平本蓮インタビュー「オレは絶対に屈しない」 本当に伝えたいメッセージ「お前らも諦めんな!」

6日に行われる格闘技イベント「ANGEL CHAMPAGNE presents RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」(愛知・ドルフィンズアリーナ=ABEMAで全試合完全生中継)のメインイベントで、平本蓮(ルーファスポーツ)と弥益ドミネーター聡志(teamSOS)が対戦する。7月の「RIZIN.36」で待望のMMA初勝利を手にした平本がENCOUNTのインタビューに登場。9月に行われた「超RIZIN」ではフロイド・メイウェザー(米国)の“通訳”も務めた、今、最も“バズる”格闘家にドミネーター戦への思い、自身の信念について聞いた。

インタビューで口にした平本連の信念とは【写真:山口比佐夫】
インタビューで口にした平本連の信念とは【写真:山口比佐夫】

メイウェザー戦、朝倉未来は「セコンドにオレがいれば勝てた」

 6日に行われる格闘技イベント「ANGEL CHAMPAGNE presents RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」(愛知・ドルフィンズアリーナ=ABEMAで全試合完全生中継)のメインイベントで、平本蓮(ルーファスポーツ)と弥益ドミネーター聡志(teamSOS)が対戦する。7月の「RIZIN.36」で待望のMMA初勝利を手にした平本がENCOUNTのインタビューに登場。9月に行われた「超RIZIN」ではフロイド・メイウェザー(米国)の“通訳”も務めた、今、最も“バズる”格闘家にドミネーター戦への思い、自身の信念について聞いた。(取材・文=角野敬介)
 
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――今やもうメイウェザーの通訳として世界中に知れ渡った平本選手ですが、反響は相当大きかったですか。

「いろいろなところで見たよって、ここから世界のレン・ヒラモトが始まって行くんじゃないですかね」

――試合では入場もメイウェザーと一緒に入ってきました。すっかりチームの一員になっていましたね。

「あの時は僕の試合じゃないんで、ついていっただけですよ。自分の試合にもメイウェザーを? いやそれは別にどっちでもいいすね。(当日チームの一員として入場したのは)なんか一緒に行くぞっていう感じでは言われてたんで、僕もどういう感じなのかわかってなかったですね(笑)」

――リングサイドでご覧になっていて、試合にはどんな感想を持ちましたか。

「盛り上がったんじゃないですかね。盛り上がったのは感じました。いつもと違うRIZINだという声がすごく多かった。朝倉未来が持っているボクシング技術の中では結構頑張ったんじゃないですか。元々ボクシングとかもやってなかったわけだし。だから勝負のような物であって、でも勝負するものじゃない別競技の選手じゃないですか。そもそも別にちゃんと勝負するもんじゃないと思うし。

 そういった意味では、何か(未来が)正々堂々とやりすぎたんじゃないかな。得策じゃなかったのかなと思います。朝倉未来は自分のパンチを特殊な角度のパンチだとか言ってるんですけど、メイウェザークラスになればそんな下手くそなパンチのやつはいくらでも(体験している)。多分強いボクサーって、すごい強い人とスパーリングはそんなにやらない。だから逆に朝倉未来みたいなパンチにはなれていたと思う」

――もっと違う戦い方があった。

「もっと苦しいところでダーティボクシングっていうか、クリンチして一緒に倒れちゃうとか。もっと仕掛けていけば勝機はありました。ゼロじゃなかった。セコンドに俺がいれば勝てましたね。あははは」

――もし「メイウェザーvs朝倉未来2」があれば。

「そこは俺を呼ぶべきです。今回はメイウェザーさんの付き添いで入場して、あくまで敵サイドだったんで。ちょっと今回は厳しかったんですけど。彼はもっといいトレーナーをつければ、良かったんじゃないかな。もし協力を請われたら? いや断りますけどね(笑)。俺みたいなやつがもう1人いたらよかった」

――今回のドミネーター戦への話も聞かせてください。これまでの実績も踏まえて、ドミネーター選手が有利なんじゃないかという見方もあるんですけど、改めてどんな試合になりそうですか。

「どんな試合になりそうかは……自分も狙ってる戦術があるのでこういう展開でどうっていうのは言えないですけど、ただ一つ言えるのは自分には何にも怖いものがないっていうこと。ドミネーターが怖くないとかじゃなくって、今の自分が持っている自信と、失うものがない気持ちもあって、一番ストレスフリーですごく余裕がありますね。今回は何も焦るものがないっていうのは、やっぱり自分の中でかなり試合に有利になるじゃないかっていう。そこはストロングポイントですね」

――沖縄でMMA初勝利を飾ったことが精神的にプラスになっていますか。

「あの試合の経験ですごい得たものもあるんですけど、シンプルに成績とか過去の実績とかって、スポーツ選手として大事な部分だとは思うんですけど……ただぶっちゃけ同じ人間だし、勝負したときにどっちが強いかっていうのを決めるのが格闘技の良さじゃないですか。そもそも俺にはリスクも何もないし、失うものがない。何か取り繕うものがない。だから本当に自分がやりたいようにやって、爆発するだけな感じなんで。

 全然、挑戦とかそういうかっこいいもんとかじゃないですよ。“立ち向かう”とか、“下克上”でもないし。どっちが強いのか、リング上でふたを開けてみたらこうだったっていうところです。サプライズをしたいですよね。それは言葉ではうまく伝えられないから、試合で見せたい。屈しないこと。何があっても何がきても、屈しないことの大切さを自分は見せたい。それは誰かに向けてやってるわけじゃなくて、自分が屈しないということをみせて勝手に勇気づけられてほしいっす」

――何者にも“屈しない”平本蓮の姿が楽しみです。

「自分が好き勝手やってて、それを都合のいいように“お前らのために”というそういう使命感みたいなものがあるわけじゃないし、挑戦するところを見てほしいということでもない。屈しない、とにかく屈しない。それを見て、勝手に平本連のことを好きかどうか判断してくれと。あとは試合では、ワーッっていう反応を作れたらいいすね」

平本蓮がファンへ伝えたいこととは【写真:山口比佐夫】
平本蓮がファンへ伝えたいこととは【写真:山口比佐夫】

ファンへメッセージ「だからお前らも『諦めんなよ』って」

――ファンは強い平本蓮を見たいという思いもあります。今回はそうしたプレッシャーとも無縁ですか。

「強い自分を見せます。見せたいってよりは、見せます。もう試合で発揮しますみたいな感じですね。自分がやってきたことを振り返ることもないし、今持てる自分の全てをリングに置いていくだけなんで。別にオレはお前ために戦うわけでもないけど、屈しないっていうのはどこであろうと変わらないじゃないですか。だからお前らも『諦めんなよ』っていうのを試合を通じて感じ取ってもらえたらいいなって。『負け犬なんかいねぇよ! やるんだよ』みたいな(笑)。そういう心境ですね。だから今回の試合でオレにはリスクがないし、向こうのほうがリスクはあるに決まってるじゃないですか。オレはただ本当に一生懸命やるだけです。一生懸命頑張ります」

――対戦相手の話で言うと、沖縄大会で勝利した後に今やりたい相手として、萩原京平選手の名前を上げていました。その萩原選手も先日のRIZIN.38で負けてしまいました。

「もうやる必要ないかなって。僕のレベルじゃないかなって(笑)。視界から消えましたね。萩原はいいでしょ。もうお腹いっぱいすね。顔すら見たくないですよね」

――まずはドミネーター戦に集中かと思いますが、その次はどこを見ていますか。

「その時の状況で決めたらいいのかなっていうところですけど、もうとりあえず萩原は興味ないし、オレはドミネーター戦へ向けて頑張ります。今回とにかく自分の中でここは正念場。ここが大事な試合だなって思ってるんで、でも全然重い意味じゃないです。毎回大事だし。だから毎回毎回思ってるんですけど。頑張るだけです。だからこの試合一生懸命本当に頑張ります」

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