NHKが1日、松本潤が徳川家康を演じる来年のNHKの大河ドラマ「どうする家康」（2023年1月8日スタート、毎週日曜、午後8時）の新たなキャストを公式ツイッターで発表し、明智光秀を俳優・酒向芳が演じることを明らかにした。

　明智光秀は足利義昭に仕えるが、将軍の地位が危うくなると、自らを高く評価する織田信長（岡田准一）の配下に入る。笑顔の中にも、常に鋭いまなざしがあり、家康（松本）や秀吉（ムロツヨシ）のささいな仕草も見逃さない。信長にはこびへつらうが、その本心はどこにあるのか。物語のキーマンという設定。酒向にとって演じる明智の印象、また、意気込みはどうだろう。

「60代も半ばに差し掛かる者にとって、『意気込みとは？』と問われれば、『ない』というのが正直な気持ちです。（人それぞれでしょうが）明智がやる気満々では、どうかなと…（笑）。奥の奥の奥に秘めた思いは、決して人には語らぬものでしょう。明智はそう言っているようです」

　酒向は、10年「龍馬伝」に枡屋虎吉役、14年「軍師官兵衛」では生駒親正役、21年「青天を衝け」には利根吉春役で出演しており、今回が4回目の大河ドラマ。これまでの大河ドラマ出演で印象に残っているのはどんなことだろう。

「2010年の『龍馬伝』は自分がテレビに関わり始めた頃かと、記憶しています。右も左も分からず、何もしないでいれば、あっ、と言う間に呑み込まれてしまう撮影現場でした。そんな中で『お前は今、このシーンで何がしたいんだ、どうしたいんだ。何かを思い付いたのなら、それをやらないでいられるのか。ただ時が、時間が過ぎてしまっていいのか。そして、何もしなかった自分を受け入れられるのか…』そんなことを考えていたような気がします。現場とは、自分を突き放し、一人にさせて『さあ、どうする？』と、優しく見守る『力』があるのではないか、と。そんなことを思います」