「みんなすば抜けていた」22歳歌姫がNY留学で味わった挫折 誓う20代での全米デビュー

歌手の清水美依紗(みいしゃ=22)がセカンド・デジタルシングル「Niji」(8月24日)をリリースした。清水はTikTokで43万人以上のフォロワーがいる。米ニューヨーク(NY)での2年間の留学経験も持つが、大きな挫折も味わったと語る。歌姫の素顔は?

SNSで大人気の清水美依紗の素顔に迫る【写真:ENCOUNT編集部】
SNSで大人気の清水美依紗の素顔に迫る【写真:ENCOUNT編集部】

清水美依紗インタビュー、新曲「Niji」をリリース「自分でも鳥肌が立ちました」

 歌手の清水美依紗(みいしゃ=22)がセカンド・デジタルシングル「Niji」(8月24日)をリリースした。清水はTikTokで43万人以上のフォロワーがいる。米ニューヨーク(NY)での2年間の留学経験も持つが、大きな挫折も味わったと語る。歌姫の素顔は?(取材・文=平辻哲也)

 TikTokではディズニーソングや洋楽のカバーが人気となり、多数のフォロワーを獲得した清水。デビュー前にも関わらず、2021年6月にはディズニーのグローバルな祭典「アルティメット・プリンセス・セレブレーション」の日本版テーマソング「Starting Now ~新しい私へ」の歌唱アーティストに選ばれた。東京五輪・女子ゴルフ銀メダリストの稲見萌寧選手が試合前に同曲を聴いていたことも話題に。今年4月には満を持して「High Five」でメジャーデビューを果たした。

 ここ数年は順風満帆。しかし、留学先のニューヨークでは悔しい思いも経験した。「表現力が足りないなと感じて、留学しました。高校までは、自分の歌に少し自信があったのですが、留学して、同級生のレベルの差に落ち込みました。みんなずば抜けていたんです」と振り返る。

 ニューヨーク・フィルム・アカデミー・ミュージカル・シアターでは、学内で映画やミュージカルを制作するためにオーディションを行っていた。

「学内オーディションは全部落ちて、オープンマイクで1回だけ優勝したことだけが誇り。それ以外でも、ずっと挫折ばかりでした。ただ帰ってきてから、伏線回収というか、学んだことがちょっとずつ生かせるように感じて、本当に留学してよかったと思っています」

 新曲「Niji」はその挫折を乗り越えて、見えた世界を歌詞で紡いだアップテンポなパワーソングだ。歌詞の「降り出した雨の中で ひとり泣いていた 悔しくて泣いた」は当時の思い。作詞家・zoppとともに清水が作詞し、作曲にはトップアーティストへの楽曲提供も多い川口大輔、編曲には世界で活躍する日本人音楽プロデューサー、DJのTeddyLoidを迎えた。

「夜の空に虹がかかる、不可能なことも可能にできるといった強い思いを歌った曲です。虹は多様性の色で、自分の色を大切にしたいという思いがあります。今まで歌ったことがあまりないジャンルでしたが、完成した曲を聴いたときは、自分でも鳥肌が立ちました。TikTokではディズニーのバラードをアカペラで歌うことが多いので、新鮮に感じてもらえると思います」と自信を見せる。

「20代のうちに絶対に全米デビューしたい」と力強く語った清水美依紗【写真:ENCOUNT編集部】
「20代のうちに絶対に全米デビューしたい」と力強く語った清水美依紗【写真:ENCOUNT編集部】

アリアナ・グランデの歌唱映像がSNSで広がり「歌唱王」「音楽チャンプ」などに出演

 幼少期から、母の影響で80~90年代の洋楽やディズニーソングに親しみ、ピアノとバイオリンを習う一方、スポーツ好きの父のDNAを引き継ぎ、幼稚園から中1までクラシックバレエ、中学時代は体操を習っていた。

「歌の次に好きなのは体を動かすこと、その次は食べること。よく双子の兄と一緒にスポーツをしていました。体操は飛び級で育成コースにも入ったのですが、歌の方を取ってしまいました。今はトランポリンの上でしかできないんですけど、バク転もできます。中学の頃はどこでもバク転をしていましたね」と笑う。

 歌手を目指したのは、中学で合唱部に入ったのがきっかけ。同朋高等学校音楽科(愛知県名古屋市)に進み、3年のとき、文化祭で披露したアリアナ・グランデの歌唱映像がSNSで広がり、テレ東「カラオケバトル」や日テレ「歌唱王」、テレ朝「音楽チャンプ」などに出演した。

「アリアナ・グランデがいなかったら、今の私はなかったです。SNSきっかけで、テレビ番組にも出させていただいて、今の時代で本当によかったなと思いました」と話す。

 留学経験を経て、もう一つ夢が増えた。それはミュージカル・スターへの道だ。9月25~30日にはミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」(Bunkamuraオーチャードホール)にマミヤ役で出演する。

「ニューヨークで学んだことが本当に生かされるなと思っています。大好きな作品は『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』。ブロードウェイの作品は本当にたくさんあって、どんどん日本に入ってきますから、新しい作品にも挑戦してみたいです。歌手としても20代のうちに絶対に全米デビューしたい」と誓った。現在22歳、8年のうちに“世界のミーシャ・シミズ”になる。

□清水美依紗(しみず・みいしゃ)2000年3月10日、三重県出身。高校の文化祭で披露した動画がきっかけで、在学中に音楽番組に出演。高校卒業後、ニューヨークにあるニューヨーク・フィルム・アカデミー・ミュージカル・シアターにて、演技・歌唱・ダンスを勉強。20年3月に卒業後、帰国。TikTokでは洋楽、ディズニーソングなどをカバー。21年には勇気と優しさがテーマのディズニーのプリンセスの祭典「アルティメット・プリンセス・セレブレーション」の日本版テーマソング「Starting Now ~新しい私へ」の歌唱アーティストに決定し、注目される。22年4月に「High Five」でメジャーデビューした。

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