映画「百花」初日舞台あいさつが9日、都内で行われ、菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ、永瀬正敏、メガホンをとった川村元気監督が参加した。

　菅田の妻を演じた長澤は、本作で出産シーンに挑んだ。「段取りをしても、いまいち掴めなくて。でも（出産シーンの）場所を貸してくれた病院の助産師さんが段取りをしてくれて、そしたら産めたんですよ。産めるかな～？と思ったら、産めた」と回答。立ち会った菅田は「あの時号泣しましたよね～」と感動シーンを振り返った。

　映画に出演した新生児は4日前に誕生した子で、母親の協力のもと撮影が実現した。菅田は「お母さんが協力してくれて、リアリティがすごかった。友達の赤ちゃんを抱っこしたことあるけど、生まれたての体温と、心臓が鳴り響きまくっている」と小さな命に感動したという。

　助産師は当初、指導として撮影に参加したが、川村監督曰く「あまりにもいいんで」本編にも出演した。そのため長澤は「あれはお芝居ではできない。だから何回も産みました（笑）」と明かし、菅田も「4人くらい産んでいましたよね」と出産シーンはプロの手により安心感に包まれたことを明かした。

「百花」は、「告白」「悪人」「君の名は。」など多数のヒット作を世に送り出してきた川村元気氏が、原作・脚本・監督を務めた作品。記憶を失っていく母と向き合うことで、母との思い出をよみがえらせていく息子・泉を菅田、すべてを忘れていく中でさまざまな時代の記憶を交錯させていく母・百合子を原田が演じ、親子の愛を描く。