々増加の一途をたどっています。なのでこれ以上この問題を拡大させたくないという思いと、いちコナンファンとして流石に見逃せないなという思いで投稿致しました」と、投稿意図について回答した。
チラシ持ち帰りの弊害についても言及。「映画館のチラシコーナーはファンの人はもちろん、それ以外の人にも手に取っていただきその作品を知ってもらうとても大切な場で興行成績にも大きく関わってきます。なのでそれを大量に持って帰るだけでも迷惑行為になりますが、高値で転売するなどもっての外です。本来ならチラシコーナーでその作品と出会うはずだったのに、大量に持ち帰ることによってチラシが無くなり作品と出会う機会を奪うのは、とても大きな損失だと思います」。切実な思いをぶつける。
幼稚園の時に見始めていつの間にか「コナン沼にハマっていました」
こなぴくん自身のファン歴は相当なものだ。幼稚園の時に両親の影響で「名探偵コナン」を見始めた。いつの間にか「コナン沼にハマっていました」。小学生の頃からグッズや単行本などを集め始め、気付けば「コナンファン歴15年を過ぎているようです……(驚) 今ではコナンが無い生活など考えられません…(笑)」。
高校入学後から名探偵コナンのアニメや映画に登場した全国各地の聖地を巡る“聖地巡礼”を行っており、月に一度は遠方に遠出し、たくさんの写真を撮りに行っている。また、「映画の公開時期には興行収入を計算し推定概算数字を投稿するなどの活動も行っています。少しでも名探偵コナンの魅力をいろいろな方に伝えられるように日々活動しています」。文字通り、コナンが生きがいだ。
投稿の反響を踏まえて、“転売問題”に対して、改めて事態改善への思いを強くしている。
「ありがたいことにたくさんの方に見ていただき、高値で転売されているという現状をお伝えすることができて良かったです。この投稿を見て買おうと思っていた人も踏みとどまったり転売するのをやめたりと良い循環が生まれることを願っています」
そして、来春の待望の公開に向けて、「少しでも多くの方に『名探偵コナン 黒鉄の魚影』という作品を知っていただき劇場に足を運んでいただきたいなと思いました。節度を守って楽しいコナンライフを過ごしてほしいと思います」とのメッセージを寄せた。