名門・FNATICの看板を背負って「APEX」世界4位 Meltstera「次は世界1位を獲りたい」

バトルロイヤルシューティングゲーム「Apex Legends」の世界大会「Apex Legends Global Series Championship(ALGS)」が日本時間7月8日~11日の4日間、米国・ノースカロライナ州ローリーのPNCアリーナで開催され、「DarkZero」(米国/オーストラリア)が優勝した。日本から出場した「FNATIC」は順調な戦いを見せ、Finals(決勝)でも優勝にあと一歩と迫り4位と健闘。メンバーのMatsuTasu(まつたす)とMeltstera(メルトステラ)に、世界大会の感想や現地ファンからの声援について語ってもらった。

躍進を見せたFNATICのメンバー。左からYukaF(今回は欠席)、MatsuTasu、Meltstera
躍進を見せたFNATICのメンバー。左からYukaF(今回は欠席)、MatsuTasu、Meltstera

世界大会「Apex Legends Global Series Championship(ALGS)」で4位に入る

 バトルロイヤルシューティングゲーム「Apex Legends」の世界大会「Apex Legends Global Series Championship(ALGS)」が日本時間7月8日~11日の4日間、米国・ノースカロライナ州ローリーのPNCアリーナで開催され、「DarkZero」(米国/オーストラリア)が優勝した。日本から出場した「FNATIC」は順調な戦いを見せ、Finals(決勝)でも優勝にあと一歩と迫り4位と健闘。メンバーのMatsuTasu(まつたす)とMeltstera(メルトステラ)に、世界大会の感想や現地ファンからの声援について語ってもらった。(取材・文=片村光博)

 英国に拠点を置く名門eスポーツチーム「FNATIC」にApex Legends部門として加入し、初のオフライン国際大会に臨んだのが、MatsuTasu、Meltstera、そしてYukaFの3人だ。前回の世界大会にも「GameWith」のメンバーとして出場していたが、今回は世界的名門の看板を背負っての戦い。それでも、大会で気負うことはなかったという。

「大会が始まるまでは『名門FNATICに所属したからには結果を残さないといけない』というプレッシャーが少なからずありましたし、不安もありました。でも、実際に大会が始まってからはプレッシャーを感じるということもなく、自分たちらしくリラックスしてプレイできたかなと思います」(MatsuTasu)

「FNATICという大きいチームに入らせていただいたのはうれしかったんですが、どこのチームに行ってもやることは変わらないと思っていましたし、勝ちたい気持ちしかなかった。今回は大きなチームに入らせていただいて、サポートも手厚くなり、応援してくれるファンの方も増えました。サポートに報いるためにできることを精いっぱいやるという気持ちで戦っていました」(Meltstera)

 新型コロナウイルスの影響で欠員が出るチームもあった中、FNATICの3人は誰一人欠けることなく順調に決勝に進出。優勝にリーチをかけるマッチポイントにも到達した。
「自分たちも優勝のチャンスがあるとなってからは、本当に楽しかったです」(MatsuTasu)。結果的に王座には届かなかったが、前回大会でのTeam UNITE(現・PULVEREX)の3位に続く日本チームの躍進は、日本eスポーツ界が確かに前進していることも感じさせた。

 GameWithの一員として出場した前回の世界大会では、MatsuTasuとMeltsteraのゲームがクラッシュ(強制終了)するというアクシデントに立て続けに見舞われ、優勝を狙える位置から後退せざるを得なかった経緯もある。「トラブルもありましたが、そうしたことが発生したときのメンタルを含めた立て直しができなかったという部分がありました。その部分の改善や、気持ちの整理をしっかりして臨みました」(Meltstera)。今回は幸いにもトラブルなく進行したが、前回大会トラブル発生前の戦いから来る「自分たちの力さえ出せれば優勝は狙える」(MatsuTasu)という自信、問題に直面してもブレないメンタルを揃え、世界の強豪と対等以上にわたり合う姿は痛快だった。

海外ファンの声援を受け、アクシデントも良い思い出に

 その姿は日本のファンだけでなく、オフライン観戦に訪れた現地ファンや、配信を通じて観戦していた海外ファンにも感銘を与えた。

「チャンピオンシップで世界4位という結果を得て、今まで僕たちのことを知らなかった方からも労いの言葉を頂いたり、よりたくさんの方に応援してもらえるようになりました。配信に来てくれる方も多くなったり、海外からのメッセージも増えたので、うれしいですね

 大会が終わって会場を出たときに、観客の方々が待っていてくれたんです。海外の方からもサインを求めていただいたり、すごくうれしかったです。僕たちがそんな立場になれるとは正直、思っていませんでしたから」(MatsuTasu)

 Meltsteraはミスから意図しないキャラクターで戦うことになってしまい、実況・解説が意図を深読みしてしまうという一幕もあったが、「そのときに海外の方から『ライフラインの人だ』と認知された部分はありましたね(笑)」と振り返る。結果には大きく影響しなかったこともあり、これも良い思い出となったようだ。

 ただ、手応えがあるからこそ、彼らは4位という結果には満足していない。「優勝が見えていたからこそ、次は世界1位を獲りたいという気持ちが強くなりました」(Meltstera)。頂点への思いをあらためて強くした2人に、開催が見込まれる次のシーズン・Year3への意気込みを聞いた。

「今回の世界大会を4位で終えることができて、優勝を狙えることはあらためて分かりました。次は優勝を目指すということは変わらず、今まで以上に努力したり、大会で僕たちの良さをより大会で発揮できるように練習を頑張っていきたいと思います」(MatsuTasu)

「4位で終えられたことは本当にうれしかったんですが、そこに至るまでの過程でミスがあったり、ギリギリになってしまったりするところがありました。そういったところをYear3では改善して、自分たちの強さをもっと生かして、優勝を目指せるように頑張っていきたいと思います」(Meltstera)

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