峠道をドリフト走行、サーキット化する「ローリング族」に山梨県警が警告「見過ごせない」

「この写真を見て何を感じますか?」――。山梨県警上野原警察署が、峠道で危険な走行を繰り返す暴走族「ローリング族」について、「徹底検挙」の宣言とともに、ドリフト走行の痕跡を捉えた写真をツイッターで発信。峠道の“サーキット化”への警鐘が、大きな反響を集めている。同署に、ツイート発信の意図を聞いた。

山梨県警上野原警察署によるローリング族「徹底検挙」のツイートが反響を呼んでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】
山梨県警上野原警察署によるローリング族「徹底検挙」のツイートが反響を呼んでいる(写真はイメージ)【写真:写真AC】

峠道に無数のタイヤ痕…「ドリフト走行は他の車両や走行者を巻き込む重大交通事故につながるおそれ」と警鐘

「この写真を見て何を感じますか?」――。山梨県警上野原警察署が、峠道で危険な走行を繰り返す暴走族「ローリング族」について、「徹底検挙」の宣言とともに、ドリフト走行の痕跡を捉えた写真をツイッターで発信。峠道の“サーキット化”への警鐘が、大きな反響を集めている。同署に、ツイート発信の意図を聞いた。

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「【上野原署から】
道路を汚し、危険走行するローリング族は許せません! この写真はローリング族のドリフト走行の痕です この写真を見て何を感じますか? 峠道はサーキットをするところではありません 当署では峠道を危険走行するローリング族を徹底検挙します」

 11月15日に山梨県警本部の公式ツイッターアカウントに投稿されたメッセージ。カーブを描く道路上には、いくつものタイヤ痕が残されている。生々しい1枚だ。

 撮影場所は、山梨県小菅村内を走る県道上野原丹波山線上にある「鶴峠」だという。

 そもそも警察は「ローリング族」をどのように定義付けているのか。

「峠道で違法な競走行為を行い、または行うおそれのある者を言い、警察では暴走族のうち、『違法競走型暴走族』に分類し、通称『ローリング族』として取り締り等をしています」と教えてくれた。

 ここで言う、峠道での違法な競走行為とは、「急発進、急加速、急旋回、ローリング、ドリフト走行等の違法な走行により、一定の通過区間の通過タイムや運転テクニックを競い合い、著しい交通の危険を生じさせ、または著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為」を指すとのことだ。

 同署の担当者に、ツイッター発信の狙いについて聞いてみた。

「当該行為者に対して、『ドリフト走行等の危険性や当該行為により地元住民の方が騒音などで迷惑していること』『走行場所は黄色実線の規制標示がなされ、中央線をはみ出してのドリフト走行等は交通違反であり、交通指導取り締りの対象となること』『また、峠道でのドリフト走行は、他人を巻き込む重大事故になりかねない極めて危険な行為であること』を自覚していただくために発信したものであります」と説明。

 さらに、「(ツイッターを)閲覧した方々が実際にどう感じたかなどの正直な感想やご意見をいただきたいという目的がありました」とのことだ。

 実際にツイッター投稿は、4500件以上のリツイート。2.4万件以上のいいねを集めている。

 ネット上には、さまざまな反応が。「ローリング族に事故されて、巻き込まれたくないです。徹底的に、検挙してください」「ローリング族って言葉久しぶりに聞いた」「かっこいいとか思ってるんだろうけどかなりダサい」「本当に迷惑な方達です。一掃をお願いします」「公営のサーキットを作って欲しいですね」などの声が寄せられている。

 取材に対して、同署は注意喚起メッセージを寄せた。

「上野原警察署では、地域の安全と住民の平穏な生活に著しい影響を及ぼすローリング族の行為を看過することはできません。特に、ドリフト走行は、自身が交通事故の当事者となるばかりか、他の車両や走行者などを巻き込む重大交通事故につながるおそれがあります。交通法令を遵守し、危険な走行は厳に慎むようお願いいたします」

 そのうえで、交通安全を守るための今後の対応についても新たに宣言。「道路交通の安全確保と重大な交通事故に直結する悪質危険な車両の取り締りを強力に推進し、地域の方が安心して通行できる道路環境の整備に努めて参ります」としている。

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