【RIZIN】50人超参加トライアウトで唯一の日本人を直撃 16歳のサムライは「日本でも試合したい」
格闘技イベント「RIZIN」は1日(日本時間2日)、米ハワイで大会史上初のトライアウトを行った。ミット打ち、柔術スパーリングでふるいにかけ、審査に通過した参加者はMMAスパーリングに進むという方式だった。50人を超える参加者を榊原信行CEO、朝倉未来、エンセン井上らが審査。女子1人を含む7人が合格した。落選はしたものの、トライアウトに参加した唯一の日本人ファイターを直撃した。
母は沖縄出身、父は米国軍人
格闘技イベント「RIZIN」は1日(日本時間2日)、米ハワイで大会史上初のトライアウトを行った。ミット打ち、柔術スパーリングでふるいにかけ、審査に通過した参加者はMMAスパーリングに進むという方式だった。50人を超える参加者を榊原信行CEO、朝倉未来、エンセン井上らが審査。女子1人を含む7人が合格した。落選はしたものの、トライアウトに参加した唯一の日本人ファイターを直撃した。
屈強な戦士に交じって一人小柄で、あどけなさの残る青年が汗を流していた。ウォーミングアップから柔術を熱心に練習。ポジション確認やスイープ、極めまでの流れを入念にチェックをしていた。
唯一の日本人はティオス大(りく)さん。沖縄出身の日本人の母と、米国人で軍人の父を持つ16歳だ。米テキサス出身で、ハワイには1か月前に来たばかり。ハワイに引っ越す前は沖縄にも1年間住んでいた。
トライアウト開催は実は当日会場で知った。「ブラジリアン柔術のクラスがあると聞いて来ました。やらないよりはやった方が絶対良いと思って」。飛び入りでの参加を決めた。
2016年から米国でブラジリアン柔術を学んでいたというティオスさん。柔術スパーリングでは体格がひと回り大きい相手に対して有利なポジション運びを見せていた。パワーでつぶしてくる参加者にはボトムポジションの展開からコントロール。動きのなめらかな繊細なテクニックでアピールした。
結果的には落選だった。それでも「自分のことしか考えてないですけれど、本当に楽しかった。今日初めて会った人に教わった。教えてもらうことも目的のひとつでした」と笑う。飛び入り参加したRIZINファイターの鈴木千裕の動きを見て、「日本の格闘技は正統派できれい。外国人選手は我流の部分もある。キックの形、音が全然違いました」と感激していた。
またRIZINのスター選手である朝倉未来についても「最強ですね。初めて会ってみて、なんでこんなところに普通に有名人がいるのかなって」と目を輝かせた。
契約には至らなかったものの来年開催予定のRIZINハワイ大会参戦に意欲を示す。「まだ16歳ですけれど、1年間の間にMMAの技術を身につけて必ず出たい。もっと強くなって日本でも試合がしたいです」と活躍を誓った。