大友良英、豪華ゲストで「劇伴」ライブ あまちゃんビッグバンド&のん、エルピス制作陣も
数々の名作ドラマ・映画の「劇伴」を手がけてきた音楽家・大友良英が、スペシャルライブで新たな可能性を切り開く。東京・有楽町に新たにオープンする劇場「I‘M A SHOW(アイマショウ)」で、12月5日、6日の2夜にわたって開催される「大友良英 ゲキバン!」だ。5日は放送中のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」から、脚本・渡辺あやとドラマプロデューサー・佐野亜裕美をゲストとして招き、秘話トークを展開。6日はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」がテーマで、ビッグバンドが集結し、ヒロインを演じた女優・のんも登場して生演奏を披露する。「感慨深いですし、本当に楽しみ」と、特別な2夜を自身が心待ちにしている。
12月5日、6日に有楽町「I‘M A SHOW」でとびっきりのプログラム
数々の名作ドラマ・映画の「劇伴」を手がけてきた音楽家・大友良英が、スペシャルライブで新たな可能性を切り開く。東京・有楽町に新たにオープンする劇場「I‘M A SHOW(アイマショウ)」で、12月5日、6日の2夜にわたって開催される「大友良英 ゲキバン!」だ。5日は放送中のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」から、脚本・渡辺あやとドラマプロデューサー・佐野亜裕美をゲストとして招き、秘話トークを展開。6日はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」がテーマで、ビッグバンドが集結し、ヒロインを演じた女優・のんも登場して生演奏を披露する。「感慨深いですし、本当に楽しみ」と、特別な2夜を自身が心待ちにしている。
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初日の5日は、大友自身が率いるバンド「大友良英 GEKIBAN Special Band」が演奏を担当。話題のドラマ「エルピス」を作り上げている佐野と渡辺の“ツートップ”とのトークセッションが見どころの1つだ。
「佐野さんと渡辺さんとは、このシーンはどんなテーマで何秒間でどう作るといった技術的な話をすることが普段は多いのですが、今回のトークでは、何でこの2人がこのドラマを作りたかったのか、そこを僕の方から聞きたいと思っているんです。放送中ですのでネタバレにならないように、ドラマを見ている人が楽しめるように。僕が司会者、インタビュアーになっちゃいます(笑)」
6日の公演では、来年2023年で放送から10年を迎える「あまちゃん」にスポットライトを当てる。当時のメンバーがほぼそろった17人編成の「大友良英(あまちゃん10周年直前)スペシャルビッグバンド」は見ものだ。のんのゲスト参加は大きな目玉となる。大友と組んだ音楽ユニット「のんとも。M」の楽曲も披露する予定だ。
「コロナ禍もあって、最近はのんちゃんと会っていなかったので久々。本当に面白い感性を持っていて、よく一緒に音を出していた頃もあったので、演奏も楽しみです。トークではあまちゃんの話もできるのかなと思っています。大人数で音楽をやるのはひたすら楽しいので、ステージの楽しさが伝わればいいな」。
あまちゃんは大友にとって特別な作品だ。多くの交流が生まれ、自身の活動を豊かなものにしてくれたといい、「ビッグバンドはもちろんそうですし、東日本大震災後に福島で盆踊りイベントをやっているのですが大きなきっかけはあまちゃんです。それに、のんちゃんだけでなく、出演者の方々と仲良くさせていただいています。尾美としのりさん、薬師丸ひろ子さん、小泉今日子さん、渡辺えりさん、片桐はいりさんもそうですし、素晴らしい人間関係を築くことができました」と実感を込める。
映画「花束みたいな恋をした」、NHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」、劇場アニメーション「犬王」など、大友が参加した作品は有名作がズラリ。貴重な“劇伴論”を教えてもらった。
「役者さんがいて作品があるので、劇伴はあくまでドラマの盛り立て役です。カメラマンや照明さんと一緒で、裏方だと思っています。目立っちゃダメ、そこがポイント。自分の劇伴を忘れるぐらいのドラマがやっぱり面白いんですよ。今回のライブは素晴らしいドラマがあってこその話です。脇役が主役になるスピンオフがありますよね。そのイメージです。お客さんにコンサートとして自分の音楽を届けることができるのはうれしいことです。
それに、ドラマや映画の劇伴を担当することで、僕自身にとっても、全く違うタイプの音楽ができます。普段の音楽活動で言うと、例えば『花束みたいな恋をした』みたいな、20代前半の恋の曲は書けません(笑)。でも、劇中の2人はどういう風に生きていくんだろうと考えると、書けちゃうんです。自分のために曲を書くとすごく狭まるのですが、誰かのために、映像のために書くと、不思議とできちゃうんですよね。自分自身の音楽とは全然違う扉が開く。劇伴の面白さはそこです」
コロナ禍で苦しい思いをしてきたエンタメ界。「逢いましょう」をテーマに据えた劇場「I‘M A SHOW」創設の背景には、コロナ禍で前を向く新たな挑戦への思いが込められている。大友の公演は、「OPENING SPECIAL SERIES」の位置付けにもなっている。「まずは本当に、声をかけていただいたことがうれしいですよね。この大変な時期に劇場をオープンするのはすごいことだと思っています。収容約400人と聞いていまして、このキャパシティーの規模感で、スタンディングではなく、座ってパフォーマンスを見ることができる。くつろぎながら、ドリンクも飲める。カジュアルに音楽やエンタメを楽しめる空間ができるのはいいことですよね」と話す。
今後に向けて、「劇伴を録音している時に、『これをライブのテンションでやったら楽しいだろうな』と感じることがあります。僕自身にとって、スタジオとステージを行ったり来たりすることができたらすごく面白いなと思っています。今回のような作品ベースの企画がシリーズ化できればうれしいなと思っています」と笑顔を見せた。