岩田剛典「LDHを背負っていきたい」…永瀬正敏とのタッグで殻を破った背景

俳優で写真家の永瀬正敏が撮り下ろした最新写真集「Spin」を発表【写真:山口比佐夫】
俳優で写真家の永瀬正敏が撮り下ろした最新写真集「Spin」を発表【写真:山口比佐夫】

――海外映画界から評価を受け、写真家としても約20年に渡って活動を続けている永瀬さんから学んだことは。

「いっぱいあります。僕の口から永瀬さんのことを語るのは生意気なので、しゃべれないですけど、きっといろいろな景色を見られてきたのだと思います。そういう方が今まで受けてきたインスピレーションや表現というものを一緒に作品として作らせていただくだけで、僕はいろいろなことを吸収することができて、勉強することができました。それだけで本当にやりがいを感じますし、楽しいと思う瞬間でした」

――3月に30歳を迎えました。30代になってみての感覚はどうですか。

「うーん、あんまりないです(笑)。節目ともあまり思っていないですけど、24、25歳ぐらいから、ずっと変わらないマインドで仕事に打ち込んできました。本当に毎年毎年、目の前のやるべきこと、すべきことをひとつひとつクリアしてきて今がある、という感覚。それだけです」

――写真集のポストカードのメッセージに「冒険心」という言葉を使っています。どのような思いを込めたのでしょうか。

「よく『挑戦』や『向上心』というのはみなさんおっしゃいますし、僕もそういう言葉を使いたくなるんですけど、あえて『冒険心』というのは、遊び心を忘れたくないという気持ちがあるからです。僕はけっこう仕事人間な部分があって、自分が楽しさ、やりがいを感じる瞬間は今のところは仕事にしか見いだせない。そんなに人に誇れるような趣味もないです。仕事に対して、常にワクワクしていたい。そのワクワクがないと生きて行けないみたいなところがあります。だからこそ、そういう気持ちを忘れたくないという思いで使いました」

「冒険心」もテーマの一つだ【写真:山口比佐夫】
「冒険心」もテーマの一つだ【写真:山口比佐夫】

――この秋のフジテレビ月9ドラマ「シャーロック」への出演が決まり、パフォーマー以外でも活動をしていきますが……?

「まだ誰も到達していないようなところに行きたい、という思いがあります。個人として、LDHを背負っていきたい、オンリーワンになりたい、という思いがずっとあります。それに自分の人生の根底にあるものは、僕はパフォーマーから始まったストーリーだと思っているので、そこは切っても切り外せない。だからこそ、人と違う部分にも今はなりえていると思っています。そこは自分の武器だと思っています」

――今後の自身の在り方をどう考えていますか。

「『やりきったぞ』と思える達成感や充実感というものは、どの瞬間でも大切にしていきたいです。本当に毎年毎年そうですけど、出会う人、出合う作品、お仕事も含めて、そういうものはすべて自分に返ってくるのだと思っています。それが自分を作っていくということは間違いないことだと思います。ひとつひとつのご縁を大切にしながら、これからも活動していきたいです」

□岩田剛典(いわた・たかのり)。1989年3月6日、愛知県出身。30歳。慶応義塾大学法学部卒業。2010年、「三代目 J SOUL BROTHERS」のメンバーとしてデビューし、2014年に「EXILE」に加入。2011年から俳優活動を始め、多くの人気ドラマで活躍。2019年までの公開映画で通算12作に出演。河瀬直美監督の映画「Vision」(2018年)での初共演がきっかけで、俳優で写真家の永瀬正敏氏(53)と交流を深め、永瀬氏が撮影を担当した3rd写真集「Spin」(講談社)を8月2日に発表した。パフォーマーとして多方面で躍進を続けている。

(ENCOUNT編集部・吉原知也/Tomoya Yoshihara)

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