安倍元首相の功績は「開かれたインド太平洋」 外交安全保障支えたキーマンが振り返る

第2次安倍政権で内閣官房副長官補、国家安全保障局次長を務め、同志社大学特別客員教授の兼原信克氏が26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(毎週月曜~金曜、午前6時)に出演した。

安倍晋三元首相【写真:Getty Images】
安倍晋三元首相【写真:Getty Images】

兼原信克氏が「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演

 第2次安倍政権で内閣官房副長官補、国家安全保障局次長を務め、同志社大学特別客員教授の兼原信克氏が26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(毎週月曜~金曜、午前6時)に出演した。

 第2次安倍政権の外交安全保障を支えたキーマンの兼原氏は、安倍晋三元首相の功績として「開かれたインド太平洋(FOIP)」を挙げ「アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ASEAN、オーストラリア、全てがインド太平洋と言い始める流れを作った。世界史に名前が残ると思う」とコメント。冷戦が終わり、これからというタイミングで「自分がリーダーだと出てきたのが安倍元総理だった」と語った。

 また、2015年の「戦後70年歴史談話」に触れ、「安倍総理も悩んでいた」と当時を回顧した。「戦前の日本が全て正しいわけではなかったが、何が良くて、何が悪かったのかをはっきりさせないと、未来の子供たちは永遠に謝罪することになる、との思いが安倍元総理にはあった」とコメントした。

 そして「日本はアジアを侵略したと言われるが、もともとはヨーロッパの植民地だった。日本の敗戦後にはそれらの国が再征服のために戻ってきた。日本は悪くて、彼らは正しいのか。何が正義だったのか」と、安倍元首相が自問したことを話し、その結論として「日本も彼らもみんな負けたじゃないか。正義はアジアの独立と人種差別の撤廃にあり、そうして生まれたのが、今の自由主義的な国際秩序だ」との考えに至ったと語った。そして安倍元総理が「自分がその秩序を守ると考えられた」と当時のことを振り返った。

 兼原氏は「安倍元総理はよく『世界史全体は100年のスパンで見ないとだめだよ』と言っていた。戦後の冷戦の分断を終えて、新しい日本を残さないといけないと考えていた」と故人を偲んで語った。

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