10代でeスポーツのプロ業界に飛び込んだ…「高校からプロになっても安定できる環境を」

世界的な人気サッカーゲーム「ウイニングイレブン」(ウイイレ)のプロプレーヤーとして活躍するまーさん選手(32)とレバ選手(19)のインタビュー。後編は、10代でプロの道を歩む決断をしたレバ選手の決意を聞いた。

10代でプロ入りを決断したレバ選手
10代でプロ入りを決断したレバ選手

「ウイニングイレブン」プロプレーヤー・インタビュー(後編) レバ選手

 世界的な人気サッカーゲーム「ウイニングイレブン」(ウイイレ)のプロプレーヤーとして活躍するまーさん選手(32)とレバ選手(19)のインタビュー。後編は、10代でプロの道を歩む決断をしたレバ選手の決意を聞いた。

――レバ選手は昨年の「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン」で金メダルを獲得しました。今にどうつながっていますか。

「日本の予選から全勝でアジアを取ることができました。あの大会を経験したことによって、プレーにおいてすべてのことに自信が付きました。何をやっても自分は勝てるんだ、という意識を持てました。プロライセンスは、日本代表になったタイミングでいただきました。アジア大会がなければ、いま自分はここにいないし、ウイイレも続けていなかったと思っています。あの大会が自分の人生のすべてを変えました」

――今春に高校を卒業しました。進路について悩みましたか。決断の理由は。

「複数のチームからオファーをいただきました。プロになる上での不安もあってかなり悩んだのですけど、ここでせっかくお話をいただいたのであればいかないといけないな、と思いました。プロでやっていこうという思いが強かったので、飛び込みました」 

――思いを強くしたのは金メダルが大きい。

「一番大きかったです。今年に入ってからも勝つことができていたので、そういったところからも(プロで)いけるんじゃないかという思いになりました」

――プロチーム「DetonatioN Gaming」に所属しています。どのようなプロ生活を送っていますか。

「契約社員として雇ってもらっていて、練習拠点の『ゲーミングハウス』に通っています。練習に加えて簡単な仕事という形で、週4で通っています」

――大会出場や自主練習はどのように。

「家でのオンライン対戦が主な練習方法です。今は大会出場の経験を積んでいければと思っています」

レバ選手(左)とまーさん選手のコンビネーションはばっちりだ
レバ選手(左)とまーさん選手のコンビネーションはばっちりだ

金メダルを糧に飛躍 プロプレーヤーとして道を切り開くための「決断」

――スポーツ界では高校球児のプロ野球入りが話題になります。レバ選手は、eスポーツのプロプレーヤーとして今までなかった道を切り開いています。

「ウイイレがもっと盛り上がってプロ選手が増えた時に、高校からいきなりプロになって安定して暮らしていけるような環境をどんどん作っていかないといけないと思っています。自分の決断にはそういう思いもあります。それに、自分で決めたことなので責任を持ってやらないといけないと思っています」

――2人にお聞きします。まーさん選手とレバ選手は互いにプレーヤーとしてどう思っていますか。

レバ選手「人とは違うパスのタイミングです。まーさん選手は、『そこで出すの』というタイミングで出す。自分が見えていないところにパスを出してくるので、本当にすごいと思います」

まーさん選手「レバ選手はシュートスキルや個人技に特化している選手です。その面で僕には持っていないところを持っています。2人でチームを組むと、レバ選手は個人技で、僕は周りを生かすプレーが得意なので、バランスが取れます。連係面でもかなりやりやすいペアでした。それに、弟みたいな感じですね。それでいて、しっかりしている。若いのにあいさつができて、言葉遣いも丁寧。大人みたいな発言も多く、僕自身も尊敬しています。弟みたいに接しやすいし、レバ選手からもプレー面で要求してくれます。年代を超えてやれるのが、eスポーツの素晴らしい部分だと思っています」

 (おわり)

 □まーさん(山川雅都=やまかわ・まさと)1987年4月6日、埼玉県生まれ。32歳。高校までサッカーに打ち込み、社会人サッカーも経験。1999年から「ウイニングイレブン」を始め、昨年4月に日本eスポーツ連合(JeSU)公認プロライセンスを取得。eスポーツチーム「TEAM HYDE」に所属。

 □レバ(相原翼=あいはら・つばさ)2000年7月31日、東京都生まれ。19歳。昨夏の「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン」でデモンストレーション競技として行われた「ウイニングイレブン 2018」で日本代表チームとして出場し、優勝を果たした。今春にインターネットの通信制高校を卒業後はプロの道へ。現在は、プロeスポーツチーム「DetonatioN Gaming」(デトネーションゲーミング)に所属。

 〇…「ウイニングイレブン」シリーズ
 1995年に家庭用サッカーゲームとして誕生し、世界累計販売が1億本を超える人気タイトル。2001年からeスポーツに取り組み、現在はeスポーツ世界選手権「PES LEAGUE」を展開。今秋に開催される第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」文化プログラムの採用が決まっている。最新版の「eFootball ウイニングイレブン2020」が今年9月12日にPlayStation4向けに発売される。元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(J1神戸)をアドバイザーに迎え、よりリアルな世界観を実現。狭いエリアを突破する「フィネスドリブル」などの新操作が加わり、スタジアムや選手の動きなど映像美も追求。世界の代表戦やダービーなど試合日程に合わせてeスポーツを体感できる新モード「Matchday」を搭載する。日本eスポーツ連合(JeSU)公認プロライセンスの保有者は現在、「ウイニングイレブン 2019」のタイトルで16人。

(ENCOUNT編集部・吉原知也/Tomoya Yoshihara)