W杯で騒ぐニワカファンに「本当に恥ずかしい」 ネット上で多数の声 歓喜の裏でなぜ?
サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)で、日本代表は1次リーグ初戦で強豪ドイツを相手に2-1で逆転勝ち。決勝トーナメント進出に向け価値ある1勝を収めた。下馬評を覆す大金星に列島は歓喜の渦に沸いているが、W杯の度に話題となるのがサッカーファンによる“ニワカあおり”やサッカーを見ない層からの「興味ない」アピールだ。
日本代表は初戦で強豪ドイツに2-1で逆転勝ち、下馬評を覆す大金星をあげた
サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)で、日本代表は1次リーグ初戦で強豪ドイツを相手に2-1で逆転勝ち。決勝トーナメント進出に向け価値ある1勝を収めた。下馬評を覆す大金星に列島は歓喜の渦に沸いているが、W杯の度に話題となるのがサッカーファンによる“ニワカあおり”やサッカーを見ない層からの「興味ない」アピールだ。
「ワールドカップのときだけ騒ぐニワカファン本当恥ずかしい」「この時期だけ騒ぐ連中に普段どこのJチーム応援してるか聞いて回りたい」「正直純粋なサッカーファン以外がW杯に群がらないでほしい」。日本代表の劇的勝利を受け、ネット上ではW杯の時期だけ盛り上がるサッカーファン、通称「ニワカファン」をやゆする声が多数上がっている。
一方で「ワールドカップ興味ないんだけどたった1勝しただけで騒ぎすぎじゃね?」「サッカーで日本勝ったとかマジで興味ない。どーでもいい」「サッカー興味ないって言っただけで非国民扱いされるのやめてほしい」など、聞かれてもいないのにわざわざ興味がないことをアピールする声も。こちらも好きで応援している側からすると、せっかくの歓喜に水を差す行為といえるだろう。
“ニワカあおり”や「興味ない」アピールはなぜ起こってしまうのか。国内外のスポーツ取材に携わるあるスポーツジャーナリストは2大国民的スポーツといわれる野球とサッカーでも、サッカーは比較的ニワカあおりが起きやすい土壌にあると解説する。
「中学、高校の部活動における競技人口でサッカーが野球を抜いたのはだいぶ前ですが、興行のファン人口は依然として野球の方がはるかに大きい。野球ファンは元プレーヤーや未経験者問わず裾野が広く、日頃からシーズン戦に関心があって、最低限の前提知識を持っている人が多いため、他球団のファン同士によるあおり行為はあってもニワカあおりは起きづらい傾向にあります。
一方、サッカーは学生時代に打ち込んでいた人がそのままファンになる割合も高く、元経験者ゆえにどうしても知識をひけらかしたいという気持ちが働くのでは。普段Jリーグや欧州サッカーを見るコアな層はそれなりにサッカーを知っているという自負とプライドがある。世間の注目が高いW杯の時期だけ普段は見ない層が騒いで、ときにサッカーファン全体のイメージを悪化させることも、ライト層を毛嫌いする理由のひとつでしょう」
では、同じくW杯の時期によく見かける「興味ない」アピールはどのような心理によるものなのか。前出のスポーツジャーナリストは、意外にも「一見真逆の反応に見える興味ないアピールとニワカあおりは、実は同じような心理によるものでは」と分析する。
「本当に興味がないだけなら構わないのですが、わざわざ『興味がない』と言ってアピールするのは『自分は人とは違う』というアイデンティティーの強化のために行われるものです。サッカーファンがニワカを嫌うように、W杯の時期だけ盛り上がる層と一緒にされたくないという思いがあるのではないでしょうか」
W杯の時期のみお祭り騒ぎすることへの否定的な反応として表れる“ニワカあおり”と「興味ない」アピール。とはいえ、せっかくの4年に一度の祭典、劇的勝利に水を差すような野暮なことは言わず、まずは日本代表の健闘を称えたいものだ。