コロナ禍で日本は約4割が「失職や収入源に不安」…意識調査で「自分は大丈夫」の楽観論が世界的に減少
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、「自分は大丈夫」だと考える人が減少し、現実感が高まっていることが、今年3月下旬に実施されたグローバル企業チームの意識調査でわかった。日本では4割近くの人が「失職や収入源に不安」を覚えており、感染予防のためのソーシャルディスタンス(社会的距離)の行動を意識する人が増加している実情も判明した。
日米英など世界14か国を対象にしたグローバル意識調査 3月下旬の第2回結果が判明
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、「自分は大丈夫」だと考える人が減少し、現実感が高まっていることが、今年3月下旬に実施されたグローバル企業チームの意識調査でわかった。日本では4割近くの人が「失職や収入源に不安」を覚えており、感染予防のためのソーシャルディスタンス(社会的距離)の行動を意識する人が増加している実情も判明した。
今回の調査は、世界有数のマーケティング・ソリューションズ・ネットワークを有する「マッキャン・ワールドグループ」の調査・分析チームが、日本を含む世界14か国で、約1万4000人(各国約1000人)を対象とし、3月23~30日にかけて、「COVID-19パンデミック」に関する各国・各世代の意識調査を実施したもの。今年3月中旬(12~22日の間)に行った第1回調査の継続調査となった。
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスが7日に公表した資料によると、第1回調査時点では、調査14か国平均で36%の人が「たとえコロナウイルスに感染したとしても、自分は大丈夫だと思う」と回答していたのに対し、3月下旬時点の今回の調査では、「自分は大丈夫」と考えている人は24%に減少した。特に感染が急速に広がった欧米では、米国が31%(前回調査58%)と大幅に少なくなったほか、カナダ29%(同54%)、英国27%(同47%)など、約半数の人々が楽観視していた国で、この2週間で認識が大きく変わったことがわかった。
歯止めのかからない感染拡大に対し、「とても心配している」「心配している」と回答した人は、前回調査では調査14か国平均で53%だったのに対して、今回は14ポイント増加の67%を記録した。感染者数の増加した国別に、「とても心配している」「心配している」の合計値を見ると、米国57%(前回調査34%)、イタリア67%(同65%)、スペイン76%(同68%)、ドイツ59%(同54%)、フランス74%(同67%)、英国71%(同40%)、日本は64%(同51%)となった。