榊原信行CEOが受け取った“猪木イズム” RIZINのマッチアップにも影響「何を考えているかは秘密」
格闘技イベント「RIZIN」は5日、都内で「湘南美容クリニック presents RIZIN.39」(23日、マリンメッセ福岡)の追加対戦カード発表とフェザー級タイトルマッチの調印式を行った。会見後、榊原信行CEOが囲み取材に応じ、1日に亡くなったアントニオ猪木さんとの思い出を振り返った。
「紅白をぶっ倒せ」の志
格闘技イベント「RIZIN」は5日、都内で「湘南美容クリニック presents RIZIN.39」(23日、マリンメッセ福岡)の追加対戦カード発表とフェザー級タイトルマッチの調印式を行った。会見後、榊原信行CEOが囲み取材に応じ、1日に亡くなったアントニオ猪木さんとの思い出を振り返った。
「猪木さんがやってきたことが1番僕に影響を与えた」と語る榊原CEO。話を出すときりがないと言う中で選んだ思い出は2000年大みそかからスタートした格闘技イベント「INOKI BOM-BA-YE」だった。
「その時代は大みそかは紅白に圧倒されていて、何か他のコンテンツをぶつけていくことが無意味というかナンセンスだった。その時代に『紅白をぶっ倒せ』っていう上位概念に噛みついていく。それがプロレスとか格闘技、マイノリティーの失ってはいけない志でした」
大みそか=格闘技。今でこそ浸透しているが、このイベントがそのきっかけだったと榊原CEOはうなずく。
「ひょっとすると大みそかに四角いリングを使ったスポーツってワンチャンあるんじゃないの? っていうのがそこから。スカパーさんでのPPVもすごい伸びました。そこから大みそかに格闘技が根づいていった」
「一寸先はハプニングが起きないと熱は付いて来ないんだ」と熱くなる。
なぜこのカードが組まれたの? RIZINの対戦カード発表の際にはそんな声がユーザーからは上がる。そう思わせることもアントニオ猪木さんの教えだと榊原CEOは笑う。
「あんまりみんなにネタを言わないということ。自分がこういう意図でマッチアップをしているって方向性を分かったりしてしまうと、周りがそれを意識してしまう。何を考えているの? というのは自分の中だけの秘密。こんなこと考えてたの! っていうのはそのとき始めて起きること。その方がみんなのリアクションがナチュラルに出る。生ものを作る際のエッセンスを学びました」
PRIDEにもRIZINにも“猪木イズム”は継承されていると胸を張る。「僕は次の世代につなげたい。たくさん残していった功績をさらに飛躍させていきたい」と決意を口にしていた。