朝倉未来がメイウェザーに感じた勝算 “勝てるワケない”は承知「本気にさせた時がチャンス」

格闘技イベント「The Battle Cats presents 超RIZIN」(9月25日・さいたまスーパーアリーナ=ABEMAで完全生中継)のメインイベントでボクシングの“レジェンド”フロイド・メイウェザー(米国)とボクシングに準じたルールでエキシビションマッチを行う、朝倉未来(トライフォース赤坂)は決戦を前に何を思うのか――。ENCOUNTではかつて“路上の伝説”と呼ばれた男にインタビュー。50戦無敗のレジェンドを相手にどんな“勝ち方”を想定しているのだろうか。本人の言葉をもとに紐解いていく。

朝倉未来はメイウェザーを本気で倒しにいく【写真:(C)AbemaTV, Inc./RIZIN FF】
朝倉未来はメイウェザーを本気で倒しにいく【写真:(C)AbemaTV, Inc./RIZIN FF】

インタビューVol.1、圧倒的不利の下馬評をどう覆すのか

 格闘技イベント「The Battle Cats presents 超RIZIN」(9月25日・さいたまスーパーアリーナ=ABEMAで完全生中継)のメインイベントでボクシングの“レジェンド”フロイド・メイウェザー(米国)とボクシングに準じたルールでエキシビションマッチを行う、朝倉未来(トライフォース赤坂)は決戦を前に何を思うのか――。ENCOUNTではかつて“路上の伝説”と呼ばれた男にインタビュー。50戦無敗のレジェンドを相手にどんな“勝ち方”を想定しているのだろうか。本人の言葉をもとに紐解いていく。(取材・文=島田将斗)

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 あの那須川天心のスピードを以ってしても捉えきれなかったメイウェザーのディフェンス。未来は「会見で見ると小さい」と言いながらも警戒はしていた。YouTubeチャンネルでは竹原慎二、畑山隆則、渡嘉敷勝男らレジェンドボクサーとコラボ。“KOダイナマイト”内山高志や現WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人に教えを請いボクシング技術を磨いた。

「やっぱり何か取り入れた方が良い場所はある。対抗できるボクシングテクニックが少しはないと。ディフェンスを1番練習しました。ただ、振り回すだけじゃ当たらない」

 2015年にメイウェザーと12Rを戦い惜敗したマニー・パッキャオ氏(フィリピン)ともトレーニング。その際にはフットワーク、パンチの連動とディフェンスの3つをアドバイスされていた。

「(パッキャオは)ぶっちゃけ、オーラがあったとかそういうのは感じなかった。シンプルにボクシングテクニックの中で大切なことがあった。足の使い方です。そこはプラスになりました」

 エキシビションマッチで、3Rで決着がつかなければドロー。だが未来の頭にそれはない。カードが決まったときから“KO宣言”をしてきた。

 メイウェザーのボクシング戦績は50勝(27KO)無敗。エキシビションは18年大みそかに那須川天心に1RでTKOし、21年6月にYouTuberローガン・ポールと戦いドロー。22年5月には元スパーリングパートナーのドン・ムーアと対戦し、ダウンを奪った。

 人間離れした偉業を成し遂げている実力、知名度ともに最強の敵だが、未来は「メイウェザーにとっての新しいファイターになる」と口にした。

「日本のボクサーの人たちとスパーリングするとみんなに『パンチが見えにくい』って言われる。なんかちょっとイラつかせたいんですよね。ちょこまか当てて、本気にさせたいんですよ。本気にさせたときがチャンスだと思っています」

スポーツではなく喧嘩を語る朝倉未来【写真:(C)AbemaTV, Inc./RIZIN FF】
スポーツではなく喧嘩を語る朝倉未来【写真:(C)AbemaTV, Inc./RIZIN FF】

スポーツではなく喧嘩で――「どれだけ試合中にイラつかせるか」

 メイウェザーを本気にさせることができるのかが1つのテーマでもある。ではスポーツをするのか、喧嘩(けんか)をするのか――。未来はメイウェザーに対しての憎しみは全くないとしながらも“喧嘩の感じ”で行くと宣言した。

「あっちがきれいに全部よけて勝とうとする冷静な状態のときって、なかなか当てるのが難しいと思っています。どれだけ煽って試合中にイラつかせるかだと思います。自分はきれいな部分と、汚い部分と根性を混ぜ合わせたい」

 現在、未来の体重は77キロ。それに対してメイウェザーは70キロ前後とみられ、約7キロの差。ボクシングでいえば3階級の差がある。フリーウエイトで行われる試合。作戦に上げた“汚い部分”とはその体重差にもあった。

「3階級下のパンチってあんまり効かないと思う。だから(メイウェザー)のパンチをもらいながら当てる。それはこの試合が『3分×3R』だからできる。12Rだったらできないこと。このルールを利用して勝ちに行きますよ」

「映像を見ると自信はなくなる」。初めてネガティブな言葉が飛び出した。試合の勝敗予想でハイレベルな分析力を披露してきた未来だからこそだった。

「ディフェンス力もあって、やっぱりうまいじゃないですか。でも、50戦無敗だけれど、50戦の誰とも違うスタイルなんで俺は。ボクシングがうまくないからこそ勝つ可能性が高いんですよね」

 これまでの50戦とは明らかに違う。王者クラスのボクサーたちに認められた“見えにくい”パンチ。パッキャオ氏から教わったフットワーク。そしてルールをも利用する。12年のプロデビューから約10年。“路上の伝説”が新たな伝説を打ち立てる予感がする。

▼チケット詳細はこちらから
・『超RIZIN』&『RIZIN.38』特設ページ
https://contents-abema.com/superrizin-rizin38/

・『超RIZIN』&『RIZIN.38』チケット詳細ページ
https://abema.tv/channels/payperview-7/slots/B6gPBYE3wZSZg3

・『朝倉未来 応援チケット』詳細ページ
https://abema.tv/channels/payperview-8/slots/A26LaMh7in9EqV

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