KAT-TUN上田竜也VS那須川天心、“異色対決”の仕掛け人が激白「まだサプライズある」

映画「相撲道」も制作した坂田監督【写真:(C)TBS】
映画「相撲道」も制作した坂田監督【写真:(C)TBS】

映画「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」

 参考までに現役力士の顔ぶれは、第73代横綱・照ノ富士を筆頭に、若隆景、阿炎、大栄翔、逸ノ城、玉鷲、翔猿、若元春、碧山、妙義龍、佐田の海、王鵬、輝、平戸海という人気と実力を兼ね備えたメンバーが集まった。

「人選は僕が選びました。いくつか前の場所の活躍を見て、この人がいいなって選んで。もちろん出るか出ないかはご本人の気持ちもあると思いますけど、出てもらいたい人は自分で選びました」(坂田氏)

 実をいうと、坂田氏は2020年10月に公開された映画「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」の監督を務めた。映画「相撲道」とは「ド迫力の映像と臨場感たっぷりの音で力士の生き様を活写!」とのコピーを掲げた「世界初“大相撲”のエンターテイメント・ドキュメンタリー映画」。現在はU-NEXTでも配信されているが、今回の「怪力~」は、そこで得た人脈を活かして、相撲にスポットを当てたいという意図で制作されたことになる。

「そうですね。それは間違いなく、自分がお相撲さんと向き合って映画を撮ったから、その流れで『怪力~』はありますね。やっぱり自分の主戦場はバラエティー番組なので、今度は映画ではなく、主戦場のバラエティー番組でお相撲さんの姿を表現してみたかったんですよ」

 坂田氏は言う。

「たまに他局の番組でもお相撲さんが出てくるものはあるんです。でも、オリジナルゲームでこういう勝負する番組も、考えちゃいけないわけじゃないけど、どこまでお相撲さんにやってもらえるのか。そこは考えるじゃないですか。もし他のテレビ制作者が頭に描いても、『それは無理でしょう』みたいなのはあるでしょうから。その点、自分には映画『相撲道』を撮った関係性もあるから、その経験があって今回ができている。実際に相撲協会と、ここまではOK、ここからはNGっていうやりとりもしましたからね」

 たしかに相撲界に門外漢の人間からすれば、やはり相撲界は敷居が高いイメージがあるが、坂田氏はこう答える。

「これを見てもらえれば、お相撲さんのイメージはめちゃくちゃ上がると思うし、力士たちの魅力をたくさんの人に知ってほしいんです」

「怪力バトルフィールド」では、屋内で実施される4種目と屋外で行った2種目を合わせ、計6種目を現役力士と肉体派芸能人が競い合う。記者は屋内4種目を取材したが、どれもバラエティー番組として成立する“笑い”が随所で起こり、かと思うと手に汗握る勝敗があったりと、非常に見ていて楽しめるものだった。

 さらにいえば、怪力自慢の番組とはいえ、現役力士が全勝するわけではない。そこが同特番を面白くしているポイントだった。

「ちょうどいいハンデをつけるのが難しかったんですよ。だって普通にやったらお相撲さんは圧勝じゃないですか。だけどそこにハンデをつけることによって、お相撲さんも、負けられないし勝たなきゃいけない意識が生まれる。だから、ちょうどいいラインがないと盛り上がらなかった。それに関してはバッチシうまくいきましたね。そこは狙い通りでした」(坂田氏)

400キロの倒れたタイヤをひっくり返す「ザ・モンスターオセロ」【写真:(C)TBS】
400キロの倒れたタイヤをひっくり返す「ザ・モンスターオセロ」【写真:(C)TBS】

「怪力バトルフィールド」を見てほしい人物は…

 全6種目のなかでは、記者が収録現場を見ていない、野外で実施された「ザ・モンスターオセロ」なるゲームが気になった。

 これは、倒したタイヤの上部半分を白く塗ってオセロのコマのようにし、それをひっくり返し合うことで勝敗を決するゲームだが、なにせタイヤの重さが400キロ(!)もあるため、一般人ではどうやってもまったく動かせない。

「あのタイヤは肉体派の芸人さんじゃないと上がらないと思いますね。だからボロボロでしたよ、みんな」と坂田氏は苦笑したが、その次に出た言葉が「力士の方々は軽々とやっていましたけどね」なのだから恐れ入る。

 実際、先にも挙げた映画「相撲道」のなかでは境川部屋の妙義龍関が、まさに倒れた400キロのタイヤの表と裏を一人でひっくり返す稽古をする場面が登場するが、常人離れした特訓には舌を巻くしかなかった記憶がある。

 坂田氏は「ザ・モンスターオセロ」の収録場面を振り返り、「単なる力自慢のゲーム合戦じゃなくて、ちゃんと笑いも入っている。あれはいい企画でしたね」と話した。

 また、場合によっては、放送終了後、一気にトレンド入りする人物が出てくる可能性も十分考えられる。

「生まれてほしいですね。あと、番組が2,3回続いてくれればいいなあと思います。まだまだ全然やりたいことはあるので」と言いつつ、注目すべき人物に関して、今回の肉体派芸能人のなかにいる、ノッコン寺田の名前を挙げた。

「ノッコンさんはラグビー出身の芸人さんで、YouTuberでもありますけど、格闘家のストラッサー起一選手や秋山成勲選手とも交流があって、よく『RIZINに出ろ出ろ』って言われていますね」

 さらに坂田氏は「怪力~」を見てほしい人物として人気漫画「バキ道」を連載中の板垣恵介先生の名前を挙げた。理由は、板垣先生が、作品の中で相撲を取り上げるほどの熱心な相撲ファンであることを知っているからだ。

「見てほしいなー、板垣先生にも。お相撲さんのすごいところを、バラエティーを見てほしいな。たぶん面白かったと言ってくれると思います」

 最後に、坂田氏はもう一度、「怪力バトルフィールド」の見どころを語ってもらおう。

「見どころは規格外のお相撲さんの力ですよね。土俵の中だと、お互いに強いことは分かっているけど、なにが強いのかが分かりにくい部分があると思うんです。それが今回、肉体派の芸能人と絡むことで、より怪物だってことが分かってもらえるといいなーって思っています。みんなすごいよなーって。それが見せたい部分だし、見どころですね」

「怪力バトルフィールド」のオンエアは3時間の長丁場。果たして坂田氏の「挑戦」は吉と出るか!?

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