堀江貴文氏が手がける3人制バスケチームがとにかく斬新…チャット機能で運営、チアはオンライン選考
実業家の堀江貴文氏がオーナー・アドバイザーを務める3人制バスケットボール「3x3」のプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」に、既成概念にとらわれないエンターテインメントチームが誕生した。ボーダレス・ジェンダーフリーを活動理念に据える「Astronauts(アストロノーツ)」だ。プロ野球・阪神のチアダンスチームのディレクターなどを務めた島田若枝子さん(39)が創設に参加。試合・イベントの場で選手やファンの盛り上げ役を担う新機軸の“チア集団”の立ち上げに迫った。
堀江貴文氏がオーナー・アドバイザー務める「3×3」プロチーム チア集団「Astronauts」の新たなる挑戦
実業家の堀江貴文氏がオーナー・アドバイザーを務める3人制バスケットボール「3×3」のプロチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」に、既成概念にとらわれないエンターテインメントチームが誕生した。ボーダレス・ジェンダーフリーを活動理念に据える「Astronauts(アストロノーツ)」だ。プロ野球・阪神のチアダンスチームのディレクターなどを務めた島田若枝子さん(39)が創設に参加。試合・イベントの場で選手やファンの盛り上げ役を担う新機軸の“チア集団”の立ち上げに迫った。
東京五輪で新種目となる3人制バスケ。今年2月に始動した「HIU ZEROCKETS.EXE」は、日本のトップリーグ「3×3.EXE PREMIER」に今季から新規参入予定だ。“既存の枠にとらわれない”を理念に掲げる真新しいバスケチームの立ち上げを知り、エンターテインメントチームの結成を自らアプローチした島田さんは「『自由に楽しく、且つ、プロフェッショナルに』という信念を持って取り組んでいます。従来のイメージや型にはまらないスポーツエンターテインメントチームがあっていい」と意気込みを語る。
チアリーディングと言えば、ユニホームを着た若い女性たちがポンポンを手に踊るというイメージが強いが、現在男女5人の運営スタッフで第1回オーディションを行ったアストロノーツはまったく新しいスタイルを目指す。メンバーの募集要件に「性別」はなく、「年齢」もない。子供からシニアまで、また、男性でも応募できる。それに、求めるスキルや表現力はチアリーディングの経験によらないという。
合格者の中には、バスケットボールを使ったパフォーマンス表現やストリートダンスに取り組む人もいるという。これまで多くのスポーツチームでチアの踊り手や指導者を務めてきた島田さんは「例えば、男性でも今までやってみたかったという思いを持っている方も大歓迎です。個性をかけ合わせるチームを作り上げたい」と強調する。
常識破りなのは、選考方法だ。全面的にオンラインで実施しているというのだ。課題は、堀江氏の歌唱曲に合わせるパフォーマンスの動画。対面の面接はなく、応募方法はツイッターとインスタグラム。動画での表現力や個性、実現したい思いや、個人のSNSの発信力などを総合的に判断するという。新型コロナウイルスの感染問題が広がる中で、「オンライン面接」が注目を浴びているが、島田さんは「コロナの影響は関係なく、もともと考えていたことですが、結果的にひとつの先駆けになれば」と話す。
ボーダレスの側面も斬新だ。そもそも、バスケチームの拠点は、堀江氏の地元・福岡県と東京都の2か所だ。メンバーには、どこにいても自分でパフォーマンスを磨き、同じ目的を持って活動できることを求めるといい、メンバーの居住場所も問わない。試合やイベントで、その都度に集まれるメンバーが参加するという形態を念頭に置き、練習方法は、定期的な合同練習は原則行わず、必要なリハーサルで調整を図っていくという。自身もチア経験24年に及ぶアストロノーツのアドバイザー宮本創(はじめ)さん(42)は「パフォーマンスの面では、メンバーそれぞれの得意分野、個性を出し、即興性を採り入れることも面白いと考えています。いろいろな場所に住むメンバーを想定し、テクノロジーの力も利用して、新しい方法を考えていきたい」と強調する。
これまでプロスポーツのチアやダンサーで活躍してきた運営スタッフにも熱が入る。振り付けを担うFUKAさん(26)が「仕事に就きながら自分のペースで活動でき、個人のSNSも運用できます。チームと個人を両立させ、にぎやかに展開するオンリーワンの存在を目指したい」と話せば、コーディネーターのSAWAKOさん(33)は「ミュージカルのようなパフォーマンスを披露できれば。人々を元気に笑顔にする思いを共有して、みんなで支え合って成長につなげたい」と力を込める。
アストロノーツは「プロの人材育成」の視点を持って、将来的なダンススクールの設置、チーム運営側への登用などのキャリア形成も視野に入れているという。島田さんは「今回の取り組みを通して、チアリーダーやダンサーの社会的地位の向上、経済的自立につながれば」としている。
バスケチームは無料のボランティア有志で運営 「3人制バスケの市場規模、ファン層を拡大していく」
新たな3人制プロバスケチーム「HIU ZEROCKETS.EXE」の運営方法も画期的だ。チームのオーナー企業である「ワッショイエンタテイメント株式会社」の代表を務める柏井茂達氏は「ミッションは、3人制バスケの市場規模、ファン層を拡大していくこと」と話す。バスケットボールの発展性に着目した堀江貴文氏の考えを基に、今年2月にチームを創設。福岡市と東京都港区のダブルフランチャイズで、環境整備を進めている。
コンパクトな競技施設・試合運営で展開できる3人制バスケ。国内トップリーグ「3×3.EXE PREMIER」では、チームのオーナー側にとって、ファン作り、選手の確保やスポンサー集めが主な役割といい、参入障壁の低さが特徴。選手も本業の仕事を持ちながら活動する選手が多いという。
「HIU ZEROCKETS.EXE」では、すでに所属選手が決まっており、現在はファンクラブ立ち上げ、グッズの準備に着手している。運営スタッフの陣容は斬新そのもの。チームのオーナーでアドバイザーを務める堀江氏が主宰するオンラインサロンの会員の有志約40人が、運営を担っている。ファンクラブ設営、SNSのプロモーション、選手のマネジメント、会計・法務。無料のボランティアで、オンライン上のチャットのやり取りでコミュニケーションを図り、チーム作りを進めているという。