お笑い芸人の千原ジュニアがMCを務めるお笑い番組「笑いの総合格闘技！千原ジュニアの座王」の全国ネットスペシャルが、18日午後9時からカンテレ・フジテレビ系で放送される。

　ジュニアが考案した「座王～ざおう～」は、漫才やコント、ピン芸、歌ネタなど作り込んだネタではなく、即興ネタを競い合う“笑いの総合格闘技”。2017年10月に、関西ローカルで放送開始し、今回で4度目の全国ネット放送となる。今年の正月に、審査委員長に「ダウンタウン」の松本人志を迎えて放送した「笑いの総合格闘技！千原ジュニアの座王　新春SP」が、第59回ギャラクシー賞（21年度）下期のテレビ部門賞に入賞した。今回は、お笑いコンビ「さまぁ～ず」の大竹一樹が座王初審査委員長を務める。

　番組のルールは、芸人たちが「大喜利」「ギャグ」「モノマネ」などのお題が書かれたイスを使ってイス取りゲームを行う。座れなかった芸人は、「このお題であいつだったら勝てる！」と思う芸人を指名。指名された芸人のイスに書かれたお題に沿ってネタを披露し、2人のうちどちらが面白いかを、審査委員長が判定。最後まで勝ち残った者が「座王」に輝く。今回の2時間スペシャルでは豪華28人の人気芸人が集結し、Aグループ、Bグループに分かれて対戦していく。各グループの勝者2人ずつ計4人が決勝ステージに進出して座王を争う。

　プレイヤーには、“M-1グランプリ”、”キングオブコント”、“R-1グランプリ”、“THE W”のお笑い4大コンテストの王者やファイナリストが勢ぞろいする。

　番組冒頭でジュニアから「みなさん！　東京のお兄ちゃんが来てくれましたよ！」と紹介された審査委員長の大竹。「すてきな大会やってんだなってね！　最高ですね！　松本（人志）さんとか今田（耕司）さんとか（審査委員長を）やってますから荷が重いんですけど、このメンバーだったら別に大丈夫ですね。人生かかってる感じもないし。なのに、（みんな）バカみたいに緊張していますよね？」とスタジオに漂う緊張感に戸惑いつつ、審査委員長への意気込みを語った。

　収録を終えたジュニアは、審査委員長・大竹について「2人で、差しで、2ショットで、というのは初めてだったので大竹さんの独特の空気も味わいながら非常に楽しい収録をさせていただきました」と振り返った。続けて、「キャスティングも良すぎて箸休めが全くないところですね。結果が見える戦いが一切なかったです。予想が全くできなかったです。今日はこれちょっとマジでオモろ過ぎましたね。こんだけ長い間収録してて、誰一人滑ってないってちょっと俺の記憶にもない感じやね。素晴らしいと思います！」とアピールした。

　一方、「座王」で初の審査委員長を終えた大竹は、「難しかったですね。すごく難しかったな～。別に切り捨てればいいんだろうけど、一発（の判定）でもう出番ねぇのかとか。やっぱりこの……温情というか。もう一個別のやつ見たいなって。ドローも出させてもらったんだけど、追い込まれて何か出るのかな、とか。（ドロー後の再勝負で）ズバッと決まるときがあるから、そういうのも見てみたいなと」と座王独特のドロー判定の難しさを吐露した。

　また、「腕利きの連中ばっかりなんで、一回（の判定）で帰しちゃうのは残酷であり……例えば苦手なお題に当たっちゃった人とかね。でも、そのゲーム性が面白くてね。もしかしたらこれ……吹雪（苦手なお題）がずっと続いちゃって決勝までいく回もあったりするのかなって。力を出せないまま全員が負けていくみたいな。そういう危うさもあるのかなって、やりながら思った。いやちょっと、当たりの回（みんなが得意なお題）でもう一周やろうよ！　みたいな（笑）。そういうもったいなさというかね。それが良さでもあり、逆に苦手な（お題がある）ところに面白さがあるのかな、とかね。普段モノマネやらない人がモノマネをやる、みたいな」と見どころを語った。

　また、座王での初審査委員長をするにあたり、「審査員をやらせてもらうときは、事前に情報を入れない。見ないというか、知らないようにしちゃうんですよね。『あの時と同じネタだけど前の方が面白かったじゃん』とか訳分からない比較になるのが嫌で。新鮮に初めて見るようにしているんです。だから今回も会ったことないとか知らないメンバーもいたんですけど、思わず笑ったかどうかで基本的には審査をやっています」と振り返った。

　最後に、視聴者に向けて「どこから見ても面白いんじゃないですかね。（番組の）過去を知らなくても面白いと思います。僕もレギュラーの回を全部見ているわけじゃないから、それでもやっぱり全然面白いんで」と呼びかけた。