松本まりか、ネグレクトの母役演じ感じた「母親だけを責めることがなんかできない」
女優の松本まりかが11日、都内で行われた映画「ぜんぶ、ボクのせい」(8月11日公開)初日舞台あいさつに登場した。当日は、共演者の白鳥晴都、川島鈴遥、オダギリジョー、松本優作監督も登壇し、同作をアピールした。
松本まりか、映画「ぜんぶ、ボクのせい」をアピール
女優の松本まりかが11日、都内で行われた映画「ぜんぶ、ボクのせい」(8月11日公開)初日舞台あいさつに登場した。当日は、共演者の白鳥晴都、川島鈴遥、オダギリジョー、松本優作監督も登壇し、同作をアピールした。
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男のために息子を捨てる“毒母”松下梨花役を演じた松本。そのシーンはYouTubeでも公開され、213万再生を超えた。MCから「主人公の息子・優太を追い返すシーンはどんな感じで撮影されたんですか」と聞かれた松本は逆に「どうでしたっけ」と松本監督に質問。松本監督は「話し合いながら時間をかけてとった覚えがあります」と振り返っていた。
続けて、松本は「セリフはほとんどなかったんですね。段取りとかで、よーいドンみたいな感じで生まれていて、自分でもびっくりしたんですけど、優太を押し返すんですよね。暴力のような暴力じゃないような。これはなんなんだろうみたいな。それが強くなっていって、優太の体が小さくて柔らかくて折れそうで。押し返したその手が、自分が拒否をしているのに悪いことをしているという感じたことのない感覚を覚えたんです。ネグレクトをする母の心情ってなかなか難しいと思ったけど、優太の手に触れたときになにかわかったような気がしました」と明かした。
さらに、松本は「報道されるときにネグレクトの母親は非難の対象になるじゃないですか。それでもネグレクトの母親がずっと増え続けてしまう。それは母親の感情に寄り添うということをあまりしない社会なのかなと。私がそのときに感じた複雑な感情は、母親だけを責めるということがなんかできない。どうしてそういう母親が生まれてしまったのか、社会や環境を考えることが大事なんだと実感しました。この映画は、私としては社会への問題提起もあるような気がします」と熱弁した。
また、撮影現場のことを聞かれたオダギリは松本の話を受けて、「現場に猫がいたんですけど、すごく大きなふくよかな猫で。僕もそれを押し出そうとしたんですけど柔らかい感覚が残った。そのときボクも理解できたような気がします」と話して、笑いを誘った。
同作は、絶望の果てに希望を見出そうとする少年の葛藤を描いた。どこにも自分の居場所を見つけられない、心の傷を抱えた3人の男女。その交流のなかで主人公の優太(白鳥)は初めて家族のような絆を感じ、初恋めいた胸のときめきを感じていた。