多彩な才能を発揮中のオルカ宇藤が「軽トラプロレス」をスタート 駐車場2台分のスペースがあればOK

オルカ宇藤が待望の「軽トラプロレス」をスタートさせた。

いよいよスタートした軽トラプロレスに意気込むオルカ宇藤【写真:柴田惣一】
いよいよスタートした軽トラプロレスに意気込むオルカ宇藤【写真:柴田惣一】

25日に第1回軽トラプロレスが実施される

 オルカ宇藤が待望の「軽トラプロレス」をスタートさせた。

 2015年に大日本プロレスでデビューした宇藤は、ストロングBJ、デスマッチBJの両部門で活躍後、20年に退団。フリー戦士として暴れながら、サウナで熱波師を務め、持ち前の手先の器用さを生かし、サウナハットなどを手作りし人気を集めている。

 3月からさまざまな準備に取りかかって半年。9月25日、東京・新木場1stRING前のスペースで第1回軽トラプロレスが実施された。軽トラックの荷台にリングを設置し、リングサイドならぬ軽トラサイドを戦場とするプロレス。ファンとの距離感は近く、駐車場2台分のスペースがあれば十分とあって、イベント、お祭りなどでの開催を目論んでいる。

 今後は宇藤をはじめ佐久田俊行、現在欠場中の植木嵩行、最近登場したスーパーハードコアマシンらに加え、地方での大会となれば、地元の選手の参戦も見込まれる。

「実際にやってみるまでどうなるか不安もあったけど、想像以上の魅力を感じた。いろいろとやれそう」と手応え十分の宇藤だった。

 軽トラには宇藤のイメージカラーである赤を基調とした派手な装飾が施され、遠目からでも目立つ。開催前にはファンも興味津々、もの珍しそうに軽トラに集まっていた。「え、何これ! これでプロレスするの?」「荷台で? それとも路上で?」 「どうやるんだろう?」と、頭の中をたくさんの「???」と、それを上回る期待がかけめぐっているようだった。

 それぞれのプロレスセンスで、試合のシミュレーションをして、プロレスファンの想像の翼が広がっていたらしく、みんな、何だかとても楽しそうだ。

 移動するだけで、宣伝カーの代わりにもなるこの軽トラ。これ自体が「動く広告」となる訳で、費用対効果もバッチリ。なかなかのアイデアだ。実際にファンの反響も上々で、今後にも期待が膨らんでいく。

欠場中の盟友・植木嵩行も杖をついて姿を見せた【写真:柴田惣一】
欠場中の盟友・植木嵩行も杖をついて姿を見せた【写真:柴田惣一】

けがで欠場中の植木嵩行も来場

 この日はけがで欠場中の朋友・植木も来場。杖をついての歩行は痛々しかったが、いつ何時でも明るい植木は周囲に笑いを振りまいていた。以前、大日本プロレス時代、けがで入院中に訪れると、プロレスTシャツに着替えているところだった。「せっかくお見舞いに来てくれるのだから、プロレスラーでいようと思って」と、少しはにかみながら笑っていたのを思い出した。

 けがで入院するレスラーの中には、痛さ、辛さ、悔しさ、そのもどかしさから、病室で暴れ、食事をひっくり返したり、看護師に八つ当たりする者もいるが、植木は穏やかに受け入れていた。「イライラしても治りませんから」と達観。「来てくれてうれしかった。ありがとうございました。一日でも早く治るようリハビリ頑張ります」と笑う植木に、逆にこちらが元気をいただいた。

 宇藤の同志には佐久田もいる。リング上ではサイコパスボーイと称されるほど、命知らずのクレイジーなファイトを展開するが、リングを下りれば、礼儀正しく常識的な好青年とあって、応援する人も多い。

 宇藤を軸に、植木、佐久田の3人が中心となって軽トラプロレスを盛り上げていく。毛利元就の「3本の矢」ではないが、1本の矢では折れるが3本の矢では折れない、の例えの通り、また「3人寄れば文殊の知恵」の諺のように、非常に力強いトリオだ。

 軽トラプロレスのロゴも完成。デザインしたのは、スタン・ハンセン氏のTシャツや石川修司のシールをはじめ、各団体のいろいろな選手のグッズを手がけている、キャラクターデザイナーのHARIKEN(ハリケン)さんだ。

 第2回軽トラプロレスは10月1日、午後5時から「さぎ沼秋祭り2022」(神奈川・川崎市宮前区鷺沼3‐1‐2)と決定。観戦は無料で撮影会も予定されている。

次のページへ (2/2) 【写真】文字通り軽トラック1台で揃う軽トラプロレス
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