日本は車を長く乗る人に厳しい国なのか 電気自動車への買い替えはエコ? 疑問呈した投稿が話題
「なぜ日本はクルマを長く乗るのは非エコで電気自動車への買い替えのみをエコにしたがるのか」。率直な疑問をツイートにしたところ、2.5万いいねの反響となったのが、愛知県のかずふさ(@orz68483437)さんだ。愛車は1994年式のマツダ・ユーノスロードスター。日本を代表する名車に乗り続けるオーナーに投稿の意図を聞いた。
嘆きの声続々 「愛車が来年から自動車税値上げ、大切に乗ってるのに」
「なぜ日本はクルマを長く乗るのは非エコで電気自動車への買い替えのみをエコにしたがるのか」。率直な疑問をツイートにしたところ、2.5万いいねの反響となったのが、愛知県のかずふさ(@orz68483437)さんだ。愛車は1994年式のマツダ・ユーノスロードスター。日本を代表する名車に乗り続けるオーナーに投稿の意図を聞いた。
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何げないつぶやきが、突然バズりまくり、“話題の人”になったかずふささん。投稿には内容に賛同するコメントが続々と寄せられた。
ガソリン車を長く乗るドライバーからは、共感と嘆きの声が上がった。
「古い車を長く乗れば重税にして、新車には減税おかしい」「愛車が来年から自動車税値上げ、大切に乗ってるのに」「物を大切に使うほうがエコですよね。乗り替えとか全然エコじゃない」「英国では古い車は無税と聞きます」
一方で、電気自動車(EV)のよさを認めつつも、すべてがエコという風潮に疑問を呈する人も。
「電気自動車作るのにくっそ二酸化炭素排出してるのに…」「発電問題が解決しない以上電気自動車は、エコといえない」「EVよりもプリウスの方がエコだと思う」「そもそも欧米各国がEV政策を勧めてるのはトヨタに勝てないから」
古い車を大切にしても燃費や排ガスなどの環境面ではEVに及ばない。しかし、1台の車に長く乗り続けることもエコだ。電気を供給するにも日本にはエネルギー問題がある。どこか釈然としない意見が大半を占め、大きな議論を呼んでいる。
かずふささんは、投稿の理由について、深い意図はなかったと話す。
「自分自身、古い車に長く乗っていて20年近く1台の車で済ませているのに、エコじゃない扱いなので疑問に思ったことをつぶやきました。電気自動車を悪いものだとは思っていませんし、むしろ、優れた工業製品だと思います」
愛車のロードスターは18年ほど前に購入し、乗り続けている。「思い出はたくさんありますが、この車を通していろんな人に知り合えたことは、とても印象に残っています」という人生の相棒だ。
車の長期保有で実感するデメリット 「お金がかかるのは確かです」
今後、自動車業界は本格的なEVの時代を迎える。米ロサンゼルスは、2035年にハイブリッド車(HV)を含むガソリン車の販売を禁止する。日本も35年には国内販売の新車をすべてEVにする方針を示すなど、エコカー普及にまい進している。課題のインフラの整備は十分とは言えないが、充電できる場所も徐々に増えている。
その反動で、逆風を受けているのがガソリン車だ。購入時の補助金や高い税優遇が適用されるEVに対し、ガソリン車は13年を超えると自動車税が重くなる。そのことによって、維持することが大変になり、愛車を手放すオーナーもいる。
かずふささんも「やはり税制面で非常にデメリットがありますね。修理代がかかるようになり、普通の車よりは維持費がかかるのにさらに税金も高くなりで、お金がかかるのは確かです」と、維持の難しさを実感している。
エコというより、買い替えの促進ではないか。だとしたら、それは本当にエコなのか。率直な疑問を吐き出したというわけだ。
多くの反響に「正直驚きました。インターネットの情報は『エコが素晴らしい、電気自動車が未来の乗り物』という風潮なので、むしろ反感のメッセージがもっとあると思っていました」とかずふささん。同じ思いを持つドライバーが多いことを意外な反応として受け止めた。
EVの波が押し寄せても、まだまだ愛車を手放すつもりはないという。
「車との付き合いも長く、愛着があるのでなかなか交換する気にはなれません」と、かずふささんは力を込めた。