ニューヨーク、結成13年目で初の賞レース不参加を決断した理由「いろいろあるんです」
お笑いコンビ「ニューヨーク」が7月30日・31日に都内の恵比寿ガーデンホールで単独ライブ「Last Message」を開催。今年の単独ライブでは、大阪、福岡、東京の3都市8公演で延べ5500人を動員し、ニューヨークにとって史上最大のライブとなった。毒と偏見に満ちた強力な新ネタを完成させ、これまでお笑い賞レースでも活躍してきたニューヨークだが、今年はM-1グランプリ、キングオブコントといった大会には出場しないという――。東京公演を終えたばかりの2人を独占直撃し、現在の心境を聞いた。
来年以降の出場も「今の時点では分かりません」
お笑いコンビ「ニューヨーク」が7月30日・31日に都内の恵比寿ガーデンホールで単独ライブ「Last Message」を開催。今年の単独ライブでは、大阪、福岡、東京の3都市8公演で延べ5500人を動員し、ニューヨークにとって史上最大のライブとなった。毒と偏見に満ちた強力な新ネタを完成させ、これまでお笑い賞レースでも活躍してきたニューヨークだが、今年はM-1グランプリ、キングオブコントといった大会には出場しないという――。東京公演を終えたばかりの2人を独占直撃し、現在の心境を聞いた。(取材・構成=イシイヒデキ)
――単独ライブお疲れ様でした。3都市での公演を完走して今の心境は。
屋敷裕政(以下、屋敷)「このご時世、また新型コロナの感染が増えている中で、全ての公演を無事に終えることができて本当によかったと思っています」
嶋佐和也(以下、嶋佐)「過去最大規模、思い切ったキャパで公演をうったんですが、どの公演も満席になったのでありがたかったですね」
――漫才3本、コント5本、すべてが新ネタでした。劇場やメディア出演など、お忙しい中でのネタ作りは、かなり大変だったと思います。
屋敷「毎回バタバタで、初日を迎える直前にネタがそろう感じで、今年はマネジャーがネタ合わせの時間をしっかり取ってくれたんですけど、それでもバタバタでしたね」
嶋佐「どこの芸人もそうなんですけど、ネタができてない状態で開催が決まりますから。今年もなんとかかんとか、奇跡的に間に合いました」
――新ネタを披露して、お客さんの反応はどのように感じましたか。
屋敷「全部ちょっとウケ方が違いましたね。でも、なんでこんなにウケないんだろう? というところは無かったです。あ、1か所だけあるか(笑)」
嶋佐「寄席と違って、お客さんは僕ら目当てで来てくださるので、やはり単独に来てくれるお客さんなんだなって反応がうれしかったですね。いい感じに笑ってくれるので、気持ちよくやらせてもらいました」
――今年はM-1グランプリやキングオブコントといった賞レースには出場しない、ということですが、賞レース不参加を決めた経緯とは。
屋敷「M-1で2回、キングオブコントで2回決勝に出ることができて、賞レースとか一切考えずに単独ライブをやってみたいという思いがありました。今までは、どこかでチラついていたので。今回は、賞レースでできるかできないかを考えずに、ただただ面白いと思うネタをできたと思っています。これって芸人に説明するのも難しくて、いろいろあるんですよね」
嶋佐「ホントいろいろあるよね。いろんなタイミング的にも、今年は1回休もうかなと」
屋敷「前にさらば青春の光さんが賞レースに出ないと聞いたとき、僕も『なんでなんやろ?』と思ったんですけど、今考えるとなるほどなってなりました。いろいろ説明が難しいなって。森田さんは『燃費が悪い』『ネタ以外のことを頑張ってもいい』と言っていましたが、たぶんいろんな考えがあって、その説明が一番伝わりやすいから、そう言っていたんだと思います」
――来年以降の出場も考えていないのでしょうか。
屋敷「13年間やって来て、賞レースに出ない年は初めてなんで、どんな感じになるんやろうと。M-1はラストイヤーまでにあと4回くらいは出場できるんですが、今の時点では分かりません」
――来年以降の単独ライブについては。
屋敷「おばたのお兄さんが『千と千尋の神隠し』の舞台を120公演くらいやる予定だったらしいんですけど、来年の単独はそれくらいの規模でやってもいいじゃないですかね」
嶋佐「7か月も『千と千尋』でスケジュール押さえられてたらしいね」
屋敷「何十億の興行だったらしいんですよ。もし、僕ら2人だけでそれができて、億稼げたらすごいよね」
――単独ライブを終えて、今やりたいことはありますか。
屋敷「賞レースも単独もない8月は初めてなので、この夏は楽しみですね」
嶋佐「音楽フェスに行きたいですね。今年は、単独ライブとフジロックの日程がガッツリ被ってしまって、そこは失敗したなと。単独終わってフジロックに行けたら最高だったのに。8月は見取り図さんとのツーマンライブで沖縄にも行けるので、それも楽しみですし、あとは海外ロケとか連れてってほしいですね」
――最後にこの記事を読んでいるみなさんへメッセージをお願いします。
屋敷「単独ライブは1年に1回で、純度100%の僕らの脳みその中を見せられる場なので、配信チケットもありますので、たくさんの方に見ていただきたいです」
嶋佐「単独ライブでしかできないネタ、テレビではできないネタもあって、タイトルが『Last Message』だけに、すべてのネタに“メッセージ”が込められています。配信を通して、僕たちのメッセージを受け取ってもらって、何かを感じていただけたらうれしいです」
□ニューヨーク 2010年結成、NSC東京校15期生。ボケの嶋佐和也、ツッコミの屋敷裕政からなるお笑いコンビ。M-1グランプリ2019・2020、キングオブコント2020・2021で決勝進出し、キングオブコント2020では準優勝。21年4月に初の地上波冠番組「NEWニューヨーク」(テレビ朝日系)がスタート。YouTube「ニューヨーク Official Channel」では、さまざまな動画を公開し、毎週日曜日・午後10時からは「ニューヨークのニューラジオ」を生配信している。単独ライブ「Last Message」の見逃し配信チケットは、FANY ONLINE TICKETにて、8月7日の昼12時まで販売(7日・午後5時まで視聴可能)。
●ニューヨーク単独ライブ『Last Message』配信チケット
FANY ONLINE TICKET
https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/products/last-message-220731
視聴料金:2000円(税込)
見逃し配信は8月7日(日)午後5時まで
(チケットの販売は見逃し視聴終了日・7日の昼12時まで)
●YouTube「ニューヨーク Official Channel」
https://www.youtube.com/channel/UCS17iKEInkBuHkxtEcCnTTQ/featured