モデルでYouTuber、TikTokerとしても活躍する女優の星乃夢奈（17）が、仮面ライダーシリーズ最新作「仮面ライダーギーツ」で猫をモチーフにした「仮面ライダーナーゴ」に変身するヒロイン・鞍馬祢音役を務める。8月上旬に開かれた制作発表会見で出演を知ったファンからは「仮面ライダーに推しが出るなんて！」など喜びの声が殺到。「『ニャー』と言うセリフもある、かわいいライダーに注目して」と意気込む星乃に見どころや夢について聞いた。（取材・文＝西村綾乃）

「怪盗ピンキー」の名で人気を集めた兄のYouTubeチャンネルに登場したのは2015年頃。クリクリとした大きな瞳が印象的な少女は、瞬く間に話題になった。17年に開設した自身の「ゆなチャンネル」は登録者数約66万人、TikTokのフォロワー数は150万人を突破するなど注目されている。

「インフルエンサーとして注目されるようになりましたが、私自身は流行りに疎い部分もあります。ぼろが出ることの方が怖いので、自分を飾らずに。素の自分でやって来たことが、今につながっているのかなと思います。大切にしているのは感謝の気持ち。フォロワーが増え、影響力があると人から言われるようになってからも、初心忘るべからず。いつどこで誰が見ているか分からないと、透明のボックスの中で生活しているのだと、背を正しています」

「女優になりたい」と受けたオーディションで、令和仮面ライダー第4弾のヒロインを射止めた。物語では、白いキツネをモチーフにした主人公のギーツ（簡秀吉）らとともに、優勝者の願いがかなう生き残りゲーム「デザイアグランプリ」に挑戦する。

「演じる祢音ちゃんは、たくさんのフォロワーがいるインフルエンサー。セレブリティという部分は似ていないけれど、愛嬌（あいきょう）があるところや、立てた目標に向かって頑張るところは私と似ている部分です。バトルに向かって強い気持ちで向かっていく。どんな時も諦めず、真っすぐな祢音ちゃんに注目して欲しいです」

　両親からは「ここがゴールじゃない。出発だよ」と背中を押された。「ひらがなよりも漢字の方が女優らしい」と、今年6月にひらがなの「ゆな」から「夢奈」に改名。朗報を聞いたファンから「夢に近づいたね」と祝福された。

「女優になりたいという夢を持っていることを知っている私のファンからは『良かったね』と言っていただいたのですが、ライダーのファンから『ヒロインがいまいち』と言われないだろうかと心配でした。でも制作発表会見後に、特撮が好きな人たちから『インスタをフォローしました』『もうすでに推しています』とメッセージをいただき、自信につながりました」

　届いた声の中には、女性からの思わぬ声もあったという。

「特撮が好きな女の子から、『夢奈ちゃんが出るなら、堂々とライダーを観ることができる』と言っていただきました。祢音ちゃんはセレブなので、品がある座り方など所作にも気を配っています。ほかにもナーゴは猫がモチーフのライダーなので、『ニャー』と言うセリフがあったり、かわいいに振り切っているので、遠慮しないで観て欲しいです」

　朝4時起きで向かう撮影に備え、7月からひとり暮らしをスタート。多忙な日々だが、洗濯や料理など家事もこなしている。

「ひとり暮らしを始める前は、『ちゃんと料理を作れる女になりたい』と思っていました。でも、実家で暮らしていた頃から、コロナ禍で外出できない時に作っていたので、心配していたよりも自分が料理が出来ることに驚きました。得意料理はハンバーグと肉じゃがです」

　ミステリアスな女性に憧れると話す星乃。

「女優としての目標は篠原涼子さんと、芳根京子さん。ヒロインはもちろんですが、殺人犯やエキセントリックな役など、実生活と異なる人間になれるのが女優の魅力なので、いろいろな役にチャレンジしたいです」

　放送は9月4日、午前9時からテレビ朝日系でスタートする。

■星野夢奈（ほしの・ゆな）2004年11月7日、北海道生まれ。2017年に自身のYouTubeサイト「ゆなちゃんねる」を開設。同チャンネルの登録者数は66万人を突破。TikTokのフォロワー150万人に達するなど人気を集めている。19年からはティーン誌「ポップティーン」でレギュラーモデルとして活動。154センチ、B型。