北ミサイル発射、「シェルター」需要が急増 ロシアによるウクライナ侵攻で“高止まり”傾向も

北朝鮮が4日、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、政府や自治体、インフラ企業などが対応に追われた。推定飛行距離約4600キロは過去最長とされ、日本国内は大きな不安に包まれた。有事の際に内部に避難したり、核兵器が扱われた場合に放射性物質を防ぐ「シェルター」が注目を浴びている。国内業者には朝から問い合わせが急増している。

北朝鮮によるミサイル発射が続いている(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
北朝鮮によるミサイル発射が続いている(写真はイメージ)【写真:Getty Images】

エアコン型のろ過機タイプで「放射性物質から身を守る」 地下埋設型も

 北朝鮮が4日、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射し、政府や自治体、インフラ企業などが対応に追われた。推定飛行距離約4600キロは過去最長とされ、日本国内は大きな不安に包まれた。有事の際に内部に避難したり、核兵器が扱われた場合に放射性物質を防ぐ「シェルター」が注目を浴びている。国内業者には朝から問い合わせが急増している。

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 株式会社シェルター(大阪府羽曳野市)の西本誠一郎代表は、4日朝のミサイル発射の一報から昼過ぎまでに、7人から資料請求があり、別に3人から後日の見学を希望する旨の連絡を受けたといい、「問い合わせが急に増えました」と明かした。

 キューバ危機の1962年に創業、国内最古のシェルター販売実績を誇る同社では、空気中の放射性物質などを除去するろ過機タイプの家庭用の核シェルターを中心に、本格的な地下埋設型の核シェルターも取り扱っている。

 北朝鮮は今年に入ってから、弾道ミサイルを20回以上にわたって発射を続けており、西本代表は「北朝鮮のミサイルが連発している中で、恐怖感があるのではないか。不安がある中で、家族の命を守りたいという理由からだと考えています」と分析する。

 西本代表の説明によると、エアコン型のろ過機タイプは、6畳一間ぐらいの室内スペースなら食料や水を備蓄しておけば、「放射性物質から身を守るという点で、約2週間もちます」とのことだ。地下シェルターについては「3、4坪の空間で、4、5人を収容することできます。天井部分は地上から出ていて、底が地下約3メートルの深さになります。お金に余裕がある人の問い合わせが多いです。普段はろ過機タイプに関する相談が8、9割になっています」という。

 一方で、今年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻が長期化。核戦争の危機感がつきまとう。核シェルターの需要が高くなったままの状況が続いているといい、「ロシアが核を使うかも分からないといった情勢の中で、問い合わせが増えている要因にもなっています」と語った。

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