松山ケンイチ、2020年夏に“生死”題材の映画を撮影「自分ごとのように感じながら」
俳優の松山ケンイチが30日、都内で行われた映画「川っぺりムコリッタ」(9月16日公開)のプレミア上映イベントに登壇した。
荻上監督はオファー理由を明かす
俳優の松山ケンイチが30日、都内で行われた映画「川っぺりムコリッタ」(9月16日公開)のプレミア上映イベントに登壇した。
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同作は「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」の荻上直子監督オリジナル脚本。「ひっそりと暮らしたい」と無一文のような状態で、川べりの古いアパート“ハイツムコリッタ”に引っ越してきた孤独な男・山田(松山)が、図々しいほど距離感が近い隣の部屋の島田(ムロツヨシ)、夫に先立たれた大家の南(満島ひかり)、墓石の販売員の溝口(吉岡秀隆)といった様々な事情を抱えた住人たちと出会い、心が少しずつほぐされていくという「つながり」の物語。
この日は松山、ムロ、満島、吉岡、荻上監督がイベントに登壇。荻上監督は2017年に脚本を書き上げた直後に向かったイタリアのウディネ・ファーイースト映画祭で松山に偶然出会ったことを明かし、「その場では大人なので言わなかったけど、絶対にオファーしようと心に決めていた」とオファーの理由を説明。「脚本を体で、深いところまで理解してくださっていたと思います」と感謝した。
作品は20年9月にクランクインし、オール富山ロケを敢行。松山は「この撮影の時期はいろんな方が亡くなった時期でもありました。仕事仲間でも亡くなった方がいましたし、僕たちもどこかで引っ張られてしまった部分がありました。生きること、死ぬことがこの(映画の)題材の中にありますけど、自分ごとのように感じながら撮影をしていました」と吐露。
そして「自分自身を救うことは自分1人だと限界がある。そういう人たち(劇中の住人たち)が実はセーフティーネットや救いになっていることってあるんじゃないかなと思います。周りをもう一度見まわしていただくと、見えていなかった気づいていない部分が1つくらいはあるかもしれない。作品を通じて、周りの方たちと共有していただければと思います」と作品の魅力を切々と語っていた。