同じ駐車場で盗難車2台を発見 “不自然”を見抜いたポイントは? 発見者に聞いた
スポーツカーや人気車種の盗難被害が相次ぐ中で、SNS上では無事に発見に至ったケースの報告も見受けられる。旧車を中心に車が趣味で詳しい男性は、盗難車2台を発見。しかも同じ駐車場に止められていたものだった。いったいどのように発見したのか。
知人からの連絡を受けて警察に通報 持ち主への返還に成功
スポーツカーや人気車種の盗難被害が相次ぐ中で、SNS上では無事に発見に至ったケースの報告も見受けられる。旧車を中心に車が趣味で詳しい男性は、盗難車2台を発見。しかも同じ駐車場に止められていたものだった。いったいどのように発見したのか。
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見つけたのは今月中旬。最初の1台は知人からの連絡を受けて警察に通報。自身も現場の駐車場で、もう1台の盗難車を発見した。
盗難車と気づいた理由は「知人の洞察力のひと言に尽きます。1台目を見つけた知人は(他の車のナンバーを取り付ける)テンプラナンバーかなと疑い、よく見てみると、数字の部分に細工がされていて、後部ナンバープレートには封印が見受けられない。こういったことから盗難を疑ったそうです」。もう1つのポイントがあった。「現場の駐車場は2階建てで、1階がフラット、2階は屋根なしの構造です。盗難車は2台とも2階に止められていました。今回の盗難車のような車高が下げてあるタイプは、通常ならば、大事な愛車の腹下を擦ってしまうリスクがあるので、1階が空いてるのにわざわざ2階まで上がるようなことはしません。また、せっかくであれば雨風や太陽光をしのげる屋根がある場所を優先して、今回で言えば1階に駐車するはずです」
2台ともネット上で検索すると、盗難被害を訴える投稿の画像と合致。持ち主に連絡し、愛車を返すことができた。
男性の誠意ある行動。自身も旧車をレストアして大事に乗っており、愛車盗難の悲劇をおもんぱかる気持ちが原動力になった。「僕の友人・知人にも愛車のプリウスやインプレッサを盗まれた経験のある人がいます。オーナーさんの気持ちを察すると、放っておけない。その思いがありました。とにかく手元に返ってきたのが一番だと思います」。それに、「盗難で狙われるネオクラシックカーや旧車は現在、市場価格が高騰しているものが多いです。自動車保険の金額では同じものは買えないと思います。発見できれば修理してまた乗ることもできます。こういうことも考えています」と話す。
発見時の対応について考えさせられることがあった。男性は、持ち主をどうにか助けたいとの思いで情報をアップした。「以前にも盗難車両の発見についてのツイートを見かけたことがあります。安易にツイートするのはどうなのかと思ったこともあります。ただ、いざ自分が当事者になった時、とにかくオーナーさんに知らせて、その車を助けるために動かなければならないという思いに駆られました。今回の経験から、まずは警察に相談して、それからもしその場に行くとしてもSNSに情報をアップせずに自分と警察だけ行く。無事に車をおさえてから、次の行動をどうするかを考えるのも大事だと思いました」。今では冷静になって自戒もするが、被害者にとっては朗報だろう。
駐車場でおかしいと思ったら、気に留めてみてもいいかもしれない。