リアフォグランプが物議、使い方知らない人多い? 「罰則を」「迷惑極まりない」怒りの声も
霧や雨といった悪天候時に後続車に自分の車が前方にいることを知らせる「リアフォグランプ(後部霧灯)」を巡り、ネット上でちょっとした論争が巻き起こっている。SNSでは「晴れの日の夜つけてると腹立つ」「使い方わからずに普通に点けるのは迷惑極まりない」といった訴えが。総合すると、見通しのいい道路で通常の天気の際にリアフォグランプを付けると、まぶしくて危ないといった趣旨だ。実際に、自動車関係の当事者はどう考えているのか。
「郊外や山間部での濃霧などで見通しが悪い」場合を想定 メーカー側も注意喚起
霧や雨といった悪天候時に後続車に自分の車が前方にいることを知らせる「リアフォグランプ(後部霧灯)」を巡り、ネット上でちょっとした論争が巻き起こっている。SNSでは「晴れの日の夜つけてると腹立つ」「使い方わからずに普通に点けるのは迷惑極まりない」といった訴えが。総合すると、見通しのいい道路で通常の天気の際にリアフォグランプを付けると、まぶしくて危ないといった趣旨だ。実際に、自動車関係の当事者はどう考えているのか。
まず、リアフォグランプについて、メーカーの説明はどうなっているのか。
トヨタの公式サイトでは、ある車種の「取扱書」として、「リヤフォグランプについて 雨や霧などで視界が悪いときに後続車に自分の車の存在を知らせるために使用します」と解説。「視界が悪いとき以外に使用すると後続車の迷惑になる場合があります。必要なとき以外は使用しないでください」との注意喚起が書かれている。
また、SUBARUの別の車種の取り扱い説明書には、「リヤフォグランプは使用方法を誤ると、後続車へ迷惑をかけることになります。郊外や山間部での濃霧などで見通しが悪く、後続車に自分の位置を知らせる必要があるときにだけ使用してください」と、具体的な使用例についても記載。消し忘れ防止のために、ヘッドランプまたはフロントフォグランプが消灯すると、リアフォグランプも消える仕組みになっていることを伝えている。
SNSでは、体験者からの切実なコメントとして、「たまにいらっしゃいますね。視界不良ではないのにリヤフォグを点けたままにして走行しないで欲しいですね」「悪天候でもないのにリアフォグランプをつける車、どうにかならないでしょうか」「渋滞していてリアフォグ付けてるやつが前にいると絶望しますな」との声が。また、「リアフォグつけて走るやつ免許取消にしろ」「渋滞に捕まったりした時のあの辛さ、眩しさ、本当に罰則を求めます!」といった辛辣(しんらつ)な意見も噴出している。
一方で、「確かに普通の道とかで付けてるとバカ眩しいけど箱根とか走ってるとリアフォグあると前に車がいることがわかりやすくていいとも思った…(霧が濃すぎて…)」「朝霧が凄くて、向こうが見えない。こんな土地ではリアフォグランプ必要ですね」といった、必要性について言及する書き込みも見受けられる。
ある自動車業界の関係者はリアフォグランプについて、「あれはまぶしい時もありますよね」と、状況によっては後続車のドライバーに影響が出ることについて認める。
車好きでプライベートでもよく運転するという大型トラック運転手は「大型トラックだと、自家用車は見下ろす形になるのでほとんど実害はないですね」と話す。そもそも、リアフォグランプの認知度が一般的に乏しいことを指摘し、「運転手本人が付いてるなんて知らないといったケースが、わりと多いのではないでしょうか。販売店やディーラーが説明しているのかも怪しいので、販売側の適切な説明が必要でしょうね」。
さらに、「欧州などに輸出している国内車種にはリアフォグランプが付いていることが多いらしいですが、そもそも欧州とは霧の頻度など天候事情が違うので、日本の天候の実情と比べると、どうしても点灯する必要性について定義するのは難しいのかなと思います」とのことだ。
そのうえで、注意するべきポイントを挙げ、「光量を上げたり、角度を変えるなど、いわゆる保安基準違反をするドライバーが出てくるかもしれないので、そこは社会全体の認識として気を付けないといけない点だと思います。いずれにせよ、ドライバー側が適切なリアフォグランプの点灯を心がけることが大事でしょうね」。あらぬ交通トラブルや万が一の事故を引き起こさないためにも、ドライバー1人1人が理解を深めることが求められそうだ。