「これっておかしいですか?」 パートナーの生理周期把握、男性投稿者が語るタブー視への違和感

「パートナーの生理周期を把握している。これっておかしいですか?」――ツイッターで問題提起した男性の呼びかけが反響を集めている。自身とパートナーの実体験に基づいた内容で、男性が周囲の同僚から茶化された出来事や、保育士のパートナーが生理休暇の利用を職場から断られたという生々しい話も。女性の生理や関連症状について理解が広まってほしいと、「迷いに迷って」投稿したという。投稿者に真意を聞いた。

「パートナーの生理周期を把握しているか」についてのツイートが話題を呼んでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】
「パートナーの生理周期を把握しているか」についてのツイートが話題を呼んでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「うちの旦那氏にも把握して欲しい」の声も…投稿者「『安全日』という言葉があること自体、違和感」

「パートナーの生理周期を把握している。これっておかしいですか?」――ツイッターで問題提起した男性の呼びかけが反響を集めている。自身とパートナーの実体験に基づいた内容で、男性が周囲の同僚から茶化された出来事や、保育士のパートナーが生理休暇の利用を職場から断られたという生々しい話も。女性の生理や関連症状について理解が広まってほしいと、「迷いに迷って」投稿したという。投稿者に真意を聞いた。

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 投稿者は、毎朝5時55分に「『考えるキッカケ』になるツイート」を発信しているつっきーさんだ。

――パートナーの生理周期を把握してる。という話をしたら周りの同僚からドン引きされた「新婚だから早速妊活?」「安全日の把握?」と茶化してきて逆に僕がドン引き。相手のメンタルも体調も大きく変わる。接し方やその日に作るご飯を考えるために把握しているんです。これっておかしいですか?――

――パートナーはHSPとPMSが数か月に一度重なる時がある。普段は何ともない事にイライラ、食欲不振、睡眠不足。パートナーは保育士で子供の命を預かる仕事。判断ミスは許されない。【生理休暇】を利用しようと職場に相談。『前例がない』と断られる。理解が進まない世の中、形だけの制度に疑問を感じた――

――たくさんのご意見ありがとうございます。経緯を説明すると同僚の女性の社員が少しイライラしてた時に「あいつ生理前?」と発言する同僚がいたのがきっかけなんです。僕は男性なので痛みはわからない。でも、理解しようとしたり寄り添う事はできる。少しでもこの考えが広がってくれたら…という思いです――

 今月2日につっきーさんが投稿した3つのツイートは、合計で2.1万件超のリツイート、22万件を超えるいいねが集まっている。

 ネット上では、「おかしいのは、生理をタブー視したり、大切な事を茶化したりする日本の風潮ですよね」「最高にかっこいい うちの旦那氏にも把握して欲しい」「めちゃくちゃ大事すぎる考え方だと思います!!」「教育が変わらないと難しいのかな」などのさまざまな声が上がっている。

 つっきーさんとパートナーは職場は別で、それぞれの実体験を基にした内容。「パートナーの同意なしの発信ではありません」といい、発信内容を一緒に確認した上で投稿したとのことだ。

 つっきーさんに投稿の意図を聞いた。

「僕もある程度生理について知識がありましたが、今のパートナーはPMS(月経前症候群)という症状があり、いろんな種類があることを初めて知りました。パートナー本人は本当につらそうだけど、『言葉を知っているだけ』『一部の症状しか知らないだけ』ということが多いように感じ、発信しました」

 女性の生理に関する事柄。投稿に至るまで、炎上リスクを考えるなど葛藤があったという。

「まだまだ日本ではセンシティブな内容として取り扱われています。オープンにしていい、もっと知識を深めてもいいのではないか。そういう疑問をぶつける形でツイートしました。正直申し上げますと僕はいつも5:55に毎朝ツイートを投稿していますが、この日は5:57。ギリギリまで投稿しようか迷いに迷って、投稿ボタンを押そうとする指が震えたのも覚えてます。それぐらい勇気が必要でした」と、投稿時の心境について明かした。

 寄せられた多くの反響。1番目の投稿で、職場で男性の同僚と、自身のパートナーの生理について話したことについて補足があるという。

「特に多くのご意見をいただいているのは【同僚に話すのはありえない】という点ですが、当時の会話の流れは以下の通りです。

 女性同僚がイライラしているのを見て回りの男性陣が『アイツ生理か? イライラしているよな』と笑いながら会話しているのを聞きました。

 僕が『生理っていろんな種類がありますし、決めつけ自体はよくないと思います』と発言しました。

 そのあとに『いろんな種類って何?』という話からPMSやPMDD(月経前不快気分障害)について僕が説明しました。

 同僚からなぜそこまで詳しいのかを問われたので、そこで初めて僕が、パートナーのメンタルケアのためにも把握している、という話を出しました。

 僕の方から突然、『把握してます』といった発言をしたのではないので、理解していただければと思っています」。誤解が広がらないことを願っているという。

「日本だとあまりオープンにしない方がいいというような風習があるように感じます」

 パートナーが生理休暇を断られてしまったことを発信した狙いについて、つっきーさんは「意図はシンプルに『形だけの制度は意味がない』ということを伝えたかったです。『前例がないから取れない』だと、いつまでたっても取得できません。これは周りの人から聞いた話ですが、取得できたとしても嫌味を言われたりするケースもあるそうです。とにかく日本での理解がまだまだ乏しすぎる。この1点に尽きます」と訴える。

 生理への無理解がなくなる社会の実現のために必要なこと。つっきーさんは、真摯(しんし)なメッセージを寄せた。

「生理についての正しい知識と教育が必要だと強く感じます。まだ『生理』という言葉自体が、日本だとあまりオープンにしない方がいいというような風習があるように感じます。ですが、パートナーを大切にするなら話し合ってもいい内容だと思うのです。妊活以外にもメンタルケアにもつながります。

 把握する・しないは自由でいいです。ただ、知識は必要。『安全日』という言葉があること自体、僕は違和感があるのです。

 あまり世間には知られてませんが、生理について知識があると性的欲求が高いと誤認されるから親の方からも伏せるという『ママブロック』なる言葉もあるそうです。『性教育』とは『性行為』だけじゃない。もっと広く見るべき。そういう思いです」

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