NHK、災害時の「呼びかけ」に関する取り組みを発表 林田理沙アナらが参加

NHKの横尾泰輔アナウンサーと林田理沙アナウンサーが26日、災害が予想される緊急時における避難行動をうながす「呼びかけ」の重要性を説明した。

NHKの横尾泰輔・林田理沙アナが「呼びかけ」を紹介【写真:(C)NHK】
NHKの横尾泰輔・林田理沙アナが「呼びかけ」を紹介【写真:(C)NHK】

40個のフレーズを選別して公開

 NHKの横尾泰輔アナウンサーと林田理沙アナウンサーが26日、災害が予想される緊急時における避難行動をうながす「呼びかけ」の重要性を説明した。

 NHKでは、防災や減災のために独自の呼びかけを実践。これらの呼びかけを、防災関係者から教えてほしいという声が集まり、今回広く周知することになった。

 その中でも、全国で大雨による被害が拡大している中で、「雨が強まる前」、「降り方が強まったら」、「非常事態を伝える」など、40個ある呼びかけ文を公開し、ダウンロードして使用できるようにした。

 今回の取組について、林田アナは「災害のときにどう呼びかければ、一人でも多くの方が命を守る行動を起こせるのか考えています。そのときに一番大切にしているのは、あなたに逃げてほしいということです」として、「正確であること、状況にあったトーンであることが大切です」と呼びかけの重要性を説明した。

 非常時には切迫感を持ったトーンで伝え、具体的な地名や相手を示す言葉などを使うことの重要性を明かした。

 横尾アナは、呼びかけの取り組みについて、NHKのアナウンサーがチームで取り組み選別したものだと話し、きっかけは東日本大震災にあったと説明。「どんな言葉なら避難することの背中を押すことができるかを考えていた」として、「多くの専門家の方や災害に遭われた方にも協力していただき、公共性の高いものになっています。共有してみなさまに還元して、地域防災に貢献していくことを使命だと考えています」と話した。

 呼びかけが40個のフレーズになったことについて、横尾アナは「膨大な文言がある中で、最低限必要な状況を網羅するための言葉を選んでいます。今回は、より広く使える汎用性が高いものにアレンジしています」と話した。

 最後に、林田アナは「新しい呼びかけを作成するために、過去の災害を研究するなどしています。災害で命を落とす方を一人もいないところまで、伝えていきたいと思っています。より多くの方に、この呼びかけが浸透するようにしていただきたいです」と説明した。
 今後は、9月1日の「防災の日」に向けて、サンプル動画や音声データなども公開していく予定としている。

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