【電波生活】「ずん喫茶」飯尾和樹の素顔 番組Pが伝えたくなる魅力「若いスタッフの名前全員覚えて…」
注目番組や人気番組の舞台裏を探る企画。今回はBSテレ東の「飯尾和樹のずん喫茶」(金曜、深夜0時)。お笑いタレントの飯尾和樹が昭和レトロなど雰囲気抜群の喫茶店を訪れ、コーヒーや料理を楽しみ、マスターやママとの会話も楽しむ番組。視聴者にも、ほっと一息つけるような、ほっこりした時を提供してくれる。旅とグルメを扱う番組が多くある中、なぜ喫茶店なのか。プロデューサーの鈴木拓也氏に番組誕生の背景や飯尾の起用理由、舞台裏の飯尾の素顔などを聞いた。
番組Pが明かす飯尾の意外な起用理由 きっかけは「充電旅」のロケ
注目番組や人気番組の舞台裏を探る企画。今回はBSテレ東の「飯尾和樹のずん喫茶」(金曜、深夜0時)。お笑いタレントの飯尾和樹が昭和レトロなど雰囲気抜群の喫茶店を訪れ、コーヒーや料理を楽しみ、マスターやママとの会話も楽しむ番組。視聴者にも、ほっと一息つけるような、ほっこりした時を提供してくれる。旅とグルメを扱う番組が多くある中、なぜ喫茶店なのか。プロデューサーの鈴木拓也氏に番組誕生の背景や飯尾の起用理由、舞台裏の飯尾の素顔などを聞いた。(取材・文=中野由喜)
「僕が昔から喫茶店が大好きだったので、そんな大好きな喫茶店に『仕事でも行けたら幸せだなぁ』と思って企画を考えたのがきっかけです。なので、ただ自分の好きな場所に楽しく行きたいだけなんです(笑)」
タイトルの「ずん喫茶」から、喫茶店好きな飯尾ありきで企画がスタートし、番組が誕生したと予想していたが全く見当違いだった。意外な誕生秘話だ。
「学生時代から喫茶店でお食事はもちろんですけど、勉強させてもらったり、作業させてもらったりするのもすごく好きで。静かで落ち着いた感じが好きですし、土地柄やお店をやっている方によって、お店の空気感が全く違うところもワクワクして大好きですね」
なぜ飯尾の起用に至ったのか。
「喫茶店をめぐる番組なので、やっぱり喫茶店が大好きなタレントさんがいいなぁと思った時に、すぐに浮かんできたのが飯尾さんの笑顔だったので!……というのも、僕が担当している『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』のゲストで飯尾さんと一緒にロケした直後に企画を考えたというのもあるんですけど(笑)。とにかく、ロケを一緒にしていてすごく楽しくて、楽しくて。もう飯尾さんの人を包み込むような温かい人柄と空気感が企画に合って素敵だなぁと思って……『飯尾さん! 一緒に喫茶店に行ってください!』と、お願いしました」
登場する喫茶店は昭和レトロ的な落ち着いた雰囲気の店が多い。どんな基準で選ばれているのか。
「スタッフみんなで、自分たちの住む町にあったら……“大好きになって常連さんになっちゃう喫茶店”を選ばせていただいてます。」
具体的にはどんな店になるのか。
「具体的には無いかもです(笑)。なんでしょう? うまく言葉にできないんですけど……喫茶店の雰囲気です。僕は喫茶店をやっている方が、お店の雰囲気を作っていると思っていますので、やっぱりマスターさんやママさんたち、お店をやっているみなさんの人柄がすごく気になってしまって。一緒に話してみたい、その人と喫茶店の歴史を知りたい…と思ったお店にお邪魔しているような気がします。あと、コーヒーやお料理にとってもこだわりを持ってらっしゃるマスターやママさんにも、すごくお話を聞いてみたくなります。だって、やっぱり喫茶店で美味しいものを食べられると幸せですから」
飯尾の好みや希望が店選びに反映されることはあるのか。
「もちろん飯尾さんの好みを知ってはいるんですけど、そこは全く反映していなくって(笑)。なので、スタッフみんなでお邪魔する喫茶店を決めたら、ロケの日まで飯尾さんに教えることはしません。いざ撮影が始まって、『へぇ!こんなお店があったんだ!』と喜んでほしいなぁと思っています。」
これまで京都ロケが1回あっただけで、ほとんどのロケが都内。番組としての目標を聞いた。
「今までに、70店近くをお邪魔していますが…まずは“目指せ100店!”です(笑)。『都内以外にも行きたいな』と思って、春には横浜に行き、秋の『コーヒーの日』には京都に行けました。それもすごく楽しかったので、季節の変わり目に1回くらいは東京以外の場所にお邪魔できるとうれしいですね。飯尾さんは『冬に雪国でコーヒー飲んだら美味しいでしょうね!』とか『いつかは海外!フランスのカフェでコーヒーを飲みましょうよ』とか、言ってますね(笑)。でも、いつかそんな目標もかなえられたら最高です」
紹介したくなる飯尾の魅力「家族のように接してくれるんです」
ここで飯尾の舞台裏の様子も聞いてみた。
「すごくありがたいなぁと飯尾さんに感謝していることがあって。実は、ロケは飯尾さんがレギュラー出演する他局の早朝の生放送番組と同じ水曜日。それでも、放送後にいつも笑顔で現場に来てくれます。絶対に大変だと思うんですけど、『喫茶店に行けるなんて、楽しいだけでノーストレスなので大丈夫』と言ってくれて……。これは本当にスタッフも助かりますし、お店の方は初めてテレビの取材を受ける方も多いですが、相手の方の緊張をほぐし、明るく楽しく話しやすい空気を率先して作ってくれます。もう人柄ですね。あと終わった後、お店の方から『飯尾さんと話せて楽しかった!』と言ってもらうことが多くて、それを聞くと僕らまでうれしくなっちゃいますね」
店の人と飯尾は撮影が始まって初めて会うという。
「撮影が始まって初めて会う方が、お互いに新鮮で楽しいので。なので、初めて会ったマスターさんやママさんと距離を縮めていく飯尾さんの感じも……みなさんが気になる喫茶店に通う際に参考にしていただけますと(笑)」
ここで鈴木氏がもっと飯尾の魅力を紹介したいとして語り始めた。
「『ずん喫茶」の制作チームは、大学を卒業したてとか、業界に入って2、3年目の若いスタッフが多いチームなんです。飯尾さんは、その若いスタッフ全員の名前を覚えてくれて普通に世間話をして、家族のように接してくれるんです。若いスタッフが楽しく、そして頑張ろうと思える空気感を作ってくれています。僕はいい空気感のチームがいい番組を作れると思っていますので、飯尾さんがそこも一緒にやってくださるのは本当にありがたいですね。もうなんだか……このチームのみんなの優しい親戚のおじさんのような感じです(笑)。僕らの家に収録の時にやって来て、みんなを盛り上げてくれて、終わると去っていく。まるで寅さんみたい。そうそう、飯尾さんは『ずん喫茶』チームの優しい寅さんですね(笑)」