【RISE】寺山遼冴、約1年ぶりの試合 判定勝ちで涙の理由「1年って結構デカい」
約1年ぶりの試合となった寺山遼冴(フリー)が京介(TOP DIAMOND)に3対0(30-29、30-29、30-27)で判定勝ちを収めた。
志朗、姉・日葵がセコンドで見守るなかでの試合
立ち技格闘技イベント「RISE162」(30日、東京・後楽園ホール)第9試合、バンタム級(55キロ)3分3R、延長1R
約1年ぶりの試合となった寺山遼冴(フリー)が京介(TOP DIAMOND)に3対0(30-29、30-29、30-27)で判定勝ちを収めた。
寺山は昨年11月20日に行われた「RIZIN.32」の弘樹戦以来のリング。3月15日に引退を発表したRISE QUEENミニフライ級王者の寺山日葵を姉に持つ。2月に所属していたジムTEPPEN GYM」を離れてフリーに。現在は志朗の「BeWELLキックボクシングジム」を拠点にしている。
けろっとした表情でリングに上がるサウスポーの寺山。約1年ぶりの試合ではミドルキックを蹴るたびにバチっと重たい音が会場に響き渡った。
3Rを通してロープを背負う時間も少なくはなかったが、京介のパンチを正面から被弾することはほとんどなかった。右のジャブを攻撃の起点に顔面とボディーを打ち分けていた。
試合後のマイクで1年を振り返ると瞳に涙を浮かべた。「しょぼい試合しちゃってすいません。でも勝ったので良かったです。いろいろあったんですけれど、応援してくれる人たちのお陰で自分はここにいると思っているので、本当に感謝しています。ありがとうございます。これからも応援してくれるとうれしいんで、お願いします」とマイクした。
囲み取材では志朗ほうふつの受け答え
囲み取材では「1年ぶりというのもあって、1R目硬かったんですけれど、自分のやりたいことができて良かったと思います。緊張はそんなしなかったですけれど、試合中楽しかった。昔よりは成長したかなと思います」と振り返る。
試合勘は2Rの前半で戻った。ロープを背負った場面について「焦りはなかった。でも自分は3ポイント取ったかなと思ったんですけれど、背負っているという印象で(ポイント)を持っていかれたかなと思いました。今日はこのスタイルでやりましたけれど、違うスタイルも練習したりしているので、次から違うスタイルでもいってみようかなと考えていますね」と師匠・志朗をほうふつとさせる受け答えをしていた。
そんな志朗からは試合後に「危ないよ」と言われたことを寺山は明かす。その上で「上に行ったら自分の弱点を突かれる。そういういところを直していかないと今後勝てないよと言われたので、そこを練習していきたいと思います」とうなずいた。
またマイクで涙を浮かべた場面を問われると「1年って結構デカくて。その間に『THE MATCH 2022』とかもあったじゃないですか? そこにいなかった自分にムカついた。こんなに弱くてそこに出れない悔しさもありました」と唇をかむ。
悔しさだけでなくあどけなさも見せた。「『THE MATCH 2022』に出ているやつらよりも強くなってやるじゃないですけれど……」と良い言葉が浮かばず下を向いてしまう。これには会見を見守っていた姉・日葵から「変わりましょうか?」とツッコミ。最後は照れくさそうに笑っていた。