東ちづるが発達障害の日本の理解度に言及 「理解が広がれば、みんながハッピーになることができる」
女優の東ちづるが25日、東京・世田谷区役所で、発達障害を持つ人たちの個性を知ってもらうための啓発動画の発表会見を行った。
発達障害の啓発動画を世田谷区などと制作
女優の東ちづるが25日、東京・世田谷区役所で、発達障害を持つ人たちの個性を知ってもらうための啓発動画の発表会見を行った。
東は、一般社団法人「Get in touch」の代表を務めている。同社団法人は、エンターテインメントを通して、障害のある人もない人も、セクシャル・マイノリティの人もそうでない人も、いろいろな人が“まぜこぜ”になって暮らす共生社会を目指す活動を行っている。
今回、4月2日の国連が定めた「世界自閉症啓発デー」を前に、世田谷区などが自閉症をはじめとする発達障害の啓発動画「ハッタツ凸凹あるある」を制作。同社団法人が監修として参画した。発達障害を持つ人の、凸(強み、得意なこと)と、凹(弱み、苦手なこと)の差が大きいこと、いわゆる「発達凸凹」の人たちのユニークな個性を知ってもらうために、実際のエピソードに基付いて作られた内容で、3本の動画が世田谷区の公式YouTubeで公開された。
会見には、動画に出演したDancingLuckyBoySOUSHIN想真さんと中山翔太さんも駆け付けた。動画には、東や発達障害を持つ当事者、区の職員も出演しているといい、東は「スタッフはプロの方で、出演者は私以外は素人のみなさん。でも、完成は想像以上。緊張したりNGもあったりといろいろ起こるかと思ったら、楽しくできたんです。出演者が笑ってしまってNGになるぐらい。和やかで活気ある現場だったんです。演技のアドバイスをするつもりが、全然やっていないんです。みなさん完璧だったんです。すごくびっくりしました。動画を見て、クスっと笑えるように作りました」と話した。
同社団法人は2012年に立ち上げ、活動を進めている。発達障害に関する近年の日本社会の環境整備や理解について、東は「立ち上げた時は、自閉症というものを誤解している人が多かったですが、最近はかなり理解が広がっていると思います。ただ、理解をしている方とまだ追いついてない方の濃淡の差があると思っています。戸惑っているご家族はまだまだ多く、学校・職場でも、気付きがあればと思います。まずは、知ること。理解が広がれば、みんながハッピーになることができます」と指摘した。
当事者の行動をネガティブに見るのではなく寛容に対応することや、当事者の個性や特性をとらえたコミュニケーションも必要だとし、「私たちは十人十色、特性を持っているので、互いに知り合ってどう対応していけばいいのかを考えること。みんなハッピーになると思います」と語った。