キャラ被り芸人集結の異色番組は「めちゃやりにくい」 ガッツ100%で挑む“企業案件”

「パンサー」尾形貴弘、「コロコロチキチキペッパーズ」ナダル、「プラス・マイナス」岩橋良昌の通称“ガッツ芸人”がどんな企業案件も愛を込めて全力で面白くする新しい形式の企業バラエティー番組「ガッツ100%テレビ」(BSよしもと、毎週土曜、午後5時)。レギュラーメンバーの3人と助っ人で収録に参加した「ジェラードン」アタック西本、ゲストMCを務めた中山功太に番組の魅力を聞いた。

ガッツ芸人がミラクルを成功させた瞬間【写真:ENCOUNT編集部】
ガッツ芸人がミラクルを成功させた瞬間【写真:ENCOUNT編集部】

ガッツ芸人が挑む体当たりの“企業案件”

「パンサー」尾形貴弘、「コロコロチキチキペッパーズ」ナダル、「プラス・マイナス」岩橋良昌の通称“ガッツ芸人”がどんな企業案件も愛を込めて全力で面白くする新しい形式の企業バラエティー番組「ガッツ100%テレビ」(BSよしもと、毎週土曜、午後5時)。レギュラーメンバーの3人と助っ人で収録に参加した「ジェラードン」アタック西本、ゲストMCを務めた中山功太に番組の魅力を聞いた。

 メンバーはみんな“ガッツ”に全振りしている。収録現場では静寂の瞬間は1度もなかった。そんなひと癖もふた癖もある芸人たちの手綱を取ったのはMCの中山だ。

――番組を俯瞰(ふかん)で見て、魅力はどういった点でしょうか。

「放送中はいやらしいかなと思って言ってないんですけれど、BSよしもとで1番おもしろい番組やと思っています。メンバーが本当におもしろくて、日曜日の夕方にこの芸人さんを見られたら元気になる。めちゃくちゃおもしろい番組です。劇場のコーナーに近いと思います。そのころを思い出すと楽しいですし。こういうメンバーがそろうことはない。良い意味でバランスがおかしい。茶色すぎる飯みたいな。でも、本当に冷静におもしろいんですよね。編集の方も台本の時点で力を入れているなっていうのが分かります。30分で当たり前のように声が枯れました」(中山)

 中山が「茶色すぎる飯」と表現した濃いめのメンバーたちはそれぞれどのように感じているのだろうか。

「メンツがやっぱり良いじゃないですか。普通、番組にこういうキャラは1人。こうやって集まっているからプレミアムというか。収拾がつかないときもあります。そういうときにMCの方がビシビシやってくれるので、楽しいです。ただ大丈夫かな? というのはありますね(笑)」(尾形)

「ほんまにめちゃ楽しいです。収録が楽しみ。普通に考えれば番組に1人いればいいキャラがホンマにぶつかるんです。正直、1人で落とせる人が1人もいない。だからこそMCのツッコミでめちゃくちゃ笑うことが多いです。僕らだけやったらうまくいかないですけれど、MCの方に助けてもらっていますね」(ナダル)

「僕、最初の立ち位置が分からなくて……。やっていけるかなって悩んでしまったんですよ。こんなワーワー言うのを、ケチャップとマヨネーズとソースとぐちゃってなってるところでやっていけるかなって。だから、いやらしい話、ギャラで決めようって。『ギャラ悪かったら降りるかも分からん』ってマネジャーに相談したこともありました。だけど、今では1番楽しみな番組になってますよね」(岩橋)

 これだけ“ガッツ”を意識している番組は他にない。各々、別のバラエティー番組への出演経験がある。そんななか、感じている違いもあった。

――普段出演しているバラエティー番組との違いは何でしょうか。

「めちゃくちゃやりにくいですね。全員騒いでいるから。僕が何かを言おうとしてもさえぎられる。周りのメンバーに『なんだこいつ』と思ったりもするんですけれど、お互いさまなんですよね。でも、やりにくさがクセになる。たまに一つになるときがあったりするんです。そこを目指してやっている感じはありますよね。ギャンブル性もあると思います」(尾形)

「ダメなときは本当にダメ。全員そろってダメなときもあるんですけれど、それも笑えるというか。お笑いのセオリーってあるじゃないですか? そういうのがマジでない。それでいて爆発するときは爆発する。吉本超合金を思い出すとMCの方に言ってもらえたりしてうれしいです」(ナダル)

「大声大会みたい。ちゃんと周りが黙っていて、自分の言いたいことが通ることがまれです。それはもう喉も鍛えられます。この芸歴で面白いというのも大事ですけれど、ガッツに重きを置いているので、初心に帰ります。ガッツがあればというところをもう1回教えてもらった。古き良き新しいみたいな」(岩橋)

「僕はまだ3回目(の出演)なんですけれど、前日には『よし!』と気合いが入ります。他の番組で『よし!』をしないわけではないんですけれども、やっぱりどうなるんだろうというドキドキがありますよね」(西本)

 すでに数々の名シーンが生まれている同番組。角刈りがトレードマークの西本は“ガッツ芸人”に負けまいと自身の前髪を切るという暴挙に出た。番組公式YouTubeチャンネルで公開された衝撃の映像は180万回再生を超えるヒット作となっている。

――前髪を切ったことで仕事への影響はあったのでしょうか。

「前部分が本当にハゲている状態でした。マネジャーが『どうしても気になってしまうので振りかけましょう』と黒スプレーを買ってました。広範囲ではなく、一転集中でこんもりさせて、それで1週間ぐらいつないでいましたね(笑)。切ったことには満足しています。僕が芸人をやめるときにベスト動画3つ選んでくださいって言われたら一つにいれますよ」(西本)

――「ここのシーンを見てほしい」という放送回はありますか。

「前回出させてもらったんですけれど、尾形くんのスーパーボールすくい。彼ね、カメラの映り方を熟知しているんですよ。彼はとんねるずさんになる。担当者の方も芸人さんのガッツを見て泣いたんですよ」(中山)

「それぞれの回でそれぞれが目立っているんですよ。今日はこいつの日だなみたいな。最近、岩橋が調子いいですし。ナダルの良い意味での人の悪さとかね。見てて飽きないと思います」(尾形)

「誰っていうよりもみんな面白いんですけれど、“水”が出てきたら尾形さんに注目してもらって。水のあるところで尾形さんはとんでもない跳ね方するんで。かかってるときは岩橋さんですかね」(ナダル)

「今までワーワー騒ぐ仕事であんまり勝たれへんっていうことはなかったんですけれど、この2人(尾形、ナダル)を近くで見て、ナダルの回転率と前に出ていく力や尾形の水属性の強さを見たら、選抜チームに引き抜かれたみたいな気持ちです。尾形のスーパーボールすくいを見たら、自分の住んでた小さい町から出て、外の世界を知ったみたいな。東京ってこれかみたいな。これがテレビ出てる人の力か、世界広いなって思いました」(岩橋)

――今だから言えることは何かありますか。

「海外ロケしたいですよね」(尾形)

「したいな~あとグアムとバリ」(ナダル)

「俺らはアフリカだろ! 海外でガッツ見せたいですね」(尾形)

「やっぱインスタとかSNSを見てバズってる動画ってのはガッツやなって思う。衣装も僕らあるし、ジャパニーズクレイジーボーイ集団として世界に出たい。ガッツって言葉じゃないと思うので映像と表情とさけび声のボリュームで世界に発信していきたいなって思いますね。僕見てておもしろいなっていう映像ってほとんど英語やったりしますし」(岩橋)

「世界の笑える映像ってガッツかもしれないですね。ジャスティン・ビーバーにリツイートされたいな」(ナダル)

――最後に企業案件ということでお笑い以外で特に意識していることはありますか。

「企業さん絡んでるすごい良い仕事じゃないですか。だから頑張るっていう熱量になる。企業案件ってめちゃくちゃうれしいですけれど笑いの部分が少なかったりする。この番組はそれを打ち砕いている。いろんな企業さんにみてもらって『企業案件』の概念を変えられる番組だと思います。世界の企業さん行きたいですよ!」(ナダル)

 100%の体当たりで収録に臨むガッツ芸人たち。今後、どのような“ガッツ”で笑いを届けてくれるかにも注目だ。

□「ガッツ100%テレビ~笑いと愛が企業を救う~」BSよしもとで毎週土曜日、午後5時から放送中。吉本興業に所属する今最も“ガッツ”のある芸人が全国の企業を盛り上げるため、企業の商品やサービスを全力で熱く、おもしろく紹介する企業バラエティー番組。

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