若月佑美、「二科展」の特選賞を受賞 大賞に次ぐ評価、入選10度目…デザイン部門では著名人初の会友に推挙

女優の若月佑美(28)が、美術展覧会「二科展」のデザイン部A部門で特選賞を受賞したことが分かった。本日7日から東京・国立新美術館で開催の同展で展示される。若月は、2011年に乃木坂46に加入し、高3の12年から同展に出品。同年から8年連続で入選し、14年には、「自由」をテーマにしたA部門、「ユニセフの活動」をテーマにしたC部門の2部門に同時入選している。そして、3年ぶりの出品となった今回、入選、初の入賞を果たした上に「大賞」に続く、特選賞(A部門では3人、出品は162点)を受賞。審査会後、二科展デザイン部の理事会では、これまでの実績も評価され「会友推挙」が決定した。1914年から始まる二科展で著名人が、作品の審査権も持つ会友就任は、絵画部で歌手・工藤静香、女優・岸ユキの例があるが、デザイン部では初となり、若月は作品を前に思いを語った。

若月佑美が「二科展」のデザイン部A部門で特選賞を受賞
若月佑美が「二科展」のデザイン部A部門で特選賞を受賞

バラに文字を埋め込んだ作品 発想のヒントは新聞

 女優の若月佑美(28)が、美術展覧会「二科展」のデザイン部A部門で特選賞を受賞したことが分かった。本日7日から東京・国立新美術館で開催の同展で展示される。若月は、2011年に乃木坂46に加入し、高3の12年から同展に出品。同年から8年連続で入選し、14年には、「自由」をテーマにしたA部門、「ユニセフの活動」をテーマにしたC部門の2部門に同時入選している。そして、3年ぶりの出品となった今回、入選、初の入賞を果たした上に「大賞」に続く、特選賞(A部門では3人、出品は162点)を受賞。審査会後、二科展デザイン部の理事会では、これまでの実績も評価され「会友推挙」が決定した。1914年から始まる二科展で著名人が、作品の審査権も持つ会友就任は、絵画部で歌手・工藤静香、女優・岸ユキの例があるが、デザイン部では初となり、若月は作品を前に思いを語った。(取材・文=柳田通斉)

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「(知らせを聞いて)率直にうれしかったです。今回は原点回帰で、どういう作品が求められるか、万人に受けるのかを考えるよりも、自分の描きたい作品を描きました。ここまで独学で絵を描いてきましたが、審査する側になっても、そういう方々も評価できるようになりたいと思います」

 今作、若月が掲げたテーマは「愛と美、人生を魅了したい」で、大きなバラの花を描いている。その上で、花の部分に「本音」「自我」「頑張れ」、茎や葉の部分に「情」「熱」「愛」「慈」などの文字を埋め込んでいる。審査は、氏名、性別、年齢を伏せ、作品だけを見てされたといい、デザイン部の河内知木理事長は「感動的で印象的な作品」と評価。若月は「シンプルにバラの絵を描きたかったことと、バラの花言葉『愛』と『美』を人生と照らし合わせてみると、しっくりきました。文字を入れたのは、新聞を見て『面白いデザインだな』と思ったからです。たくさんの文字が並んでいて美しいですし」

 20、21年に出品しなかった理由については、「いろんな方から感想をいただく中、自己満だけの作品でいいのかと考え、絵は難しいと感じるようになって描けなくなったからです」と説明。時を経て再び、純粋に「描きたい」という思いが高まり、今年6月、主演舞台「薔薇王の葬列」の上演期間中に描き始め、約2週間で完成させたという。

 作法はiPadなどを使ったグラフィックデザインで、中学時代から描いてきた作品の大半は、静岡県富士市の実家に「あふれている」という。そして、この快挙を機に若月は「個展はやりたいと思っています」と声を弾ませた。所属事務所関係者も「海外での展開も考えて今、リサーチしているところです」と話しており、若月が女優兼アーティストの活動を本格化する流れになっている。

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