青柳兄弟とのリアルブラッド対決を終えた「REAL BLOOD」野村直矢の前進は続く
野村直矢とスーパークラフターU(スーパーU)の「REAL BLOOD」と優馬、亮生の青柳兄弟の対決は、リアルに血のつながった兄弟コンビが勝利した。
試合後、スーパーUは一言も残さずに引き揚げる
野村直矢とスーパークラフターU(スーパーU)の「REAL BLOOD」と優馬、亮生の青柳兄弟の対決は、リアルに血のつながった兄弟コンビが勝利した。
10・3REAL BLOOD興行「THE MAXIMUM 神奈川・川崎大会」(POST DI AMISTAD=ポスト・ディ・アミスタッド)でのリアルブラッド対決。激しいパンチ、キック、スープレックスの応酬の末、優馬がスーパーUをロックスターバスターでたたきつけ15分1秒、フォールした。
「我々が THE MAXIMUMのリングを乗っ取った」と意気盛んな青柳兄弟。全日本プロレスでは使用しないグローブを着用するなど、アウェーでのバトルとなったが「俺たちはどんな闘いもできる」と自信満々な様子で胸を張った。
ホームでの敗戦となった野村は悔しさを隠せなかった。途中、野村とスーパーUの間に不穏な空気が流れ、試合後もスーパーUは一言も残さずに引き揚げるなど、REAL BLOODコンビの今後が心配になる展開だった。
それでも全日本時代からの宿敵・優馬とのバチバチとしたしばき合いには手ごたえをつかんだようで「青柳とはこれからも闘いたい」とエール。優馬も「俺が3冠王者になったら、挑戦者に指名してやる」と応じていた。
この日はタッグマッチでの敗戦となった野村だが、青柳とのシングル戦は昨年末の「全日本退団けじめマッチ」でレフリーストップ負け。今年は王道トーナメント1回戦で、フォール勝ち。直近では1勝1敗の五分となる。
野村は「絶対、負けない。負けたくない」と強い信念を持っている。次なる闘いはあるのか。青柳がいう「俺が3冠王者になったら」も、もちろん楽しみだが「鉄は熱いうちに打て」で、間を空けずに再戦を熱望する声も上がっている。
この日の試合前には、出場選手全員がリングに上がり、先日お亡くなりになったアントニオ猪木さんに追悼の10カウント。遺影を神妙な面持ちで持った野村は、大事そうに抱え、そしてギュッと両手に力が入っていた。
師匠の北原光騎は「全日とか新日とか関係ない。馬場さんと猪木さんがいたから、今のプロレスがある。敬う気持ちで哀悼の意を表するのは当然のこと。偉大なお2人に対しても、胸を張れる闘いをしてほしい」とエールを送った。
レスラーとしてのプライドの大切さを改めてかみしめた選手たち。この日はいつにも増して、魂のこもった闘いを繰り広げた。
そういえば、数字を名前に当てはめることがある。知人の中にも、1月1日生まれの「一(はじめ)」1月25日生まれで「伊津子(いつこ)」。4月6日生まれで「司郎(しろう)」5月30日生まれの「功(いさお)」。実家の住所が33番地なので「サトミ」など、誕生日や番地から命名された人もいる。
プロレスラーでも、武藤は「610」、後藤は「510」、佐藤は「310」に当てはめる。暗証番号を「2473」にした藤波ファンもいる。
直矢は「708」になる。これは「七転び八起き」とも読め、縁起の良いラッキーナンバー。野村のファイトスタイルのように、不屈の闘志を表す力強い数字だ。
紆余(うよ)曲折あるドラマチックな野村の人生だが、運は強いと思う。期待された全日本プロレス最強タッグは不出場で、落胆したファンも多いが、一歩も引かず前へ前へ出る、勇猛果敢(かかん)で真っ直ぐな「HARD ON FIGHT」野村の闘いはこれからも続く。