レジェンド声優・羽佐間道夫、ロッキーは「36年付き合ってきた男」も「最初は戸惑った」
19日に公開される映画「ロッキーVSドラゴ:ROCKY Ⅳ」の前夜祭イベントが18日、都内の映画館で行われ、声優の羽佐間道夫(88)と松金よね子(72)が登壇した。
88歳の羽佐間、「ロッキーの仕事は宝物か」に「当たり前だ!」
19日に公開される映画「ロッキーVSドラゴ:ROCKY Ⅳ」の前夜祭イベントが18日、都内の映画館で行われ、声優の羽佐間道夫(88)と松金よね子(72)が登壇した。
日本で1977年に公開された1作目「ロッキー」の初回テレビ放送、83年10月放送のTBS版で、それぞれロッキーとエイドリアンの声を担当して以来、長きにわたり同役を演じてきたレジェンド声優である羽佐間と松金が登壇。35年の時を経てスクリーンにカムバックした作品の思い出を語った。
同作は、「ロッキー4」(米国85年、日本86年公開)を監督・脚本・主演のシルベスター・スタローンがコロナ禍の時間を活用して再構築したもの。王者ロッキー、元王者アポロ、殺人マシーン・ドラゴらファイターたちの闘いまでの道のりに焦点を当てた作品で、42分の未公開シーン×4Kデジタルリマスター×ワイドスクリーン×5.1chサラウンドで描かれる。
この日のイベントのチケットは、平日にも関わらずほぼ完売。満員の観客に拍手で迎えられたレジェンド2人は笑顔で登壇し、「ありがたい」と感謝した。2人にとって「ロッキー」がどんな存在かと問われると、羽佐間は「36年、付き合ってきた男です」としみじみ。「最初に僕にキャスティングされたときに戸惑いました。向こう(スタローン)の腕は僕の胴体と同じ。そんな人を僕が吹き替えるのか悩んだ」と明かし、「6年に1本ずつやってきて、ついに8本やり遂げております」と話すと、客席からは拍手が沸き起こった。
また、羽佐間が「昔テレビの企画で、スタローンが僕と会う企画があったけど、お断りした」と告白すると会場は騒然。「会って何になるんだって。ただコンプレックスにかかるだけ。声も姿も全然違うのに会ったってしょうがないだろうと。向こうもそうだなと(納得して)。それ以来会っていません」と裏話を披露し、「今後、機会があったらご報告します」と客席に約束していた。
イベントでは映画にまつわる10の質問に次々回答。「ロッキーの声優を務めたことで得をしたことがあるか」と聞かれると、羽佐間は「タクシーの運転手さんが振り返って『あんた、ロッキー?』と言ったときにはびっくりしましたね」と振り返って笑顔。最後には「ロッキーの仕事は宝物か」と聞かれると、「当たり前だ!」と力強い声で答え、会場を沸かせていた。