女優の尾野真千子が19日、都内で行われた映画「サバカン SABAKAN」公開初日舞台あいさつに、主演の番家一路、共演の原田琥之佑、尾野真千子、竹原ピストル、草なぎ剛、番家天嵩、メガホンをとった金沢知樹監督とともに登壇した。

　同作は、1986年の長崎を舞台に、“イルカを見るため”に冒険に出る2人の少年のひと夏を描いた青春映画。ブーメラン島を目指す2人は海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に遭うが、この冒険をきっかけに2人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう……。

　番家一路が演じる主人公の少年・久田孝明の母親役を演じた尾野は、父親役の竹原と初共演しての感想を求められると「自分の頭の中では歌手としての竹原さんというイメージがついていたのでドキドキしました。なんせ手とか口とかが飛び交う夫婦なので、どんな風にお芝居をされるのかすごく構えていきました」と打ち明け、「でも、全然構える必要がないくらい、お会いしてみるとトントンパントンみたいにいけました」とにっこり。これに竹原は「記憶が正しければ、真千子さんとはごあいさつをするよりも先に、雑談を交わすよりも先に、何発もぶん殴られたり、夫婦喧嘩のシーンがあったりして、お芝居のほうで濃ゆいコミュニケーションがあったものですから、待ち時間とかもなんだか家族一同で自然と一緒にいたなという印象を抱いています」と振り返った。

　また、子ども時代の夢をテーマにした本作にちなみ、今、抱いている夢はあるか尋ねられた尾野は「真面目に女優が夢なんです」と答え、「ずっとやっていると、“私だんだんと干されていくのかな”とか、いろんなことを考えるとずっと夢を持っていてもいいなと。この夢を持ち続けようと思っています」と吐露。これに草なぎは「天職じゃないですか、真千子ちゃん。偉いね。向上心あるね」と舌を巻いた。

　さらに、少年たちのひと夏の冒険を描いた本作にちなみ、冒険してみたいことを聞かれると、尾野は「やりたいけど、絶対にかなわないものはあります。大食いのやつ（番組）とか、辛いものを食べるやつとか、ああいうものを1回やってみたいんですけど、絶対に無理なんですよ。あと池の水を全部抜くやつあるじゃないですか。あれを1回やってみたい。どんな魚いるの？　って。あれ1回やってみたい」と目を輝かせ、「あれですよ。1回やってみたいなって思っただけですよ」とさりげなく報道陣に目線を送ってアピールした。