【RIZIN】史上初トライアウトをハワイで開催 榊原CEO「年内にデビューしていい選手もいた」
格闘技イベント「RIZIN」は1日(日本時間2日)、米ハワイで初となるトライアウトを行った。榊原信行CEO、朝倉未来、エンセン井上、チャーリー柏木らが審査。50人以上いたハワイアンファイターから7人の戦士がRIZIN出場への切符をつかんだ。中には涙を浮かべる選手もいた。
合格者の中には涙を浮かべるファイターも
格闘技イベント「RIZIN」は1日(日本時間2日)、米ハワイで初となるトライアウトを行った。榊原信行CEO、朝倉未来、エンセン井上、チャーリー柏木らが審査。50人以上いたハワイアンファイターから7人の戦士がRIZIN出場への切符をつかんだ。中には涙を浮かべる選手もいた。
ワイキキ郊外で行われたトライアウト。来年開催予定のハワイ大会へ向けてスタートした新しい試みだ。
会場となるジムには体の大きなファイターがずらり。会場のジムはレスリングや柔術を行えるマットスペース、サンドバック、ウエートトレーニングスペース、さらにかケージと充実の施設。壁に目を向けるとUFCのポスターやジムに所属する選手の写真が貼ってあった。
RIZIN出場を夢見る参加者は50人を超えた。トライアウトの内容はミット打ち、柔術スパーリング、MMAスパーリングの3種類。生き残りをかけて未来のRIZINファイターたちがアピールした。
見学に訪れていた先輩RIZINファイターの鈴木千裕も「ミット打ちから違いますよね。(見えない)相手が見えているんですよ」とうれしそうだ。
柔術スパーからは急きょ鈴木も参加。ブラジリアン柔術紫帯のファイターに苦しめられる場面もあった。しかし、他の筋骨隆々のファイター相手にはしっかりと極め、格の違いを見せつけていた。
女子選手も2人参加。合格した1人は“見返り美人”の描かれたラッシュガードに、足にはダルマのタトゥーも入った選手。柔術では外国人選手らしい腰の強さを見せていた。
最も盛り上がったのはMMAスパーリング。ミット打ち、柔術スパーリングから未来や榊原CEOが選んだ10人の選手に絞られたケージで行われた最終テスト。フェンスの周りには落選した選手も集まり、異様な熱気に。中にはライブ配信をしている者もいた。
ローキックを出す選手は少なく、ほとんどが正面から打ち合った。ディフェンスをしながらもすぐに強烈な打ち返し。ヘッドギアをつけてのスパーリングだったものの、鈍い音が会場に鳴り響いた。鈴木はこの試験にも飛び入り参加。最後は寝技で極めた。
最終テストを終え、合格発表。南国の陽気な雰囲気のあったファイターたちの表情は固まる。10人から最終的に名前を呼ばれたのは7人。米団体「PFL」出身の選手の目からは涙がこぼれていた。
大会後、榊原信行CEOは「すごい成果があった。トライアウトはPRIDEの時代に一度やりました。ロコファイターがいて欲しいところがあって、思い切ってやってみようと今回は思いました」と経緯を説明。
また「情熱を持った選手が集まってくれたことに感謝。中身も濃いものができた。一安心です。上を目指す選手はハングリーであることが必要。ここから契約交渉に入って、ハワイ大会には出してあげたい。年内にもデビューしてもいい選手もいました」とハワイアンファイターに称賛を送った。
合格を勝ち取った女子選手については「女子スーパーアトムでやれる選手。戦う相手がいなくて、彼女は日本に行くことが夢だったと。未来は(浅倉)カンナとやらせたらおもしろいんじゃないかと言っていました」と言及した。
未来は「外国人は打たれ強い選手が多い。楽しみですね。来年のハワイ大会、RIZINの強さを見せつけられるか楽しみです。戦績だけでは測れない選手もいたし、手っ取り早く分かる内容だった。僕的にはストライカーが好き。うまい選手、強い選手のなかで寝技、テイクダウンディフェンスができる選手を選びました。海外の選手は負けん気が強いんじゃないですかね。いずれ上がってきた選手とやったら面白い。昔を思い出した」とうなずいていた。