モデル、フォトグラファーとして活動する舞川あいく（34）が、自分磨きを楽しみながら、成長したい人と繋がるコミュニティサロン「-Amaranth- Private Salon」を6月に開設した。高校時代に読者モデルとして活動を開始して以降、仕事ひと筋だったと語る舞川は、30歳を機に趣味を作りたいと発起。「同じ価値観を持っている人たちと、共に向上していきたい」と意気込んでいる。（取材・文：西村綾乃）

　ファッション誌「Popteen」の紙面に初登場したのは15歳の時。女子中高生のカリスマとして注目された。09年からは女子大学生に人気の雑誌「CanCam」で専属モデルを務めるなど、ファッションリーダーとして時代をけん引した。

「15歳からモデルの仕事を続けて来て、趣味と言えるようなものを持っていないことに気が付き、ファンの方と一緒に成長できる場所が欲しいと思ったことがオンラインサロンを開設しようと思ったきっかけでした。外見の美しさはもちろんですが、私が素敵だなと思う方は、人間として豊かだなと感じることが多くあったので、深みがある女性になるために知識を増やしていきたいと考えるようになりました」

　外見に磨きをかけることはもちろん、品がある所作や話し方。人の幸せを願うことが出来る心など、「美」を構成するものはさまざまある。

「私がティーン誌でモデルを務めていた当時、学生だったファンの方が結婚をしてママさんになるなど、環境が少しずつ変わってきています。歳を重ねていく中で、美しいと感じることは変化していくもの。私自身も美しさは自分に自信を持つこと。自分自身を好きでいられるように。自分らしくいることが大切と考えるようになりました。敏感肌の改善のためにと通っているクリニックで、素敵なマダムとの出会いがあったのですが、優しくて天使のように愛らしいマダムのように、年相応の美しさを身に付けることが出来れば素敵だなと思っています」

　元々ストレス耐性が弱いという舞川。心が安定するよう、好きな香りなどこだわりの品に囲まれて生活をするなど、工夫している。自宅で過ごすことが増えたコロナ禍には、大胆な断捨離も行った。

「コロナ前は、洋服や靴などのものが溢れていました。緊急事態宣言などで外出の機会が減ったことをきっかけに、思い切って断捨離をしたんです。組み合わせを楽しむ時間は楽しいですが、選ぶ時間がもったいなかった。ものが多過ぎると、余計なことを考えすぎてしまうことに気が付いたんです。処分すると決めた洋服は、友人と参加したフリーマーケットで販売しました。もので溢れていたそれまでよりも、必要なものだけを身の回りに置くことの方が豊かなことに気が付いた。持ちものを減らしたことで、考え方もシンプルになりました」

　現在、最も時間を費やしているのが、オンラインサロンの今後について。新しい出会いにも期待している。

「朝起きたら、スマートフォンで、オンラインサロンの様子をチェックするようになりました。たくさんの人と出会い、双方向に情報を交換できる場所にしたいので、将来的には地方でイベントも行っていきたいです。新しいことに挑戦してみたいとけれど、一人では続かないかも……と思っている人も気軽に参加して欲しいです。初めてのことに不安を感じるのはみんな同じ。私自身、たくさん失敗をしてきましたが、今はその失敗は失敗ではなかったと思えるようになりました。その時に選んだ最善の選択が、思った通りの結果にならなくてもそれは経験として自分の中でいきていますよね。かかった費用は勉強代。失敗を恐れないことは成長に繋がると信じています。未来の自分を豊かにしていくために、チャレンジし続けたい」

□舞川あいく（まいかわ・あいく）　1988年8月17日、東京都生まれ。2005年からティーン向けファッション誌「Popteen」（角川春樹事務所）のレギュラーモデルとして活躍。2009年に同誌を卒業し、同年からファッション誌「CanCam」（小学館）で専属モデルを務めた。12年からは写真家の山岸伸に師事し、フォトグラファーとしても活動。個展を開くなどし注目されている。今年6月には、オンラインサロン「-Amaranth- Private Salon（https://lounge.dmm.com/detail/4934/））」を開設した。特技はカメラ。趣味はバスケットボール。169センチ、O型。