アミューズの山梨・新本社が完成 中西正樹社長が決意「これまで以上に一つになって感動を作る」

創業45周年を迎えた大手芸能事務所「アミューズ」が山梨県・西湖への本社移転を機に工事を進めていた新本社「AMUSE VILLAGE(アミューズ・ヴィレッジ)」が完成し、創立記念日となった10月16日にグランドオープンした。雄大な自然とオフィス施設が融合した、新しいものづくり空間として展開。中西正樹社長と長崎幸太郎・山梨県知事がオープニングセレモニーに参加した。

山梨県と強力タッグ 西湖周辺でアウトドアとエンタメを融合させたイベントなどを展開

 創業45周年を迎えた大手芸能事務所「アミューズ」が山梨県・西湖への本社移転を機に工事を進めていた新本社「AMUSE VILLAGE(アミューズ・ヴィレッジ)」が完成し、創立記念日となった10月16日にグランドオープンした。雄大な自然とオフィス施設が融合した、新しいものづくり空間として展開。中西正樹社長と長崎幸太郎・山梨県知事がオープニングセレモニーに参加した。(取材・文=吉原知也)

 2021年7月に本社を東京・渋谷から山梨県・西湖に移転。今回オープンとなった新本社は敷地面積8800平方メートルで、もともとあったホテルの施設や跡地を活用する形で20年12月に着工。社員の声を取り入れてレッスン場や撮影スタジオを設計に盛り込むなどし、株主総会の会場にもなる多目的ホールやオフィスなどを備えている。社員向けの宿泊施設内には、社員の家族が一緒に時間を過ごすことができるようファミリールームを完備しており、体育館の芝生広場には家族みんなで遊べて楽しめる大きなツリーハウスのアスレチックも設置している。また、一般向けには、燃料を使わない足漕ぎカヤックのレジャー事業を西湖の湖畔で展開。西湖周辺でアウトドアとエンタメを融合させた花火打ち上げなどのイベントを開催している。

 この日のセレモニーで、中西社長は「大自然に囲まれた素晴らしい場所で、所属アーティストとアミューズ社員が心と体の健康を整え、コミュニケーションを深め、インスピレーションを感じ、これまで以上に一つになって感動を作っていく場所を目指しました。これまでの渋谷オフィスとリモートワークと連動しながら、アミューズらしい働き方を実践することで、よりものづくりに集中でき、創造力を高められると確信しています。見つけて育てて広げていくというプロデュース力により磨きをかけて、地元の方々と一緒に力を合わせて、山梨県を、日本を盛り上げて、世界に発信していきたいと考えています。挑戦するアミューズをよろしくお願いします」とあいさつした。

 同社は今年6月、山梨県とスポーツ・文化・観光を含めた地域経済活性化のための包括連携協定を結んだ。長崎知事は「心から歓迎しており、ワクワクするような楽しさを感じています。アミューズさんも発展する、山梨県も発展する、地域の皆さんが幸せになる、都会の皆さんもここで元気になる、このような場所づくりに向けて我々もできる限りの力添えをして、参加をしていきたいです」と語った。中西社長と長崎知事は地元の食材ヒメマスを使った“鏡開き”でオープンを祝った。また、地元の人たちや近隣の子どもたちを招待し、同社社員や家族たちも来場。地元・山梨の野菜を使ったBBQや、スペシャルクラムチャウダーなど料理・ドリンクを堪能できるマルシェが展開された。

 中西社長はセレモニー後に報道陣の囲み取材に応じた。ビジョンや方向性について、「コミュニケーションの濃度を高めて、よりいいものを作っていく、その循環を意識しています。芸能・エンタメ・音楽だけでなく、社会的課題にも目を向けています。人の幸せ、喜びにどう貢献していくのか。いろいろな角度で物事を見て、大自然をIPとして捉えて山梨県の魅力を学んでいきながら、人間的に成長しながら楽しいものを作っていきたいと考えています」と力強く語った。また、今後の展開について音楽事業にも言及。「本社の広場はフェスティバル会場でもあります。どう音楽を楽しんでいただけるのかについては、これまで我々が培ったノウハウをミックスすることができます。そのイメージはあります。最終的にそこに持っていきたいです。まずは山梨の地域のことをより深く知って、得たものを掛け合わせていくことを考えています」との見通しを示した。

 セレモニーの司会・進行はフリーアナウンサーの馬場典子が務めた。

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