「全国旅行支援」開始 予約サイトはアクセス集中で混乱、すでに締め切りの地域も

コロナ禍で停滞した観光関連産業を盛り上げるための政府の観光支援策「全国旅行支援」が始まった。1人1泊あたり最大で1万1000円が補助されるため旅行予約サイトにはアクセスが集中。開始日の11日は主要サイトが機能しない混乱が生じ、12日夕になってもつながりにくい状態が続いている。

賑わいを取り戻しつつある横浜・中華街【写真:ENCOUNT編集部】
賑わいを取り戻しつつある横浜・中華街【写真:ENCOUNT編集部】

京都府は新規予約の割引適用を見送り

 コロナ禍で停滞した観光関連産業を盛り上げるための政府の観光支援策「全国旅行支援」が始まった。1人1泊あたり最大で1万1000円が補助されるため旅行予約サイトにはアクセスが集中。開始日の11日は主要サイトが機能しない混乱が生じ、12日夕になってもつながりにくい状態が続いている。

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 筆者はこの制度を利用して今月下旬に東京から神戸への旅行を計画。11日午後6時から旅行予約サイトを回ってみたところ、ヤフートラベル、楽天トラベル、日本旅行の各サイトはまったくつながらない状態だった。同10時半、ヤフートラベルの宿泊費+飛行機をクリックすると羽田-伊丹間の時刻表と宿泊費の合計金額が提示されたが、予約の確認に進めないため断念。日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」のページも「ただいまサイトが大変混み合っております」の案内が繰り返し表示され、「JR+宿泊検索」「出発日」「目的地」などが入力できない。楽天トラベルも同様の案内が表示されるなど混乱が続いた。

 ちなみにヤフートラベルにかろうじて表示された旅行代金は羽田-伊丹往復飛行機代と神戸市内のビジネスホテル3泊4日で税込合計4万100円。ここから旅行支援のクーポンとして1万6040円が差し引かれるので合計2万4060円となった。翌朝、同様に日本旅行のサイトを開くと昨晩とは打って変わりサクサクとページが進む。目的地を札幌にして羽田-新千歳往復、札幌市内中心部のビジネスホテル3泊4日を調べると合計金額5万1900円、割引金額2万760円、請求金額3万1140円となり、お得感が大きい。ただ、早朝出発となるため午後便に変更すると1000円から8000円前後の追加料金が発生するため注意が必要だ。

 旅行先の予約は各サイトによって異なる。日本旅行の場合、11日午前10時から開始されたのは北海道、青森県、福島県、千葉県、石川県、岐阜県、愛知県、三重県、和歌山県、岡山県、山口県、沖縄県。13日からは岩手県、宮城県、秋田県、山形県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、福井県、山梨県、滋賀県、兵庫県、鳥取県、島根県、広島県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、大分県、宮崎県への旅行予約が開始される予定だが、岩手県、宮城県、広島県の新規予約適用については「すでにご予約いただいているお客様の適用分も上限に達したため新規予約の割引適用を見送らせていただきます」と告知。京都府もすでに予約客の適用分が上限に達したため、新規予約の割引適用を見送る、と表示されている。12日午後5時現在、一部の旅行予約サイトはアクセス集中のためつながりにくい状況が続いており、操作に手間取っている間に締め切りとなってしまう地域が続出しそうだ。

「全国旅行支援」は1人1泊あたり8000円を上限に旅行代金を40%割り引く制度で、買い物や飲食に使える地域クーポンが平日3000円分、休日1000円分付与される(自治体により上乗せされる場合がある)。ワクチンの3回接種か陰性証明書の提示が条件。

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