木村拓哉、9年ぶり11回目の月9主演 2023年4月「風間公親-教場0-」放送決定

フジテレビは10日、主演・木村拓哉、脚本・君塚良一、演出・中江功で、2020年と21年に新春SPドラマとして放送した「教場」シリーズを、23年・4月期の月9枠で連続ドラマ「風間公親-教場0-」として放送することを発表した。

木村拓哉
木村拓哉

木村拓哉主演「教場」シリーズが連ドラ化

 フジテレビは10日、主演・木村拓哉、脚本・君塚良一、演出・中江功で、2020年と21年に新春SPドラマとして放送した「教場」シリーズを、23年・4月期の月9枠で連続ドラマ「風間公親-教場0-」として放送することを発表した。

 木村のフジテレビ連続ドラマの出演および、月9ドラマ主演は「HERO」第2シリーズ(14年)以来、9年ぶり。月9ドラマ主演が今作で11回目となり、月9ドラマ主演回数歴代1位となる。

 原作は、「週刊文春ミステリーベスト10」(13年)第1位、「このミステリーがすごい!」(14年)第2位を獲得し、13年にミステリー界の話題を総ざらいした長岡弘樹の「教場」シリーズ。警察小説の新境地としてシリーズ累計100万部突破のベストセラーとなっており、多くのファンの間で映像化が待ち望まれてきた作品だ。

 21年の「教場II」放送後から今まで、続編の放送を希望する声が番組公式ホームページやSNSに数多く上がっていたが、シリーズ3作目となる今回はSPドラマではなく、月9枠での連続ドラマとして放送することが決定した。

 脚本を手がけるのは、「踊る大捜査線」シリーズのヒットメーカー・君塚。演出は、木村とは「若者のすべて」(1994年10月期/フジテレビ系)、木曜劇場「眠れる森」(98年10月期・主演/フジテレビ系)、「プライド」(2004年1月期・主演/フジテレビ系)など、数ある作品で共に歩み、伝説を作ってきたレジェンド・中江が担当する。

「“フジの月9”っていうあの空気は、今回全部入れ替わると思います」

 以下は木村拓哉のコメント。

――「風間公親-教場0-」連ドラ化決定を受けて。

「過去のSPドラマではまだ描いていない原作のエピソードや、まだ描いていない風間というのがあったので、視聴者の皆さんからの『続編を見たい』という気持ちが今回につながったのはうれしかったです。

 ただ、1作目、2作目は警察学校の中での話を作らせていただいた中で、今回はなぜ“風間公親が警察学校の教官になったのか”というエピソードを作ります。あの“教場”という特別な空間である、警察学校の中だからこそ成り立っていた風間公親という存在が、皆さんが行き交う一般社会の中にいる場合、この描き方が難しいなと思っていたんですが、そこは中江監督といろいろと話をして、詰めている途中です。

 今回の連ドラ化は思い切った試みだとは思うんですが、お正月早々『こんなのをやるの?』と違和感を抱かれていた今までの『教場』を、また今回は違う違和感がある場所、その曜日のその時間帯(月曜、午後9時)で、『こういうのをやって大丈夫なんですか?』という作品を作ることになると思うので、いろんな意味で皆さんに驚いていただけたら面白いかなと思っています」

――これまでの「教場」シリーズを振り返って。

「『教場』1作目のときは、あの作品を作ること自体『本当にやるの?』っていうテンションでしたし、しかもそれを年明けのみんながお正月気分でぽわ~んとなっているとき、さらには世の中の教育の流れとは全く真逆の方向性のものを放送して大丈夫なのかな? と話しながら監督と一緒に作っていました。

 2作目のときは、1作目に出ていた198期の生徒が、それぞれ各芸能プロダクションに所属している俳優さんであるにも関わらず、2作目の生徒の撮影現場に来てくれました。そこで制服を着て、先輩として所作訓練に参加してくれたり、1作目も2作目もチームで力を注いだ挑戦となりましたが、今回はそれ以上に大きな挑戦だと思いますし、そうじゃないとダメだと思いますね」

――今作で演じる風間公親は“教官”ではなく“刑事指導官”となります。

「風間公親が、コンビニや繁華街など、皆さんが生きている生活空間とつながる、生徒の前にいるのではなく、実際の事件の前にいる。その点では、警察学校を描いた1作目と2作目とは、風間の後ろの背景がまったく違ってきます。

 仮の段階の台本にも目を通しているんですけど、目を通せば通すほど、監督と会って『こうしない?、ああしない?』というところがボロボロ出てくるんです。自分からもアイデアが湧き起こるんですけど、1作目、2作目のスタッフと一緒に今回も作るので、あの空気感というものはすでに共有できているし、それが警察学校という舞台から、外の世界に出たときに、僕だけではなく、監督やずっと一緒に作ってきたスタッフと一緒に外に出るので、そこで湧いてくるアイデアやイメージはひとつも無駄にならないですよね」

――今作を月9枠で放送することについて。

「連続ドラマって、毎週の放送に追われながら、並行して現場で制作していくのが通常なんですが、この作品は十分な準備をして、前もって撮影をスタートさせます。月曜9時の、その空気は自分も吸わせてもらったことがあるんですけど、ちょっと大げさな言い方になってしまうかもしれませんが、“フジの月9”っていうあの空気は、今回全部入れ替わると思います」

次のページへ (2/2) 【写真】「教場0 刑事指導官・風間公親」書影
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