BTS・JIN、あす入隊 予想される軍隊生活を韓国記者が解説「大きな苦労をしない可能性」
世界的人気を誇る韓国のボーイズグループ・BTSの最年長メンバー・JIN(ジン、キム・ソクジン)の軍への入隊がいよいよあす13日に迫った。JINは入隊前の11日にグローバルファンサイト・weverseを通じて、髪を短く切った後に自撮りした「丸刈り」写真を公開し、「思ったよりかわいい」というコメントを付けて気持ちの切り替えを表現したが、ファンの心配は尽きない。この先どのような生活が待ち受けているのだろうか。
13日午後2時まで厳戒態勢 総合状況室を運営し救急車待機
世界的人気を誇る韓国のボーイズグループ・BTSの最年長メンバー・JIN(ジン、キム・ソクジン)の軍への入隊がいよいよあす13日に迫った。JINは入隊前の11日にグローバルファンサイト・weverseを通じて、髪を短く切った後に自撮りした「丸刈り」写真を公開し、「思ったよりかわいい」というコメントを付けて気持ちの切り替えを表現したが、ファンの心配は尽きない。この先どのような生活が待ち受けているのだろうか。
現地メディアによると、92年生まれのJINは今月4日に誕生日を迎え満30歳となった。13日に京畿道(キョンギド)漣川(ヨンチョン)郡の新兵教育隊に入所し5週間の訓練を終えた後、改めて部隊に配置される予定という。韓国の男性は通常、18歳から28歳の誕生日までの間に2年間の兵役に就く義務がある。しかし、大衆芸術の優秀者に限り30歳になった年の年末まで入隊を延期できるようにする改正法が21年に施行。これはBTSを念頭に置いた特例法だったため別名「BTS法」とも呼ばれている。30歳の誕生日を迎えたグループ最年長のJINは結局、期限前に入隊することを決断した。
ところで、入隊後のJINはどのような軍隊生活を送るのだろうか。ファンとの交流サイトでJINは「最前線に決まった」と発言しているが、「最前線」とはどこなのか? 東京特派員の経験がある韓国・京郷新聞全国社会部の尹熙一(ユン・ヒイル)記者がこう解説する。
「JINが入隊する新兵教育隊は陸軍第5歩兵師団に所属しています。新兵教育隊では軍人の本分を理解させ国家観と安保観を確立させる精神教育と、基礎体力および基本戦闘技術教育を受けることになります。この新兵教育隊は12年に施設が新たに建設されたため訓練環境は良好だと聞いています。ここで5週間の基礎軍事訓練を終えたら自隊の配置を受けます。自隊配置はコンピューターで決まるため、JINがどこに服務するかは分からない状況ですが、韓国国軍第5軍団所属の第5歩兵師団は、韓国戦争(朝鮮戦争)の中で最も熾烈(しれつ)な戦闘が繰り広げられた白馬高地などを管轄していて、師団の名前は『鍵部隊』、部隊の象徴も『鍵』です。この部隊は京畿道北部の北韓(北朝鮮)との境界地に位置しているため最前線といえます。京畿道漣川地域などのGOP(General Out Post=全般前哨)の境界を担当する任務に就く可能性もありますね」
いよいよ軍隊生活が始まるわけだが、期限ギリギリとなる30歳の入隊にはどんな苦労が予想されるだろうか? 「30歳で軍に入隊する場合、他の部隊員(同僚)に比べて年齢がはるかに高いため円満な軍隊生活が難しいです。通常、大学2年生を終えて軍隊に行く場合が多いのですが、このような人より8歳ほど、大学を卒業して入隊した人より6歳も年上なので部隊生活は大変です。特に韓国人は年齢を重視するため、年下の人を上司として迎える場合、本当に苦労します。ただ、JINの場合は韓国を代表するスーパースターなので、どこに行っても大きな苦労をしない可能性があります。部隊員全員が彼の存在を知っているため、訓練や日常生活で大きな問題はあまりないと思います」。
JINの入隊発表の際、ファンから悲鳴が上がったが、韓国社会の雰囲気はどうか。「軍入隊が決まった時、残念がる人が多かったですね。韓国の世界的な地位を高めるのに大きな役割を果たしただけに、軍は免除すべきだと考える人も多かったです。でも、JINが軍入隊を決めた後は『良い決定だ』と肯定的に受け入れる雰囲気が強いです。韓国社会では軍に対して特恵を受けることに対しては非常に敏感なので、JINとBTS所属事務所の決定に対して歓迎する人が多いです。私もJINなどメンバーの入隊時間をBTSの休息期間と思ってリフレッシュできる機会として活用するのが長期的に良いと思いますね。ただ、BTSの活動があまりにも国家的にも文化的にも肯定的な効果をもたらしたため、軍免除の恩恵を与えるべきだったという声が依然として残っているのも事実です」
あす13日のJINの入隊を控え、陸軍広報課長が12日、国防部定例ブリーフィングで記者から質問を受け「現場安全統制のために陸軍と地方自治体および関連機関が協議して総合状況室を運営する予定」と明らかにし、「応急患者発生のために救急車も待機するなど安全事故予防に万全を期する」とも述べた。厳戒態勢の中、JINの入所時間に関しては「午後2時までだ。正確な入所時間は特定しにくいが、入所後の管理問題は通常、韓国の将兵が入所することと大きく変わらない」と一般将兵と同じ扱いであることを強調した。
所属事務所ビッグヒット・ミュージックも「新兵教育隊入所当日、別途の公式行事はない。現場混雑に伴う安全事故予防のためにファンの皆さんは現場訪問を控えてほしい」と異例の呼びかけをしている。