“ハマの狂犬”黒石高大、「BreakingDown」の不良は「正直かわいいなって思っちゃう」
アウトローが集まる総合格闘技大会「THE OUTSIDER」。元祖「負けても華がある男」として人気を博した“ハマの狂犬”黒石高大が令和の格闘技エンターテインメント「BreakingDown6」に3日、出場し劇的勝利を収めた。「BreakingDown」と現代の不良の印象について黒石に話を聞いた。
「BreakingDown」は1分にはかなさと分析
アウトローが集まる総合格闘技大会「THE OUTSIDER」。元祖「負けても華がある男」として人気を博した“ハマの狂犬”黒石高大が令和の格闘技エンターテインメント「BreakingDown6」に3日、出場し劇的勝利を収めた。「BreakingDown」と現代の不良の印象について黒石に話を聞いた。(取材・文=島田将斗)
試合では“BreakingDownの顔”ともいえる存在こめおと対戦。延長で右のハイキックが炸裂(さくれつ)しダウンを奪い。「THE OUTSIDER」軍団の高垣勇二、秀虎、萩原祐介、樋口武大と負けが続く中での貫禄の勝利だった。
――「BreakingDown」はいつから知っていましたか。
「大会をやるっていうのは知っていたんですけれど、見たことはなかったです。3か月前くらいかな。俺を昔から応援してくれている人間って俺が戦う姿が1番好きで、どうしてもみんな出てほしいって言うんですよ。あまりにその声が大きいのでちょっと見てみました」
――「THE OUTSIDER」の戦いとは全く違う1分の戦いはどう思いますか。
「その発想がすごいおもしろいです。だってけんかなんて1分以内に終わりますから。リアルを追求したんだなって思いました」
――「BreakingDown」の1分間で強さは分かると思いますか。
「ちょっと物足りなさはあるかなって思います。とにかく短い。ドラマで言ったら最初の10分くらいで終わっちゃいますよ(笑)。それじゃ意味不明じゃないですか。でも、短いからそのはかなさが良いんだとも思いますね」
――「THE OUTSIDER」と「BreakingDown」の共通点は。
「共通点だらけじゃないですか。なんか基本的にしょうもないやつらが出て。懲役自慢、刺青自慢のしょうもないやつらじゃないですか。自分もそんな中のひとりなのであんまり言えないですけれど、元気な人間が出るところですよね。違いはないと思います」
――「THE OUTSIDER」のレジェンドとして「BreakingDown」に出場している若者はどう映っていますか。
「正直かわいいなって思っちゃうんですよ。ああいう人間は嫌いですよ? いきがっている人間、刺青だらけの人間が俺は基本的に嫌い。元々俺もすげーいきがってたから……。昔の自分がもしかしたら嫌いなのかもしれないですね。同じような人間は嫌いなんですけれど、見ているとかわいいなって思っちゃいますよ。子どもっぽい」
――刺青も嫌いというのはなぜなのでしょうか。
「いやいやハッキリしろよって。裏で生きるんだったら裏に潜っておけって。僕はそう思っちゃいます。一般の人から見たらあんまり良い思いはしないじゃないですか。もちろん全員じゃないと思うんですけれど、“威嚇”の道具として使うじゃないですか。迷惑だなって思います。調子いい時は表の人間になって。裏と表を都合よく使い分けている感じが俺はあんまり好きじゃなくて。真面目に生きるなら一生懸命真面目に生きた方がいいじゃないですか。俺の感覚です(笑)」
――「BreakingDown」で人気の瓜田純士さんはどう見ていたのでしょうか。
「(インスタライブでの)かぶれているねっていう発言が瓜田くんなりにはおもしろくなかったみたいで。さっきも会って『相変わらずピエロやってますね。あんなところ(会見乱入)でわざわざ話さなくていいのに』っていう話をしました。そしたら『俺は頑張っているんだ』という話を瓜田くんはしていました。それも分かるし、元々の人の良さも分かる。まぁいいんじゃないんですか。俺は俺の感覚だし、瓜田くんは瓜田くんの感覚の差ってだけです。元々はすごい仲良かったんで」
――スペシャルアドバイザーの朝倉未来はどんな存在ですか。
「彼はすごいですよ。正直アウトサイダーにいるときは前座くらいに思っていました。こんなに天と地ほど差がつく、抜かされる日がくるとは思っていなかったです。いろいろ思い返せば、未来(みらい)を見てたんだなって。納得いかなければ運営にもちゃんと言いますし、前田日明さんにも噛みつくじゃないですか(笑)。それって自分の中のブランディング、道のり、ゴールの全てが見えていたんだなって。そこの時点でもう今の立場にくると分かってたんだって。それに気づいたときに朝倉未来すげーって思いましたね」