【麒麟がくる】向井理が「ゲゲゲ」、「とと姉ちゃん」とは違う魅力で大河に華「凛とした演技で」
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第11回が29日に放送された。第11回では、駿河・今川と尾張・織田の紛争を止めるために、光秀(長谷川博己)が奔走。かつて美濃での内紛を将軍家の取り成しで収めたことのある光秀は、そのツテを頼りに将軍・足利義輝(向井理)を訪ねるが、義輝は京での争乱から逃れるために、近江に逃れていた。
粉雪の中で麒麟について語る義輝…向井理が「京が混乱の最中になることの不甲斐なさを感じたのでは」と分析
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第11回が29日に放送された。第11回では、駿河・今川と尾張・織田の紛争を止めるために、光秀(長谷川博己)が奔走。かつて美濃での内紛を将軍家の取り成しで収めたことのある光秀は、そのツテを頼りに将軍・足利義輝(向井理)を訪ねるが、義輝は京での争乱から逃れるために、近江に逃れていた。
将軍の権力を求める勢力同士がぶつかりあい、安寧を失った京を逃れざるを得なかった義輝。和議の取り成しを交渉しに訪れた光秀に対し、今作のタイトルにもなっている王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣“麒麟”について切々と語り、「麒麟がくる道は遠いのう」と涙を流す。この場面について義輝役の向井理は「義輝は和睦を命じたり争い事を止めようとしたり、平和を求めていたと思います。将軍としての矜持も持っていたので、自分の代で平和が実現せず、京が混乱の最中になることの不甲斐なさを感じたのではないでしょうか」と振り返った。
制作統括の落合将氏は、「麒麟がくる」における義輝像について「政治の混乱にまきこまれ、足利将軍の中でも最も不安定な生涯を送らざるを得なかった人物」と話し、「過酷な運命の中で将軍としての矜持を失おうとしないキャラクターを、向井さんが凛とした演技で演じ切っていただいております」と悲劇の将軍を演じる向井を称えた。
落合氏と向井の付き合いは「ゲゲゲの女房」「とと姉ちゃん」から。「『ゲゲゲ』のひょうひょうとした水木しげる役、そして『とと姉ちゃん』のいい加減だが憎めない主人公のおじさん役とは全く違う、戦国時代屈指の将軍の悲しみを、第11回ではここぞとばかりに表現していただいております。この姿を見た明智光秀は、その後、将軍義輝への傾倒を深め、その後の人生が決まっていくことになる。そんな重要なシーンです」という落合氏。青年・光秀の今後を大きく左右することになる義輝との会合が、麒麟を追い求める戦国武将たちの行方にも影響していきそうだ。