第2の「カメ止め」は「メランコリック」か…マスコミ試写会で満席相次ぎ追加試写会も

映画界では第2の「カメラを止めるな!」探しに躍起だ。製作費300万円強の作品が興収31億円にもなるのだから、約100倍。そんな映画はもちろん、数十年の1本、宝くじに当たるようなもの。めったにないわけだが、「メランコリック」はひょっとすると、ひょっとするかもしれない。

映画「メランコリック」
映画「メランコリック」

殺し屋が深夜の銭湯を仕事場に…製作費300万円のサスペンス・コメディー

 映画界では第2の「カメラを止めるな!」探しに躍起だ。製作費300万円強の作品が興収31億円にもなるのだから、約100倍。そんな映画はもちろん、数十年の1本、宝くじに当たるようなもの。めったにないわけだが、「メランコリック」はひょっとすると、ひょっとするかもしれない。

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 主人公は東京大学卒業後、うだつの上がらぬ生活を送っていた青年・和彦(皆川暢二)。ふとしたことから銭湯でアルバイトをすることになるが、閉店後の深夜に、銭湯が「人を殺す場所」として貸し出されていることを知ってしまう。やがて、さらには同僚の松本(磯崎義知)が殺し屋だったことが明らかになり、主人公も巻き込まれていく……というブラックなサスペンス・コメディー。

映画「メランコリック」
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 昨年10月開催の第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に出品され、見事に監督賞を受賞。さらにはウディネファーイースト映画祭では新人監督作品賞を受賞。そんな評判が呼び、マスコミ試写会では満席が相次ぎ、急きょ追加試写会が行われる大盛況となった。

 出演者も監督も、ほぼ無名。製作したのは田中征爾監督、主演・プロデューサーの皆川暢二、出演の磯崎義知らが立ち上げたユニット「One Goose」。3人は同い年の仲良しの同い年グループで、映画界でひと花咲かせようと結成された。言い出しっぺは、主演の和彦を演じた皆川。「俳優は待っているだけの仕事。こんな人生はごめんだ」と、普段はIT系企業で映像制作に携わっている田中監督に脚本・演出を依頼し、資金も用意した。

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