鈴木蘭々、実業家としての素顔「起業を妄想したのは25歳過ぎ」 47歳の結婚観も告白

女優、MC、モデル、歌手など幅広いジャンルで活躍し、1990年代はテレビで見ない日はなかった鈴木蘭々(47)。96、97年に2年連続でCM女王に輝いた。2013年には化粧品関係の会社「WOORELL(ウーレル)」を設立し、今は実業家の顔も持つ。なぜ実業家の世界に足を踏み入れたのか。近況や結婚について、今後の生き方も聞いた。

実業家としての立ち位置や生き方、結婚観を語る鈴木蘭々【写真:(C)WOORELL】
実業家としての立ち位置や生き方、結婚観を語る鈴木蘭々【写真:(C)WOORELL】

目標はみんなに支えられ幸せな母のような老後を迎えられる人生

 女優、MC、モデル、歌手など幅広いジャンルで活躍し、1990年代はテレビで見ない日はなかった鈴木蘭々(47)。96、97年に2年連続でCM女王に輝いた。2013年には化粧品関係の会社「WOORELL(ウーレル)」を設立し、今は実業家の顔も持つ。なぜ実業家の世界に足を踏み入れたのか。近況や結婚について、今後の生き方も聞いた。(取材・文=中野由喜)

誰もがアッと驚く夢のタッグ…キャプテン翼とアノ人気ゲームのコラボが実現

「うっすら起業を妄想していたのは25歳を過ぎたころです。わりと雑に扱ってもあまり肌荒れする方ではなかったのですが、そんな私も25歳を境に肌の曲がり角がやってきました。顎に繰り返しできる多くの大人ニキビに悩まされて、治すために本当にいろんなことを試しましたが、ちょっと良くなったと思っても結局はまた再発して、皮膚科に通ったりもしましたが、なかなか良くなりませんでした。02、03年当時は、今ほど個人で簡単にネット検索すればいろんな情報が山ほど出てくるという時代ではなかったし、その間ずっとコスメジプシーをしていたことが今思えば起業へのきっかけだったのかもしれません。

 でも当時は事務所に所属していたし、私自身がクライアントの宣伝をする立場だったので勝手なことはできません。なので、その時は本当にただうっすら思っていただけです。でもその後、インターネットとスマホの普及で世の中の働き方や仕組み、価値観も急速に変わっていく中で私自身を取り巻く環境にもあらゆる変化が訪れたので、それに伴って自分も何か変化していかないといけないのかな……と。そもそも何事にも旬てあるし、芸能とは別のもう一つの軸みたいなものも持ちたかったので13年にまずは自分の興味のある美容の分野、勉強した解剖生理学の知識や肌荒れの経験も生かせる形の会社を作りました」

 芸能の仕事と実業家の二刀流だが、それぞれ頑張ろうということか。

「世の中の人に私が実業家ということはあまり知られていないと思います。テレビから遠ざかるとあっという間に『あの人どこ行った枠』に入ると思うんですけど、それも十分自覚しています(笑)。でも私としては、あんまりそこは気にしていないし、ふたを開けたらそんなこともやっていましたくらいがいいや、と思っているので。最近いくつか実業家としての生活にプチ密着っぽいテレビ取材のオファーも来ましたが、どんな顔をして出たら良いのか分からないし、恥ずかしいので断ってしまいました。

 まだまだ道の半ばで実業家として語れることなんて何一つないですしね。とか言うと、周りには『もっと前に出て』って怒られます(笑)。でもテレビに出るときはできれば普通の鈴木蘭々で出演したいのです。てゆうか普通の鈴木蘭々というのも何なのか良く分からないんですけど(笑)。最近はLIVEをしたり、歌うことを再開したので音楽が絡むことだったら喜んで出させていただきます!」

 ならば「WOORELL」という会社は鈴木にとってはどういう存在なのか。

「自分改革の場所……ですかね。自分でいろいろ決断して、それに対しての責任を取っていくのも自分、というのは、やってみて思うのですが、すごく忍耐のいることなんだなと思います。予測が大外れして修正を余儀なくされることだってたくさんあるし、ライブ開催だって無事に終わるまでは主催者&出演者としてはハラハラしきりです。ここ最近は特にコロナと戦争のあおりを受けて、そんな感じの人はたくさんいるのではないでしょうか。

 私は元来のんびり屋の妄想家タイプで、本当にただただ平和を願って猫と生きていたいだけなのに、今、自分たちを取り巻く環境はまだまだシビア。毎日、自問自答して時折、遠くの空をぼーっと眺めたくなるような日もあるのですが、そんなときはいつも支えてくれる多くの人たちの顔を思い出したり、一緒に仕事をした人が一緒にやって楽しかった、商品を使って良かったと思ってもらえるようなものにしたいと願って会社を設立したんだから、と初心を思い出しながら日々奮闘しています」

 私生活も気になる。結婚はしているのか。

「独身です。結婚の経験はありません。特に深く考えていなかったら適齢期はとっくに過ぎて手遅れになってしまいました。私は家庭的ではないし既存の結婚が向いているタイプでもないので特に後悔もしていません。年をとったら気の合う人たちとシェアハウスしながら老々介護かな(笑)」

 それでも仲良しの男性はいるという。明るく陽気で飾らない鈴木なら当然だろう。

「ほとんど年上のおじ友がたくさんいます(笑)。私自身がもういい年齢なのでそこから10歳以上年上の人たちばかりですから、おじ友というか、もう、おじい友……ですかね(笑)。後で怒られそうです。最近はバブル期の日本の話を聞くのがとても楽しいです」

 最後に人生の目標を聞いた。

「母が今83歳なのですが、側から見てお母さんっていろんな意味ですごく恵まれた老後を過ごしているなぁと思うんです。年を取り、だいぶ物忘れも入って、できなくなったことも増えてはきたけれど母はみんなに支えられています。娘としてお母さんえらいなぁ……と思うところは、そこにちゃんと感謝を持っているところ。当たり前だと思って、こちらはやっていても、いつもありがとうって言ってくれます。

 腰の圧迫骨折を何回か重ねているので、ここ1年くらい定期的に母の家に遊びに行きつつ、掃除やお洗濯もついでにしてくるのですが、帰るときもわざわざ外まで出て来て、いっつも見えなくなるまで手を振って見送ってくれます。母のことを心配して、心配するだけじゃなくてお母さんがどうしたら困らないように楽しく生活ができるのかを考えてサポートしてくれる人が他にもたくさんいるのですが、それって本当に幸せなことだと思います。私もできればそういう老後を迎えられるような人生を歩んでいきたいなぁ……」

 芸能生活30周年にあたる18年から毎年開催しているライブは新型コロナウイルスの影響もあって20、21年と中断したが、今年は3年ぶりに7月31日に東京・丸の内のCOTTON CLUBで「SINGER SONG LAN LAN vol.3」を行った。当日のライブ&メイキング動画をツイキャスで配信。9月4日午後3時にスタートする。同日は鈴木本人も出演しながらの生配信という。https://twitcasting.tv/c:bolstarmusic/shopcart/174126

□鈴木蘭々(すずき・らんらん)1975年8月4日、東京生まれ。88年に芸能界入りして翌年に資生堂のCFモデルとしてデビュー。93年にフジテレビ系「ダウンタウンのごっつええ感じ」内のコント「改造人間カスタムひかる」のきらり役、94年「ポンキッキーズ」で安室奈美恵さんとユニット「シスターラビッツ」で一気にブレイク。92年にフジテレビ系深夜ドラマ「GHOST SOUP」で女優デビュー。95年には「泣かないぞェ」で歌手デビュー。96年には12社のCMに出演、CM女王に。2000年以降は舞台を中心に活躍。13年には化粧品の会社「WOORELL」を設立。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください