錦織一清、演出の師匠はジャニー喜多川さんとつかこうへいさん「演者と寄り添う姿の背中を」
俳優で演出家の錦織一清が7日、都内で行われた「錦織一清 演出論」(日経BP)発売記念イベント囲み取材に登場し、同著をアピールした。
錦織一清、自著「錦織一清 演出」をアピール
俳優で演出家の錦織一清が7日、都内で行われた「錦織一清 演出論」(日経BP)発売記念イベント囲み取材に登場し、同著をアピールした。
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錦織は、稽古中は演出家自ら動いて現場を盛り上げ、のびのびと演じさせる一方、役者一人ひとりとは個別に台本や演出の狙いを丁寧に説明していく独特な演出手法で数々の舞台を作り上げている。“錦織メソッド”と言われる提案型の演出手法は、俳優やスタッフからの評価が極めて高い。
登壇した錦織は「写真集以外では初めての著書となります。『演出論』というタイトルで一見横柄気味に感じるかと思いますが、中身を読んでいただければわかると思うんですが、自分が演じてきたなかでの持論が書いてある本です。かなり内容的にはカジュアルに書いているので、読みやすい本ではないかと思います」と自著をアピールした。
影響を受けた演出家は故・つかこうへいさんと故・ジャニー喜多川さんだという錦織は「僕はずっと歌手としてやっていました。その中で88年にミュージカル『GOLDEN BOY』という作品に少年隊ではなく、単独で舞台に参加させてもらいました。その後につかさんと出会いました。僕らに寄り添ってくれたつかさんの背中を見ているときに、どこか懐かしさを感じたんですね。それは実はジャニーさんが若かりし頃、精力的に動いてくれて、本番中にアドバイスをいただいたのを思い出したんです。僕の中で感慨深いものがあるのが、つかさんと出会ったことが、ジャニーさんを見直すきっかけになったんです」と語った。
報道陣から出版の経緯について聞かれた錦織は、「かれこれ数十本という作品を演出しまして、最近、若い子たちとお仕事をしているときに、毎度同じようなことをしゃべっているんですね。いろんな意味で、作り手としても自由が利く年齢ということもあり、形にして残しておいた方がいいかなと思いました。それが本に至った経緯です」と答えた。
加えて、「僕もメソッド的な本を読んだことはあるんですが、僕も本格的に演劇の勉強をしたことがないので、わかりやすく説明できているんじゃないかなと思っています。これからお芝居を始めたいと思った人がスムーズに演劇の世界に入る、そのお手伝いができたらいいなと思いました」と自賛した。
同著は、少年隊のリーダーとして高い人気を誇るとともに、当時から歌、踊り、芝居の実力が高く評価され、昨今では演出家として独特な演出方法で注目を浴びている錦織による初の著書。今の演出手法に至る考えや経緯、その実践、そして今後の展望まで、すべてを明らかにした。