「鎌倉殿の13人」で源頼家役 金子大地が助けられた小栗旬の言葉「それから自信がついた」

俳優の小栗旬が主人公・北条義時を演じるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜、午後8時)。豪華な出演陣が話題となる中で、源頼家を演じているのが金子大地だ。 父親である頼朝ゆずりとなる女癖の悪さで、家来の妻を横取りしようとするなど横暴なキャラとして描かれている。鎌倉殿の重責に押しつぶされそうになりながら、周囲の人間を誰も信じられないという孤独な頼家を金子は見事に演じている。

源頼家を演じる金子大地、撮影時のエピソードを明かす【写真:(C)NHK】
源頼家を演じる金子大地、撮影時のエピソードを明かす【写真:(C)NHK】

金子大地インタビュー、ネットの声には安ど 

 俳優の小栗旬が主人公・北条義時を演じるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(毎週日曜、午後8時)。豪華な出演陣が話題となる中で、源頼家を演じているのが金子大地だ。父親である頼朝ゆずりとなる女癖の悪さで、家来の妻を横取りしようとするなど横暴なキャラとして描かれている。鎌倉殿の重責に押しつぶされそうになりながら、周囲の人間を誰も信じられないという孤独な頼家を金子は見事に演じている。

 今回、名演技を続ける金子にインタビューを行い、撮影時のエピソードを聞いた。

 これまで演じ続けてきた頼家の人物像について、「あまりに鎌倉殿になるのが早すぎて、周りから『あいつで良いのか?』と言われていることを、頼家自身が一番感じていたと思うんです。何をやっても頼朝という大スターと比べられるし、諦めや開き直るところがある。そういった葛藤を抱えながら、18歳で征夷大将軍になるという重圧を感じ続けていたんだと思います」と明かした。

 クセのある頼家を演じたことについて、「精神的に未熟な部分があったんだと解釈しています。頑張りたいのに、いろいろな部分で気持ちが追い付いていかない。そんな孤独や不安を抱えている頼家を三谷さんが描いてくださっています。なので、ただ馬鹿で暴君のような印象にはならなかったのではないかと思っています」と説明した。

 初めての大河ドラマに出演したことについては、「技術的な部分などは考えずに、とにかく素直に演じてみようと考えていました。たくさん緊張もしましたし、ずっとこれでいいのかな?という気持ちは抱えていました。でも、どこかで吹っ切れた瞬間があったかなと思うし、いつの間にか頼家の心情とリンクしていったように感じています。かけがえのない経験ができましたし、座長のすごさも感じられて、ものづくりをするうえで、すごい熱量を味わうことができました」と話した。

 また、ネットなどで視聴者からの反応を見た金子は、「頼家って『やばい』という意見だけでなく、『かわいそう』と感じてくださっている方も多くて、葛藤や苦悩がしっかりと伝わっているんだなと感じました。自分自身、撮影中は余裕がなかったですし、そういった緊張感が良い意味で出ているのかなと思います」と説明した。

 座長を務めている小栗や、頼朝を演じた大泉洋との共演については、「大泉さんからは、『幽霊として登場していろんなことを助言したい』と言っていただきました(笑)。なので、僕も『ちょっと死ぬのが早すぎます』と言わせていただきました。小栗さんについては、本当に存在が大きかったなと思います。一度、2人きりでご飯にいかせていただいた時に、『大地の好きなようにやっていいよ』と話してくださって。『満足いかなかったときは、俺に言ってくれればいいよ』とも言ってくださったので、それから自信がついて演技ができるようになりました。本当にカッコいいですし、頼れる座長です」とエピソードを明かした。

 そんな頼家の演技について、SNSなどで頼時と会話をする際の首の角度が、名作アニメを作り続ける制作会社シャフト作品と似ていることで話題となったことがあった。「シャフ度」と呼ばれる演技を披露したことについては、「あの首の角度がシャフ度っていうのを初めて知りました。まさか記事になるとは思わなくてビックリしています(笑)。実はこのシーンは全然うまくできなくて、小栗さんと話し合いながら作った、とても苦戦したシーンだったんですよ」と裏話を話した。

 史実上では頼家の最期が近づいている中での撮影について、「ラストシーンは、悔いなく終われたという解放感がありました。毎回、台本を読むたびに僕自身も苦悩していたので(笑)。撮影はあっという間でした。頼家の役目は終わっても物語はまだ続きますし、最後まで見届けたい気持ちです。本当に、頼家を演じられて感謝しかありません」と話し、インタビューは終了した。

次のページへ (2/2) 【写真】「鎌倉殿の13人」金子大地の出演カット
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